昭和八年特別大演習観艦式賜饌
瓶子

 帝国海軍は新年になると新兵の基本教育に入り、基本教育を終了すると部隊への配属を行いました。そして部隊配備後の訓練を経て個艦あるいは部隊単位の教育が終了すると、総仕上げとして秋期に艦隊規模の演習を実施しており、さらに、三年に一度、より大規模な大演習を実施していました。
 その際に天皇陛下のご臨席を仰いで執り行われていたのが聯合艦隊の観艦式です。
 展示の物は昭和八年度の特別大演習で執り行われた観艦式を記念した宴席で用いられ、または一部の関係者に下賜された瓶子です。
 なお、賜饌とは天皇陛下より賜る食繕のことで、この瓶子には下賜された御酒が入れられていました。

材質は本錫製。 底部には「昭和八年特別大演習観艦式賜饌」の刻印。

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