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船舶では航行あるいはその他の事象に関して船内の各部署に指示を出したり受けたりする必要があり、その伝達手段として伝声管と呼ばれる管を用いています。これは軍艦などの戦闘艦艇でも同じで、この伝声管が艦内至る所に張り巡らされていました。 しかし、伝声管は時として音声が不明瞭に聞こえ、また、直接双方向でやりとりのできる電話機の普及により、艦内用の電話機が伝声管と共に設置されるようになりました。 この九二式艦内高声電話はその名称通り艦内の連絡に使用されていた物で、ダイヤル方式ではなく直接必要部署(あるいは複数部署)に接続されていた直通電話です。 艦艇の航行時あるいは戦闘時の揺れや衝撃などを考慮して、受話器はただ掛けるのではなく固定されるようになっており、通話時は受話器を本体側に押し込みながら上方に持ち上げ、終話時は本体側に押し込みながら下方に下ろします。 |
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受話器は固定されています。 | 使用時は本体側にやや押し込みながら上方へ、終話時はやや押し込みながら下方へ。 | 固定が外れ通話可能状態。 |
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左の3本のねじを外す事により本体を開くことができる。必要に応じて「イ」「ロ」「ハ」等の配線を変更する。 |