アンリ・ファルマン1910年型

 

全長

12.0メートル

発動機

グノーム・オメガ

空冷回転式星形 7気筒50馬力

全幅

10.5メートル

最大速度

65.0km/h

乗員

2名

 


 12月12日から19日に代々木練兵場で行われた飛行会において本飛行は17、18日を予定されていましたが、分解搬入されていた機体の組立に手間取りまた、地上滑走中にプロペラを破損、さらにエンジン不調等まだ航空機の扱いが不慣れなためのトラブルが続き、また当日は強風が吹くなど飛行条件が整わないため、本飛行の予定を変更し、問題の解決に当たることになりました。破損したプロペラは奈良原三次所有の物と交換、エンジンの調整等の問題を解決し準備をすべて整えた後、19日に公式飛行に臨むこととなりました。そして陸軍工兵大尉徳川好敏の操縦により公式飛行に成功しました。

 機体は木製骨組みに布張りという当時の一般なスタイルでしたが、飛行時の安定性と操縦性を両立させるため、昇降舵を前方と上部尾翼の両方にもうけ、上下主翼に補助翼を持ち、当時としては比較的進んだ構造をもっていました。

 公式飛行時の記録は最高高度約70メートル、飛行距離約3300メートルでした。