ルンプラー・タウベ単葉機

全長

10.2メートル

発動機

メルセデス

 水冷直列6気筒 100馬力

全幅

13.8メートル

最大速度

120km/h

乗員

2名


 大正2年4月に設立された民間の帝国飛行協会がドイツより2機購入し、民間初の帝都訪問飛行に成功した機体です。また大正3年6月に開催された第一回民間飛行大会において、帝国飛行協会の技師磯部鉄吉の操縦により、1時間34分25秒の滞空時間を記録しました。さらに第一次世界大戦の勃発に伴い、ドイツ領青島に配備されているドイツ軍のタウベに対抗するために帝国陸軍に借り上げられ、青島に派遣されましたが、陸上戦において我が軍に破れた青島のドイツ軍の降伏により、実戦には投入されませんでした。

 タウベとはドイツ語で鳩を意味し、主翼や尾翼にその形を見て取れます。しかしこの形状は10〜15センチほどの翅を持つザノニアという植物の種よりヒントを得た無尾翼グライダーより発展し、発動機を搭載し安定性を高めるため尾翼をつけた結果でした。また、複数メーカーで製造された結果、このタウベには発動機をはじめ機体素材から細部に及ぶ様々なバリエーションが存在しました。