大好きになったマイエンフェルドにお別れして、登山列車の旅に出ました。氷河特急(グラシア・エキスプレス)という豪華列車に乗って、アルプスの山に登っていきました。
のどかな山間を通り、村の家の窓辺には花とレース編みが飾られていて、家の中のおばさんがこちらに手を振ってくれる、というとても素敵な旅だったのですが、いかんせん天気が悪い。おかげであまりいい写真がありません。うちに来てビデオを見てもらうと少しは雰囲気がわかると思います。
列車は日本の普通の特急列車のような感じで、4人向かい合わせで座ります。我々の周りには、ベルリンから来たという愉快なおじさんとその一家が乗っていました。車両は先頭の機関車に引っ張られています。我々は電車に乗ったままですが、機関車の方は何度か交換して、だんだんと急な斜面に強いタイプのものに交換されていきます。最後には、両輪の中間に歯車が付いていて、レールの中間にあるギザギザに引っかけて走るタイプのものになりました。アプト式というやつですね。
この登山列車で一番標高の高い地点にあるアンデルマットというところで降り、ドイツ方向に行く列車に乗り換えます。ドイツ方向に行く列車の駅までは、谷底を通る単線の列車に乗る予定だったのですが、なぜか案内板には「バスに乗れ」と書いてありました。
バスはものすごい急斜面を蛇行して谷底に下りていきます。見ていてわかったのですが、列車の線路は雨で流されて崩れていました。バスは代行運転だったのですね。おーこわ。
この後は、7時間くらい、えんえん電車に乗って、ウリケさんが住んでいる旧東ドイツのエアフルトというところまで突っ走りました。バーゼルから入った初めてのドイツの印象は、とにかく平らで、森の中に畑があって、ときどき町がある、というものです。日本では見たことがないひまわりの畑などもあって、アルプスとはまた違ったヨーロッパの雰囲気を味わうことができました。
あ、短い区間でしたが、ドイツの超特急、ICE(インターシティエクスプレス)にも乗りました。超未来的な内装で、ものすごくかっこよかったです。でも、ドイツの国鉄は日本と違って、10分くらい遅れるのは当たり前のようです。スピードを10km速くするよりも、時刻をきちっと守る方が簡単だと思うのですが。