作者のプロフィール

生息地
  東京から120km圏内

性別    男
年齢    38
家族    長女、長男、嫁さん、犬
趣味    車をいじること 。フライフィッシング。 ゴルフ
       園芸(最近はじめた) HP作成(^^; アウトドア
       モデルハウス見学。
好きな物 酒類全般飲みに行くこと。イタリア料理
       ジッポーライター。アンティーク家具

どうも皆様、ご来訪感謝です。

低迷する時代の中、人間らしい”心”を失いがちな自分にとって、この車は10年間もの間、僕を飽きさせることなく楽しませてくれてます。88年に初めてデルタという車を知って2年後、東京は表参道で16Vとの運命的な出会い、、、。うぐいす色のアルカンタラに、ブラックの外装が新鮮で、この世にこんな車があったのか!と、しばしその場に立ち止まりました。秋も深まった枯れ葉も舞う中、オーナーの方はスーツ姿にサングラスの40代半ばくらいの紳士だった事も、余計にこの車の印象をよくしていたのかもしれません。

1992年にデルタ生産中止の一大事が発表され「この期を逃してなるものか!」と、安月給にもかかわらず月々8万円ものローンを組んでやっと手に入れた途端にEVO2の登場・・・(^^;;; その後まだまだ2回もランチアにはだまされましたが、今日これまでつきあっているのは、たとえ16Vであろうと変わりはなかったことでしょう。エンジンを降ろすこと4回、つぎ込んだ費用はV8フェラーリ買えるくらい。ぶつけられたりぶつけたりで、オリジナル塗装はどこのパネルにもありませんけど、いまでもこの車にかける情熱はあの88年よりもますます強くなっています。そう、納車当日嬉しくてデルタの中で一晩を明かしたあのころと何ら変わりがありません。


フェラーリは夢の車であり、そう易々と乗ってはいけない車だと・・・。いつまでも思い続けなければならない存在であります。デルタは最もスポーツーカーに近く、最もファミリーカーに近い不思議な存在であります。いかような楽しみ方もできます。WRC6連覇という金字塔を打ち立てたのは、もう10年以上前の話になってしまいましたが、いまだ多くのファンを引きつける魅力は、まさに雑誌で書かれたとおり、トリノの栄養剤標準装備車なのであります。いまにして思えば、デルタが有終の美を飾りつつ、ラリーからも撤退し、モデルからも消えて無くなり、ランチアが日本でマイナーなブランドになったのは、オーナーとして良かったのではないかと・・・。他の車のように、進化した後継モデルが登場し、みんながそれに乗り換えてしまったら?・・・・・

ひとたびこやつのステアリングを握ると、飛ばしたいという欲求と、壊れるんじゃないかという不安と、見られているという不安と複雑な気持ちが交錯し、三十路を半ばすぎたこのオヤジを、カーグラフィックTVのテーマと共に古き良き青春時代へと連れ去るのです。いまだこの機械に魂は入りませんが、この機械から与えられたスピリットは数多くあります。