安葉巻を片手に2001


”街角の戯作者”を自称する私の自由文集(2001年版)です。
作品の非商用での使用は自由ですが、著作権は主張します。

 雑話(電話応対)
 5月連休もすぎて梅雨入りが近いこの頃ですが、襟がパリッっとしたワイシャツに折り目のきちんとしたスーツを身につけた今年の新入社員らしい人達が、通勤電車の長椅子で寝息をたてている姿を見る事が多くなりました。
それを目にしながら私自身も「会社に入りたての頃はこんな風だったものか」と思わず苦笑いが出てしまいそうです。
そんな就職当時の事をちょっと思い浮かべてみると……会社に入りたての私にとって一番最初の難関が電話の応対でした。
私が就職した会社(仮にK社と以後表記します)が業務の関係で社員の出張が多くて、その当時は社長(現在故人、現社長は2代目)と事務の女性の方と私の3人しか社内に居ないと言うことが多くて、そんな中で電話が5本あれば3本位の割合で私が出ると言う事が行われました。
世間一般でいわれる新入社員の電話応対の例にもれず様々な失敗を何度も繰り返して、失敗の度に落ち込んでは、はげまされてのくり返しだったわけです。
その経験があってか未だに電話のベルが鳴ると一瞬緊張するのですが……。
さて、入社後、K社が機器の調整及び点検を始めとしたエンジニアリングを業務としていた関係で、私自身取り引き先や納入先の方(客先担当者等)等との電話のやりとりが年々増加していったわけですが、そんな中で気になった事がありました。
幾つかのビジネスマナー集や新人社員教育用テキストでの電話応対における、かける側(数字)とかかってくる側(アルファベット)との応対を簡単にまとめると、
a)呼び鈴3会以内に電話をとる。
1)かけた先に自分が目的とするところかどうか確認する
b)自分の会社名を名乗る
2)自分の社名及び名前を名乗る
3)用件のある相手を呼んでもらう
c)「○○ですね」と呼び出す相手を確認する。この時敬称はつけない。
d)「少し(もしくは少々)お待ちください」と保留にする等して目的の相手を呼ぶ。
と、言うのがルールだそうです。
とは言うものの、現実はそううまく行かない場合多いようです。
私自身、電話の受け側として何度も経験した事があるのが一番困ったのは「自分の身分を名乗らない」と言うものです。
勧誘のような電話ならまだ分かるのですが、仕事の関係の方で結構お歳を召されたような方で名乗らない方が結構多くてこちらから聞き返しても「社長居る?!」の連呼で一体何者?と思いながらも社長に取次ぐと、取引先の会社の重役だったなんて事が何度かありました。
この不調法な電話はその後も(私にかかって来た事もあって)何度か受けた事があるのですが、重役職の方に限らず結構お歳を召された方の場合が多かったようです。
実は取引先でどの会社に属する方々が多かったかも分かっていたのですが……。
この不調法な電話も会社にかかってくるのは仕方が無いとは言え、一番困るのは自宅にかかって来た時でした。
仕事の関係で夜中や明け方と言った時間に電話がかかってくる事が何度かあったのですが、朝の5時過ぎに電話をかけてきてしかも身分を名乗らない上に用件だけをまくしたてたと言う状態で、電話を受けたのが父だった事もあって、父はカンカン……私が起きて電話を代わっても「ああ、失敗失敗」程度の口調で用件を繰り返す始末、いやはや何を考えているのやらと言う感じでした。
ちなみに、その相手はその支店内では結構評価の高い方なのですが。
新入社員教育と言う事でよく行われる電話応対についての教育ですが「人の振り見て我が振り直せ」と言う事で、中堅〜ベテランと言われる方や重役の方々も見直してみるのはいかがなものかな、と思うのは私だけ?

 桁数、三十一文字(卒業式)
起立、礼、着席、の日々繰り返しホームルームの号令永遠(とわ)に 白き紙、「以下同文」と繰り返し 眼にする黒き筆字の我が名 キンカンとチャイム終わりを告げつつも戯る仲間名残惜しかな

 桁数、三十一文字(新世紀〜その2〜)
歩み行く科学の力信じつつ輝く瞳先を想うよ 空越えて思い描いた時は過ぎ二十一世紀何の事かな 私腹官、自殺惨殺医療ミス、心忘れは科学か人か

 桁数、三十一文字(雪の成人式)
朝日浴び白く包みし残雪の静かに果つるアスファルト上 松明けて祝日喜ぶ子供らと晴れ着の君よ人成り日かな クラッカー、飲酒、携帯、同窓会?、形骸なりか公の願いよ

 桁数、三十一文字(詠い初め〜新世紀〜)
鏡餅置かれし棚の片隅に水気失い梨眠るかな 輝ける星月姿変わらずもツァラスストラ未だ語らぬか みなもとの茜の色の光浴び、彼方見つめる赤、銀、の雄

お品書きへ戻る