「コレクト粘着ポケットワイド粘着」(コレクト株式会社)

 
 はじめに

 展示会に行くたびに様々なカタログを入手します。
よく目にするのが担当者の名刺をクリップやステープル(ホチキス)でつけてあるものです。
また、厚みのある冊子状態のものの場合は表紙にテープで奇麗に貼りつけてあったり、場合によってはゴム印やネームテープや粘着シールに印刷したものが貼りついている等……。
カタログやパンフレットを他人に見せる際には、見せる相手によっては「貼りつけられた名刺」は見せたくないと思う事があります。
「前もってはがしておかないのが悪い。」
と言われそうですが、名刺にしろシールにしろ、はがした後に糊や跡が残るのが気になります。
「貼って、はがして、また貼れる」と言う事がヒットの要因にもなったと言われているポスト・イット(米国3M社製、日本では住友スリーエム株式会社が発売)が一般的になっている現在、そう言った「貼りつけられた名刺」を「貼って、はがせる」状態に出来ないものでしょうか?
 その回答の1つになるのでは?
そう、思われる品があります。
「コレクト粘着ポケットワイド粘着」(コレクト株式会社)です。
名称が長いので以降は「ワイド粘着」と呼ぶ事にします。
 
 特徴

 ワイド粘着を簡単に表現すれば、「ふた無しで物に貼り付けられる透明な袋(ポケット)」となります。

     特徴的な事は、次にあげるA〜Hの8点です。
  1. ポリプロピレン製で焼却時に有害ガスを発生しない
  2. 素材が静電気防止加工済み
  3. 製品構成(ラインナップ)が豊富(7サイズ10バリエーション)
  4. 紙の規格サイズより長辺短辺共に5mm大きい
  5. 片側に2mmのベロがついている
  6. 片面(ベロのある側)に粘着剤がついており、貼りつけられる
  7. 粘着部分がほぼ面全体(大判サイズは中央部分を除く)にある
  8. はがして貼り直しが可能
 このうち、BとDとE、そしてGとHは、使い勝手を大きく左右する部分です。

 製品構成は?

     ワイド粘着の製品構成は以下の通りです。
  1. 名刺サイズ(600mm×960mm):CF-218,CF-219
  2. B7サイズ(960mm×133mm):CF-708,CF-709
  3. A6サイズ(110mm×157mm):CF-668,CF-669
  4. B6サイズ(133mm×187mm):CF-608
  5. A5サイズ(153mm×215mm):CF-558
  6. B5サイズ(187mm×262mm):CF-508
  7. A4サイズ(215mm×302mm):CF-448
なお、名刺、B7、A6の各サイズにはS型(長辺片方が開口部、型番末尾が9)とE型(短辺片方が開口部、型番末尾が8)の2種類が、B6、A5、B5、A4の各サイズにはE型のみと、計7サイズ10バリエーションが発売されています。
 
 その使い勝手

 さて、ワイド粘着の使い勝手はいかなるものでしょうか?
今回は「CF-219(名刺サイズのS型)」を使ってみました。
 まず使ったところが、「手帳の裏表紙の内側」です。
「非常用に名刺を手帳等に数枚常備しておく」と言うのはよく使われる事です。
文具店や書店等で品物の取りよせを頼んだ時に、宛名と連絡先を尋ねられます。
この時にちょっとした不孝が私に振りかかります。
氏名の漢字が少しばかり珍しいので、口頭で説明しても分からないらしく、店員さんの頭の上にクエスチョンマークが見える気がする事もよくあります。
そんな時は、まず「これに書いてください」と紙とペンを渡されます。
そこで、少し前から名刺を見せたり、場合によっては渡す事にしています。
ただ、普段は名刺入れを持ち歩かないので、そんな時に使う名刺を数枚、財布や手帳に常備しています。
 とは言うものの、その名刺も使い物にならない事がたまにあります。
特に知らないうちに「名刺が汚れる」事があります。
水等で濡れてしまったのは大体その時に分かるものの、一緒にはさんでおいた時刻表等の印刷が移ってしまうのは使う直前まで分からず、その時になって慌てる事慌てる事、大変なものです。
何しろ、何度も経験が有るものですから……。
 そう言った事もあって、手帳の内側にワイド粘着を貼って、その中に名刺を数枚入れておきました。
ワイド粘着は、長辺短辺とも紙の規格サイズより5mm程度大きく作られています。
この「5mm大きい」事に加え「2mmのベロ」の存在の2つの特徴が、名刺の出し入れをスムーズにしています。
また「静電気防止加工」により、チリ等が入っても簡単に出す事が出来ます。
 使っているうちにチリ等で「ワイド粘着」の表面には細かい傷がついてしました。
しかしながら、中の名刺はきれいなままでした。
 手帳を水たまりに落としてしまい、ワイド粘着の中に水が入ってくるまでは。
 手帳をワイシャツの胸ポケットに入れた時に限って、なぜか地面や床によく落とします この時には、裏表紙から始まって用紙の方も水を少しかぶってしまいました。
無記入部分だったのと最終ページの名前欄は耐水性インキを使っていたのでそれほど問題は無かったのですが、ワイドポケットの中にも少し水が入ってしまい、中の名刺が濡れてたわんでしまいました。
 水濡れした名刺を人様に渡すのは失礼です。
その名刺は裁断してごみ箱行きになりましたが、ワイド粘着の中にも水が少し残っていました。
 さて、どうしましょう。
そんな時に、特徴の1つが効果を発揮しました。
「貼って、はがせる」です。
ちゅうちょせずにワイド粘着をはがすと、もちろん、糊が残ったり手帳の一部がはがれた跡もありません。
そこに新しいワイド粘着を貼り付けて、その中に新しい名刺を入れれば、復旧です。
 また、容器にラベルをつける時にもワイド粘着は威力を発揮しました。
大きさの関係でそれほど小さな容器には使えませんが、中身を別の物にする時に、一般的な粘着シールではうまくはがれなかったりと難儀します。
プラスチックの容器を使った時にラベルがうまくはがれなくて、ナイロンの磨きでゴシゴシやって表面が「目に見える細かい傷だらけ」になった事も何度かありました。
容器を洗う時にもワイド粘着なら簡単にはがせますし、物を入れたらネームカードを入れ変えて容器に貼り付ければ終わりです。
使っているうちに「簡単にはがれてくるのでは?」と思われるかもしれませんが粘着部分がほぼ面全体にある事で1度貼り付けてしまえば、ポケットが切れてしまうくらいの大きな力でもかからない限り、はがれることはまず無いでしょう。
果実酒や最近流行の酢を使ったサワードリンクを漬けたビン等のラベルにも最適です。
 
 終わりに

 従来からも貼り付けが出来る袋、と言うのはさまざまな形で発売されていました。
ワイド粘着を出しているコレクト株式会社でも「粘着ポケット」と言う名刺〜A4判の7サイズ(各サイズ毎にE型S型があり、全14バリエーション)の商品を発売しています。
実は「ワイド粘着」もその「粘着ポケット」のシリーズの1つです。
その「ワイド粘着」は、従来の「粘着ポケット」を含めた「貼り付けが出来る袋」をうまく改良した品であると言えます。
ただし、最大の特徴である「貼って、はがせて、また貼れる」と言う事が、ユーザーの使い方によっては、時に欠点になるかもしれません。
 しかしながら「かゆいところに手が届く」素晴らしい品であることは間違い有りません。

 あなたもノートや手帳にポケットを1つ追加してみませんか?
 
 なお、商品の詳細はコレクト株式会社のホームページを参照願います。
URL=http://www.correct.co.jp/
 

(−了−)

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