風邪引きの特権



風邪を引いてしまった…
全く持って不覚としか言い様がないや…
そりゃあ…現場で誤って池に落ちちゃったりしたけどさ、
でも、全然平気だと思ってたのになぁ…
馬鹿じゃなくなったのか。それとももう歳なのか…(痛)
数年前は確かに出来た無理が最近出来なくなってきている。

一人暮らしのマンションに真っ昼間ゴロリと横になっていると、なんだか慌ただしい日常が嘘の様に思えてくる。

やっぱり10月に入って急に冷え込んだ所為だろうか。

そういえば昔は季節の変わり目に、良く微熱を出したもんだ。


近所のおばさんの井戸端会議をBGMに、僕はいつの間にか眠ってしまった。




気がつくと既に辺りは薄暗くなっていた。
少し重い頭を起こそうとした時、キッチンの方でコトリと音がした。

『まさか…泥棒??』

仮にも現職の刑事が泥棒に入られたとあっちゃ、面目が立たない。

おそるおそる足音を立てずにキッチンに向かうと、そこから予想外の声が聞こえた。

「えっと、……あとはお酒っと」

聞き間違える筈もない。
小さくなってしまった僕のコイビト(照)

ちらりと覗いてみると、踏み台に登ってなにやら作っている。
…多分、たまご酒。
僕が前に熱を出した『新一』くんに作ってあげた……



僕は、そっとキッチンを離れると再びベッドに潜り込んだ。






たまには病気になるのも良いなぁ…なんて、馬鹿な事を考えながら。



おしまい



風邪ネタ三部作のうちの一つ、コ×高(?←だんだん自信無くなってきた/苦笑)です。なんだか最近よくわからなくなりがちで困ってるんですが…書いてる本人アクマでコ高の高新のつもりで書いてますんで、そこんとこヨロシク!!(死)


NOVEL

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