7月27日

朝6時前に起床。外はポツポツ降ってる。宗谷地方の天気予報は午前曇り午後晴れらしいのでしばらく待てば晴れるはずなので待つ。6時すぎに道路公団の車が来て清掃のおっちゃんが入ってくる。急いで荷物をまとめてたら、”まだゆっくり休んでててもいいよ。”とか言われる。野宿してる人に慣れてるカンジだ。でも、こんな人の少ない所にまで掃除に来る人がいることに感動した。北海道のトイレがどこもキレイに掃除されているわけだ。迷惑かけるわけには行かないので荷物をすぐに載せれる準備をし、外で雨が上がるのを待つ。外に出てやっとここが”猿払パーキングシェルター”と分かった。

7時前に雨が上がってきたので出発。空も雲が切れかけてきている。天気予報以上にいい天気になるのは早そうだ。思った通り、ひたすら広がる牧場とオホーツク海。そして猿払村を過ぎると丘陵地帯を駆け抜けるちょっとしたワインディング。まだ地面は濡れてるので流れにあわして走る。丘陵地帯を下るとすぐに日本最北端の宗谷岬。ここで長い休憩を取る。最北端の食堂で朝食を取る。最北端ラーメンってカニやエビの海の幸いっぱいで美味しいが1200円で高かった。1100刀の兄ちゃんに写真撮って頂く。最北端碑の前で写るのはなんか普通なので、碑と間宮林蔵とバイクと自分が絶妙に写る位置で撮って頂く。そしてこの兄ちゃんを撮ってあげ、富山のDS400の兄ちゃんも写す。DS400の兄ちゃん、裸でなんか難解なパフォーマンスをしてて面白い人であった。

日本最北端宗谷岬から望む海。

40キロ先に樺太がある。灰色っぽいのはもしかしたらそ

れかもしれない。

最北端の碑が奥に見える。俺の頭の横に間宮林蔵。人

も車もバイクも朝からいっぱいいっぱいだった。

最北端のバス待合所、野宿の定番場所みたいで、すごい落書きだらけである。ここに最北端ノートってのがあったのでステッカーを貼っておく。

最北端の宗谷岬から稚内市街までは近そうでけっこう遠い。でも、穏やかな宗谷湾がとてもキレイな道だ。稚内市街を抜け、2番目の北端、ノシャップ岬を目指す。みやげ物屋でいっぱいいっぱいの宗谷岬とは違ってほのぼのとした岬だ。漁港も隣に有って釣りしてる人も多い。ここにきてやっと海の彼方に浮かぶ利尻島、礼文島が見える。利尻岳は雲を被っててなんかカッコいい。利尻礼文に向かう船も見える。

ノシャップ岬の漁港。雲の中に利尻岳がある。
利尻へ向かう東日本海フェリー

ノシャップ岬からは右手に利尻島を眺めながら日本海沿いを走る。サロベツ原野を抜ける道道106号線。信号も電柱もない道がひたすらこれでもかってくらい続く。適度にアップダウンがあって海の向こうの利尻が見えたり隠れたり。風強いけどすごく飛ばせる道だ。宗谷岬から警告灯点きっぱなしで、サロマ湖畔のホクレンから300キロ以上無給油だったのでそろそろ給油せねばと途中の分岐から豊富町内へ。このみちもまたまた湿原の中を突っ走る長い直線道路だ。豊富町のホクレンで給油し、またサロベツへ戻るのもめんどかったのでそのまま国道40号線を南へ音威子府方面に走るとする。全体地図じゃまだまだ北に見える音威子府まですら100何キロもあってけっこうキツイ。道もなんか普通の道で特に面白くもなし。中川町の天塩川沿いの路側帯で一回休憩したのみで音威子府村の”道の駅おといねっぷ”でまた休憩。鉄道沿いな地域の為か、天気のいい昼間だからそう感じるのか昨日感じた道北の寂しさみたいなのは全然感じない。美深、名寄、風連と南下してきたところで交通量の多い40号線に嫌気がさしてきたので、次の目的地を考え、日本最大の人造湖である朱鞠内湖に向かうとする。道道729号線、国道275号線と走る。けっこう攻めれる高速コーナーが続いて楽しい道だ。朱鞠内湖は入り江がたくさんある森の中のでっかい水溜りみたいな不思議なカンジのところだった。

レストハウスの駐車場から北西方面。
こんな道が60キロもひたすら続く。
サロベツ原野から豊富に抜ける道道444号線。これまた真

っ直ぐな道。利尻富士のてっぺんが雲から出始めた。

朱鞠内湖。雨竜第一ダムってダムの貯水湖。人造的な雰

囲気があまりしない。

国道275号線空知国道をどんどん南下する。畑の中を大きなカーブと直線で綴る道。交通量はとても少ない。バイクも全く見かけない。幌加内町から道道72号線江丹別峠を抜け旭川を目指す。江丹別峠は北海道で始めて見た低速コーナーの続く峠だった。地元の走り屋の集まる所っぽくブラックマーク多数。路面は激しく荒れていた。旭川市内になるとやはり車が増え、北海道初の渋滞を味わう。旭川駅前で泊まろうかとしたけど、(旭川駅前は登山者がよくステーションビバークしてる。その中に入ろうと考えた。)なんか柄の悪そうな街だ。(地方の中心都市ってだいたいそうだけど。)エライやかましい車が走り回ってる。神戸や大阪と全然変わらない大都市。帯広や釧路や網走で感じた北海道の街って感じじゃない。それに暑い。30度とか温度計に出てる。以前夏きたときは18度とかで寒いところだと思ってたのだが。結局、39号線を層雲峡方面に10キロほど走った“道の駅とうま“で泊まるとする。トイレは当然あるし、24時間のローソンが目の前で食事に苦労はしない。絶好のビバーク場所だ。ここで多分泊まるつもりだろうと思われる岩船ナンバーのGN125のおっちゃんとしばらく話す。岩船ってどこだろうと訪ねると栃木の人らしい。自分と同じく陸を走って戻る予定らしい。小排気量ではキツイらしく一日200キロくらいのペースでもう何日目か分からないほど走ってるそう。小排気量車が好きで(以前はCD90で来たらしい。DAXも持ってたらしい。)温泉が好きで(俺の知ってる温泉は北海道から東北、四国まで全て知ってはった。)なんかとても話の合うおっちゃんだった。北関東の方なんで言葉よく分からなかったけど、ホントすごい筋金入りのツーリングライダーだった。トイレ横の休憩所は先客であるこのおっちゃんに譲り、自分は駐車場にレジャーシートで作ったタープで眠る。ラジオをかけながらローソンで買った遅い夕食を食べる。オールナイトニッポンで中澤裕子がなんかしゃべってる。旅先で聞くラジオってなんかいいもんだ。飯食べ終わったら身の回りを整理してシュラフに入り眠りにつく。

こんな感じでタープ作る。
室内(?)はこんな感じ。

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