7月30日

この日までほぼ毎日500キロ走行。疲労も貯まってきているのであまり走らない日にすることにした。朝7時前に起床。昨晩の霧はだいたい晴れてきている。ラーメンを沸かし食べ出発。この日の第一目的地は恵山町のすぐ東隣の椴法華(とどほっけ)村の水無海浜温泉。満潮時には水没するという無料混浴露天風呂だ。峠をひとつ越えるだけの10キロ少々なのですぐだ。が、困った事に峠を越えたらまた海霧。が、昨晩ほど濃いものではない。温泉らしきところについて目が点になった。どうみても海の岩にコンクリートで囲いつけただけ。コンクリートには舟虫が何千匹もくっついている。が、温泉らしき海水に手を入れたらいい湯加減で確かに温泉。でも、満潮時に水没するくらいだから昆布やホンダワラみたいなのが沈んでるし、いい湯加減だからメザシみたいな魚が死亡して沈んでいる。なんか、イイ出汁がでてそう。誰もいなかったことだし、頑張って入ってみる。が、海藻関係を触るのは一切ダメな俺はてこずった。海藻を触らずに入浴(?)できるルートを探索するに10分くらいかかった。やっとのことで胡座かいて腰隠れるくらいの場所に浸かる。なんか熱い海水で海水浴してるだけみたいな感じで全くサッパリしない。場所をいろいろ変えてみると、完全に海水の所や、温泉と海水が程よくミックスされた所があるな。とかまぁ、今までで圧倒的に変な温泉だな。とか海霧を見ながら考えてたら家族連れ集団がやってくる。この家族連れ集団は水着で入浴してた。”しまった!ここは水着なところなのか!”自分は勿論タオルのみ。小学校中学年くらいの女の子いるし、このままやと犯罪だな。とか困ってたら家族連れのお父さんっぽい人に”パンツ貸しましょか?”とか言われるけど、パンツなんて借りれるかいな。カッコ悪い。隙を見計らって脱出。にしてもワイルドすぎる温泉だった。施設らしきものは公衆電話だけで脱衣所すらなかった。でも、観光地化まったくされてないのが好印象でした。

水無海浜温泉。

どうみても海岸の岩。これに入れと!!

近づくと・・・・

確かに風呂には見えるけど、舟虫いっぱいだし、昆布や

魚の死骸が沈んでる。

これに入れと!!

なんかサッパリしない温泉だったので今度はもと来た道を戻って恵山町の御崎温泉に行く。こっちも無料混浴露天風呂だが、ツーリングマップの写真を見る限りはキチンと屋根もあるし、湯船がキチンと付いている。が、行ってみると、お湯は腰くらいまでしか入ってないし、油膜が浮いてて怪しい。が、ここまで来て入らないのはもったいない。どうせタダだし。先ほどの海浜温泉よりかはサッパリする温泉だった。バンディット400のおっちゃんとチョッパーなDS400の兄ちゃんが来てたけど、二人ともこの油膜を見て帰っていった。

昨晩海霧のなか走った国道278号線を戻り函館を目指す。霧もほとんど晴れて気持ちいい道だ。9時の船には間に合わないので13時50分の船に乗ることにし、函館市内で時間をつぶす。昼の11時だというのにやっている有名な函館の朝市で昼食を取る。イカソーメン定食1200円。高くて量が少ないけど美味しかった。魚介類なんて買う余裕ないので適当に見回る。そして、フェリーに一時間半ほど余裕をみて12時30分頃函館港東日本海フェリー乗り場に到着。俺が乗った函館大間航路は大型二輪と人で2500円ほど。乗船券買った後は海や入港してくる船を眺める。青森函館航路の”べら”が入港し、続いて俺の乗る”ばあゆ”が入港。1500トンの小さなフェリー。昔よく使った須磨大磯航路の船とよく似ている。バイクの利用者が多いのだろう。船への固定もしっかりとしてくれる。日曜日だからか家族連れでいっぱい。船室内では座るところが無いくらいだった。入港後20分でまた出航。1隻の船が函館と青森の大間を片道1時間40分を一日3往復してるみたいで大活躍の船である。13時50分定刻どうりに出航し、函館山がどんどん遠ざかる。北海道の思い出が色々思い浮かぶ。天気良くはなかったけど、北海道でしか味わえないような走りを楽しめた。来年の夏もまた行こうと決めた。津軽海峡は意外と穏やかでほとんど揺れなかった。函館山が見えなくなった頃3階の展望ラウンジに登り、横になって身体を休めた。

函館駅前にて。

駅の向かって左50メートルに朝市がある。

東日本フェリー大間函館航路”ばあゆ<VAYU>”

うしろは青森函館航路”べら<VERA>”

神話の神様の名前を船につけるのが好きな会社らしい。

船名由来の説明書きまである。”ばあゆ”とはインドの神様

らしい。

遠ざかる函館山。

この陸繋島との砂洲に函館の市街地がある。

”ばあゆ”の展望デッキより。

道内滞在日数:6日間

道内走行距離:2600キロほど。

道内に置いたお金:4万円弱。

燃費:ほぼコンスタントに20km/l

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