県有林の高度活用

県有林の高度活用


1997/4/2
山梨県は森林県です。県土全体の約8割が森林に覆われています。その中でも県有林の大きさは全国屈指です。

山梨県は、県有林の管理・経営について恩賜県有財産特別会計を設け、一般会計とは分けて運営してきました。森林は林産物の供給、県土の保全、水資源の涵養、自然環境の保全など様々な働きをしてきましたし、今も果たしています。しかし、他方で、こうした森林を維持していくためには莫大な費用がなければならないのです。

県有林経営はしかし、昭和40年代以降、輸入木材の増加・木材需要の低下などによる木材価格の低迷から収入が減少する一方で、若年労働者を中心とする林業従事者の減少という問題を抱えて、困難な状況に置かれているのです。県有林の高度活用は、こうした状況の中の県有林経営の改善のための方策の一つとして位置づけられます。 県有林を林業の施業地としてだけ考えるのではなく、様々に活用し、その中で地域振興と県有林経営の改善を図っていこうとするのが、県有林の高度活用です。

活用の仕方については、その場所の歴史的、社会的、経済的条件により様々なものでありえますが、基本は、地域の振興に寄与するものであり、同時に県有林経営の改善に貢献するものなのです。

「清里の森」事業は、県有林の高度活用の対象地の一つとして、昭和54年度から検討を始めました。そして、別荘用地の賃貸事業を中心とし、文化的施設やテニスコートなどを設置することで事業化が行われました。

(「清里の森」事業のあゆみから引用)

以上の文を仮に全部認めたとしても、以下の疑問には何の解答にもなっていないだろう。

つまり、山梨県には沢山県有林が有るのだから、選りによって大門ダムの飲料水源林である現在の場所を県有林の高度活用地にする必要なんかなく、絶対に高度活用なんかしてはいけない場所で、例えば、大泉村の県有林の方がはるかに適地だろう。清里の森をちょっと散歩して見ればすぐ分る事は、その場所が、八ヶ岳に降った雨雪の川として流れ出す出発点であるということなんだ。

だから、現在の場所が選択された最大の理由は、清里という知名度による、別荘地の売り出しやすさからに過ぎない。

そもそも、別荘地なる贅沢品を県有林の高度活用という名の乱開発で供給しようという発想が間違っているわけで、なんら必要性も、必然性もなく、海抜1300メートルを超える場所に、地域人家をはるかに越える別荘戸数を誘致するなど、狂気の沙汰だ。これは完全にバブル行政に他ならない。だから、清里の森は、山梨県のバブル行政のシンボルなんだ。