まずは、どこに何があるかの探索から始まる。
 正規の軍人と学生1〜2人で組んで、作業ポッドで出る。
 僕はとストライクに乗って、トールたちの乗るポッドについていく。
 ポッドを操縦しているのは、レガール少佐。
 の方は……。
 唇を噛み締めた顔のまま、話しかけても一言も口を聞いてくれない。



「どうして、またキラ先輩を乗せなきゃいけないんですかっ?」

「捜すに人手が多いことに越したことはないだろう?
 しかしもう、空きポッドはない。
 幸い、お前が乗ってるMSにはもう1人ぐらい入れる。
 なら、どうすればいいか結果は出てくる」

「それならミリィだっていいじゃないですかっ!」

「これはもう決まったことだ。苦情は受け付けん」

 今にも泣き出しそうな顔のは、去っていく後ろ姿を睨つけていた。
 僕はフラガ大尉の行為がうれしかったけど。
 その反面、相変わらず拒絶されていることに小さく嘆息した。


『そろそろ着陸する』

 目の前を行くポッドからの通信に、は『了解』とだけ告げた。
 僕は目の前にそびえる折れ曲がったシャフトに視線を向ける。
 すべての始まりとなった農業プラント。
 ―――ユニウス・セブン。
 デブリの中を漂う冷たい大地に、僕らは足を踏み入れた。







 畑だったとおぼしきところは、幾筋もの亀裂が入っていた。
 収穫前の野菜に、地面が波打った衝撃で跳ねた水。
 それらは、そのままの形を残して、すべて凍りついていた。
 そんな中で、片隅にあった物置に目が止まる。

「開けるぞ」

 レガール少佐の手によって約1年振りに開かれた扉。

「っ!」

 ミリアリアは短い悲鳴とともに、トールにしがみつき。
 僕たちはそこから目が逸らせない。
 狭い室内に15人ほどの。
 もちろん、その中に生ある者はいない。

「レノアおばさまっ!」

 突然のの叫び。
 発せられた言葉に驚いて、彼女の視線を追いかけた。
 そこには。
 身にまとった白衣と同じように、ゆっくりと漂う女性。

「……信じたくなかったのにっ……」

 彼女はうめくような呟きを残し、その後ひざから崩れ落ちる。
 僕は咄嗟にその体を支えるが。
 はヘルメットの中に水滴を散らせて、意識を失っていた。






 を医務室に寝かせてから、僕たちはAAのブリッジに再び集まった。

「本気なんですか!?」

「水はあそこにしか見つかっていないの」

 飲料となる水が、ユニウス・セブンでしか見つからなかったこと。
 よりにもよって、あの場所から……。

「仕方ねーだろ、俺たちは生きなきゃならねぇんだから」

 そして、搬出作業のための役割分担が決められる。

「レガール少佐、さんの容体は?」

「まだ意識は戻ってない」

「そうですか……。
 キラくん、今回だけあなたがストライクで出てくれる?」

「艦長!」

「倒れてしまった子に無理強いさせる訳には行かないわ。
 まだ意識が戻らないのに乗せられないでしょう?」

 そう諭されてしまっては、さすがの副艦長も黙ってしまった。
 そして、艦長は再び僕を見る。

「ストライクには作業をしているみんなの回りを見回ってほしいの。
 何らかの攻撃があれば、即時に対応できるようにしてほしいから」

「わかりました」



  黒マント製作機から
  ヒロインは倒れちゃいました。
  彼女とレノアさんとの関係は、後で語ってもらいます。

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