結局列車が来る30分以上前に袋田駅に到着。14時24分発の333Dをまつ。やって来た列車はキハ110の2両連結。今日両運転台車を見たのは初めてのような気がする。ほぼ4時間ぶりに来る常陸大子より先に行く列車のせいかそこそこ乗っている。
が、次の常陸大子から「後ろの車両を切り離します」とのこと。なんと4時間ぶりに走る常陸大子→郡山の列車なのに常陸大子からは単行になってしまうのだ。だから両運のキハ110の2両連結だったのだ。その常陸大子では数名が下車。何人かはこちらの車両に移ってくるが、クロスシートは1ボックスに一人ずつ、ロングシートに何人かが座っている位の状態、もちろん立客は一人もいない。単行で充分まかなわれる程度の利用客数だ。単行で案内放送は「ワンマン運転」と言っているが、運転台には車掌も乗っていて、無人駅から乗って来た乗客に乗車券を発行していた。実際には通常のツーマン運転だった。結局降りるまでこのような状態だったのだが、ロングシートに座っている若者のマナーが悪い。すいているとはいえ、荷物をロングシートの上に置いた上自分はロングシートの上であぐらをかいている。途中そのロングシートに地元の高校生2人が窮屈そうに座ったのだが荷物をどける気配もない。
常陸大子から先では再び駅の雰囲気が変わる。水戸よりでは簡素な待ち合い室に簡易タイプの自動券売機、というスタイル。常陸大宮〜常陸大子はコミュニティセンター併設駅が多い感じ、となっていたが、ここから先は古い待ち合い室があるのみの無人駅が多くなる、いくつかの駅は不似合いな感じのガラスを多用した現代アートのような待ち合い室(写真〜谷田川駅)に建て替えられている。多くの駅がこのどちらという感じだった。窓外は時々丘陵地をこえるような区間が現れ、それを過ぎると田んぼが広がる平たんな盆地のような景色が広がる、という感じになった。
途中の磐城塙ではじめて対向列車と行き違いをする。この駅だけは常陸大宮〜常陸大子間で多く見られたようなコミュニティセンター併設の駅舎だった。ただログハウス風の建物だったいままでのものと雰囲気は違ってこの磐城塙の駅舎はコンクリートの素材感が前面に出された大きな建物。発車時に駅舎の壁面を見て気付いたのだが、以前放送されていた「まんがお笑い道場」で有名な漫画家、富永一郎氏のギャラリー(?)が併設されているらしい。そういえばここから離れた会津田島でも富永一郎氏の名前を見たし、どうも福島という県は富永一郎氏を応援しているらしい。
一方、磐城棚倉と磐城石川は地方路線の急行停車駅、という雰囲気が残る有人駅、この2駅はJRバスの路線が入っていて交通の拠点となっているかららしい。この先谷田川で水戸行き330Dと行き違い、こちらと違って330Dは2両連結でこちらと違って運転士のみの正真正銘のワンマン運転。しかもけっこう混雑している。こちらは単行なのに車掌が乗っている。本来なら向こうに車掌が乗っているべきなのでは…。
やがて左に東北新幹線の高架が近付いて来て、その手前を走っている東北本線の線路に取り付くとまもなく安積永盛に到着。駅本屋よりの1番線に支線の水郡線が入り、東北本線が2,3番線というのもちょっと面白い気がする。列車は安積永盛を発車すると東北本線の下り線を横切って郡山へと去っていった。
さて、東北本線ホームに来ると、高校生軍団の巣窟状態。跨線橋を降りたすぐそばには女子高生が地べたに座り込んでいる。その女子高生の横に置いてある鞄のすぐ横を通ったとき、何かを蹴飛ばした感触がして、何かがアスファルトの上を滑っていく音がした。見ると、件の女子高生が鞄と一緒に携帯も地べたにおいていたのだ。蹴飛ばした手前、拾って返したが、謝る気もしなかった。
その直後、1番線ホームからその女子高生の友人と思われる女子高生が1番線ホームから線路に降り、こちらのホームに向かってきた。
「今そっち行く〜」
「早く〜、何か来てるよ」
郡山方面を見ると、列車のライトの明かりが遠くに見えているのである。ここまで最近の高校生のマナーは地に落ちているのかと悲しくなった。
その後乗った黒磯行き2146Mでも車内で大声で携帯電話で話をしている若者が…。このあたりの車内マナーはいままで別段よいと思っていなかった首都圏よりもひどい。もしかしたら混雑故に首都圏の方がマシなのかも…と思ってしまった。
さて、この2146Mは交流区間終点の黒磯止まり。黒磯からは宇都宮行きに接続があるのだが、前に貨物列車がいて遅れている。黒磯にも5分ほど遅れたが、宇都宮行きはこちらを待ってくれていた。
最後に小金井からE231系に試乗する。E231系近郊形は湘南新宿ラインで乗ったことがあるのだが、短区間の乗車のみで長い時間乗ったことがなかった。今日は小金井から赤羽までE231で行ってみようと思う。
座っていての感想だが、以前よく使っていたE217よりクッションが悪い、リサイクル性を考えて詰め物を変えたと言うことだが、これは改善の余地があるなと思った。
もうひとつ座面の形状なのだが、ちょうど尻の形にカーブがつけられているのだが、クッションのへたりが早いせいか、ちょうど中央部分の突き上げが気になる。ちょうど子供の頃いたずらでやった「カンチョー」をずっと受けているような状態になってしまっているのだ。中央部分の凸はいらないんじゃないだろうか…。
ただ、背ずりについては従来よりもいいと思った。この直前に115系に乗っているので単純比較できると思うのだが、115系の従来型のクロスシートは背骨のカーブとどうしてもあわなくて背中をしっかりサポートしてくれない。なので宇都宮に着く頃には腰が痛くなってきた。E231ではいい具合に支えてくれるのではるかに長時間のっていたのだがあまり腰の痛さは意識することなく赤羽までついてしまった。
それにしても登場して間もないのに、座面が妙に汚れている気がする。座面の色のせいかと最初は思っていたのだが、それは間違いだった。ふと見た隣のボックスを見て原因がわかってしまったのだ。
汚れる原因は客の側にあったのだ。隣のボックスに座る2人、車内は空いているのでクロスシートのボックスを占有できているのだが、2人とも土足のまま向かいのシートに足を乗せているのだ。このような客は彼らだけではあるまい。いくらなんでも土足のまま座面に足を乗せるとは…どういう神経をしているのか疑ってしまう。
今回の旅は、水郡線に乗りに行ったのだか、ひどいマナーの実態を見に行ったのだかわからない状態でおわったのでした。
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