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 水郡線乗車記

 

さて、駅前に立ったが、滝に行くバスらしきものが見当たらない。駅前には1台、黄色に塗られた大子町の無料バスがいるのだが、このバス、どこをどう走るのかよくわからない。思案していると「袋田滝」というサボをダッシュボードに置いたマイクロバスのような小型のバス(写真)がやってくる。ドアが開いて乗り込んだところ運転士がやってくる。
「隣の無料だけど、こっちがいいの?」
どうもバスマニアと思ったらしい。確かに他所でお目にかかったことのない貴重な型のバス(と思われる)だし…。
その隣の黄色いバス、どうも大子町が地元と観光客向けに運転している運賃無料のコミュニティバスだったらしい。そばにはこのバスの真新しいバス停も立てられていたが、バス停の案内はわかりにくいし、バス自体にも経由地の表示がどこにもないし、初めて来た人間にはとてもわからない。あとでみると駅舎内にこのバスの案内が張ってあったが、列車到着からバスの発車まで時間がそうあるわけじゃないので駅舎内のはり紙など見ている余裕はなかった。折角走らせているのだから、もっと利用しやすいようにバス自体にも何らかの案内を出して走らせてほしいと思った。そうでないと利用しにくい。
ともあれ、無料バスで袋田駅から滝まで向かう。乗客は私一人だけだ。滝までは駅からバスでおよそ5分。そう遠くないので帰りは滝から駅まで歩こうという考えも頭にあったので道を頭にいれておこうと前方を必死で見る。

今回是非途中下車して行ってみたかった、日本三名瀑のひとつである「袋田の滝」。4段に別れて落下していることから「四度の滝」という別名もある。滝へは大子町がつくった滝へのトンネルがあり、そこから滝を正面に見ることができるようになっている。トンネルの入り口近くには観光客目当ての店が並ぶのはほかの観光名所と変わらない。袋田の駅は閑散としていたし、さっき乗ったバスの乗客も私一人。今日は日曜日なのに閑散としているのかなと思っていたら、結構な人がいた。連休でも夏休みでもない日曜だからこんなもんだろう。やはり車で来る人が多いのだ。
肝心の滝だが、トンネルの通行料を払ったときに貰ったパンフレットの写真と見比べて、水量が少なかったように感じた。写真を見ると夏の写真の水量が多いみたいなので梅雨時に降った雨がまだ流れ出て来ていないのかもしれない。

滝を見終わって、駅の方へ戻ろうとしたとき、ちょうどさっき袋田の駅で一度乗りかかったオンボロバスが袋田の駅にむかって発車していく所だった。でも惜しくはない。あのバスに乗って袋田駅に戻ったところで駅前に何もない袋田駅で次の列車を待っている時間が長くなるだけだ。まだ列車がでるまで1時間半近い時間が残っている。それならば歩いて袋田駅まで戻るのも一興だと思ったのだ。

が、時間は1時過ぎ、空は抜けるような青さである…ということは、日射しが容赦なく降り注いでいるわけで、とにかく「暑い」。滝からバス停まで歩いただけで額から汗が吹き出していた位だ。そこから駅前の案内板で「徒歩40分」とされていた道のりをあるこうというのだ。ただ、道はほとんどが下り坂なので歩くのはそれほど辛くはない。が、余りの暑さに全身汗びっしょりとなった。特に私は背中に背負うタイプのバッグで来ており、しかも中にはパソコンが1台入っている。かなり重い。背中に特に熱がこもってずぶぬれ状態になっていた。途中で面白そうな場所があれば立ち寄ろうかと思ったのだがそんな場所は見つからないまま駅近くの国道まで来てしまった。この交差点付近には観光案内の標識があったのだがその一番下…。これはホンキか冗談か…?茶の里公園だからってこの絵は…茶違いなんじゃ…?

 

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