ジェノバ刑事(過去ログ)
語り青字…兎野るいこ様 緑字…津野竜樹

で、今日のお題は「ジェノバ刑事に逮捕されちゃった、ロッカーのヴィンちゃん」のお話

このお話は津野竜樹が兎野るいこさまの同人誌に掲載されていた対談をもとに勝手に妄想した ものであり、著作権は一切放棄しておりますが、話の内容の盗作、商業誌に無断で掲載することを禁じます。
ヴィンセント…ヴィジュアル系のアマチュアバンド「タークス」のギタリストメンバーは、レノ(ボーカル)ツォン(ベース)イリーナ(キーボード)ルード(ドラム) バンド名だけでも、ヴィジュアル系としてアウトなのに、面もアウトなメンバーを何人か抱えるサムウェルもびっくりな崖っぷちバンド。
結成のきっかけは「バンドやろうぜ」のメンバー募集の欄にレノの「当方ボーカル志望の男子、求む他のパートのバンドメンバー、楽しくやろうぜ!!」 の一文を見付けて感じるものがあったらしい。
何故、ギターかというと、昔から彼は指が長く、ギター小僧で、ギターを習うものの第一の壁 「Fのコード」がきれいに押さえられたから……、それだけでも、ヴィンセントにとってはささやかな、しーやーわーせー、なのです。 それがどうして大麻で逮捕されることになったかは、また明日…!!!引っ張るなあ、オレ!!

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ジェノバ刑事。うーん、そうね、きっと一応バリキャリエリート官僚コースなんでしょうね・・
しかし管理官だの参事官だの体制におもねった官僚には、どーしても むかなそうだし、なんかあるとさっさと単独行動をおとりになるので、きっと処遇に困って、「警察庁特別捜査0課(通称セフィロス課)」とか作られちゃってるのよ、きっと。
もう、毎回「超法規的措置」の嵐。(笑)
殺人だろうが暴行だろうが麻薬だろうが、飛んでゆく。でも
「自分の気が向いた事件だけ」(笑)
部下はもちろんザックスなんだろうなあ。
クラウドはどっかの所轄で交通課とか地域課なんかで、ピーポ君かぶってキャンペーンやってたりサ。
「いつか刑事課で刑事になって、捜査0課のセフィロスさんを手伝うんだ」とか思ってる。(やめた方がいいぞ、クラウド。目を覚ませ。笑)
で、刑事課強行犯係のノンキャリ・ベテラン刑事にシドがいるのね。(笑)
ティファちゃんとユフィは交通課のミニスカポリス。(笑)
エアリスには刑事課盗犯係で、窃盗犯なんかを締め上げて頂きたい。
(どうでもいいが、ここまで振ったので、一応配役しておこう。 バレットは暴力犯係、レッドは警察犬だ。親切だな、私。笑)
というわけで、宴の支度は整いました。(笑)
ロッカーのヴィンちゃんは津野さんにおまかせしますわ。 しかしあいつ、コードはきれいに押さえられても、リズムはワンテンポづつ遅れそうだよねえ。とろいから。
ところで個人的に「ベース・ツォン」にくらっと来ております。(^^)でわ。

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ジェノバ刑事に逮捕されちゃったロッカーのびんちゃんのお話(第二話)

アマチュアバンド「タークス」

レノ(ボーカル)フリーター、このメンバーの中で唯一プロを狙う。幼い頃、ヤンママにつれられ ていった「キッス」や「エアロスミス」のライブが忘れられず、この道を目指す。特技は歌詞を 忘れてアドリブすること。ブルースハープを吹くこともある

ツォン(ベース)某消費者金融支店長。かつてはプロを目指した男、今はちゃんとカタギの職業 (?)についております。かつて矢沢永吉の「キャロル」にあこがれ、永ちゃんと同じタオルを ゲットしたり、「成り上がり」を読んだりしました。バンドの面倒見がいい保護者ってとこか? もちろんベースの腕もプロ級です。

イリーナ(キーボード)よくありがちな音大生、(しかもピアノ科)楽譜の初見ができて、即興 でアレンジもしちゃったりするので、メンバーの中では重宝されてます。

ルード(ドラム)ツォンと同じ消費者金融会社の社員、この人、打楽器フェチで、木魚でも太鼓 でもたたいていればしーやーわーせーな人、音感はいいけれど、コーラスしてくんないので ちょっと不安。地味な外見を持ちながら、派手なことをするのが好きで、去年の会社の宴会で ライバル会社のCMの「武●士ダンサーズ」の踊りを余興で踊り、支店長に叱られました。

さてさて、ヴィンちゃんはこんな個性の集まりの中で地味にギタリストをしております。
楽譜? もちろん読めます。コーラスもレノに「下手」とびしばし言われますが、けっこう上手です。 でも、彼は一番最後にメンバーに加わったので、身分が低いです。 レノに「タバコ買ってこい」とかイリーナに「ジュース飲みたい」と言われると、「私が行かな くてはいけないかも………」とパシリになります。ちょっとどんくさいので、レノの吸うタバコ の銘柄なんかを間違えちゃったりして叱られることがあります。
そんなヴィンちゃんがレノの言い渡した「パシリ」でひどい目にあうのです。
「ミュージシャンたるものクサのひとつやふたつはやっておかなくちゃな、と」 という一言を聞いて 「レノさんにいい歌うたってもらうためにもクサをゲットしなくては」
と思い、あの渋谷センター街へくりだし、危ないコギャル達から売人のケータイのNOを聞き出し 連絡をとるのです。 さあ……ジェノバ刑事の出番だぞ…!

次回はるいこ様による「逮捕と愛の取り調べ室イメクラ風」 (本当か……?)

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や、「新宿鮫」は読んでおらんのよ。出典は「踊る大捜査線」でーす♪(ほほほほ、実はハマってます。(^^;)ちなみに室×青。 青×室ぢゃないからねっ!!! 織田★二は受!・・・・って、わかる人だけわかって下さい・・・・・)
そうね、宝条は医局の検視官。さばくの大好き。(笑)
そいういわけで

「西部警察で太陽に吠える大捜査線はぐれ刑事傲慢派」なんだかよくわかんない第三話(なのか?

コードも押さえられるし、声もそれなりに美しいヴィンセント、
だがしかし(逆説の重複。悪文。)、ただ一つごく普通以下だったのはリズム感でございました。
リズム感がない、それは何事にもワンテンポずれるヴィンセントの人生 そのもの。
「クサ」と言われて「葉ものの野菜」と素直な解釈をして、スーパーでホウレンソウを買ってくるアタリはお約束と言えましょう。
(身体にいいホウレンソウ、それだけなら問題ないですが、よりによって「所沢産ホウレンソウ」をお買い上げ、「ニュースくらい見ろ」と 皆にボコにされるあたりもヴィンたる所以です。)
というわけで、気を取り直してコギャルから売人のケータイNO.をゲットしたのは、 「宝島」系サブカル雑誌を熟読した甲斐がありましたが、その直前に、趣味と実益を兼ねたザックスさんが、
「君たちぃ〜、悪いモン売ったりしてる人と お友達になっちゃダメだよ〜。そーいう人とコンタクト取りたいとかいうヤツいたら、おにーさんに連絡くれる?悪いようにはしないからさあ。 食事でもしながらお話しようよ。あ、コレ俺の連絡先。」
などと(腰に)手を回し、もとい網をはっちゃってたという事実に天性のリズム音痴が気がつくはずも ございませんのことよ。とほほ。
さて、おそるおそる電話した売人が指定したのは人気のない湾岸エリア。
売人に会ってうっかりあまりの美人ぶりに目をつけられ うまく言いくるめられて車に乗せられさらに言いくるめられてヤバイ所に連れていかれそうになるのもヴィンセントのお約束だと 思いますが、そんなヴィンちゃんを救ったのは、「飲酒運転取り締まり中」のミニスカポリス、ティファちゃんでした。
心に相当やましいことがあるらしい売人、一般的にはわざと捕まりそうになりそーな、美人でむちむちのミニスカポリスを見たとたん、 「ちょっと用事があるから、ここで降りるけど、悪いけどこの車で一回りしててくれない?ほら、停めておくと駐禁とられちゃうからさ」とさっさと遁走。
「そうか・・・この辺は駐車場がないから・・・」と見送ってから、自分が完璧なペーパードライバーだと気がつくあたり、ほんといいヤツです、ヴィン。
途方に暮れてるところへ、ミニスカポリス登場。
飲酒運転だ免許証拝見だとゆー以前に、車、盗難車で届けが出ていることに気づかれて、
「ちょっと一緒に来てもらえるう〜?」
救われたようで、余計ややこしいことになるあたりが人徳でございます。
「手配の出てた盗難車、見つかったわ。乗ってたのはこの人。」
ティファに連行されたのは、何にもないので「空き地署」と呼ばれる湾岸署、窃盗などを捜査する盗犯係。
「もー帰ろうと思ってたとこに、どーして出てくるかなあ〜」
スッチーと偽ってこれからデートのつもりだった、「湾岸署のワイルドキャット」(笑)エアリス刑事が溜息。
「しょーがないから、調書とるからこっち来て!」
「・・・・
いや、あの、私は何も・・・」
「最初はみんなそう言うのよね〜」
取り調べ室に押し込まれ、再び途方に暮れるヴィンセントでした。 つづく。

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っかー、ヴィンちゃんペーパードライバーだったんだ。

ジェノバ刑事に逮捕されちゃったロッカーなヴィンちゃんの秘められたる過去(番外編)
自動車学校セフィロス鬼教官と教習生ヴィン物語

まあ、どうして、ジェノバ刑事がいるのに、セフィロス教官が出てくるかといいますと、「ポ★モ ●」のアニメに出てくる、ジュンサーさんや、ジョーイさんを参照にしてください、似た顔の 従兄弟やら、兄弟がたくさんいるらしいです、彼。(たった今、決めた)
さて、ヴィンちゃんが20歳くらいの頃、やっぱり、運転免許は必要だよね、ということで、自動 車の教習所に通い出します。学校は東京の都下にありそうな「ベンツが教習車です」とかといった バブルの名残のコピーを50メートルくらいひきずっていそうな教習所。
「私が社会に出ても、ベンツを買えるまで出世しそうにないから………せめて教習車だけでも…」
とヴィンセントのささやかなドリームを満たしてくれそうなところでした。
ところが運悪く、そこにいたのはなんと美形の鬼教官、セフィロス教官でした。
どんくさいヴィンセントを最初から見下しておりました。 第一段階から、脱輪しまくりのヴィンちゃんに向かって、
「お前の運転は脱輪しまくりだが、人生も脱輪しまくりだろ」
と、ひどいことをびしばし 言います、よくいますネ、こんないやんな大人。
ヴィンちゃんはトイレで涙を浮かべながら、
「ああ、今度生まれるんだったら運転免許と関係の ない、あんだんご三兄弟に生まれ変わりたい」
とまで思わせるのです。ああ、だんご!!!
仮免許手前の段階になって、セフィロス教官は急にはんこを打ってくれなくなりました。
S字もクランクも坂道発進も、努力のかいあってできるようになったのに、三段階のヴィンちゃん の教習簿は真っ白です。
いつの間にか規定時間をオーバーしてしまいそうになりました。
「まったく、これでは卒業できないぞ、ようし、私が特別に時間外授業をしてやろう」
などと、言葉たくみにさそいだし、ヴィンちゃんを車(しかもベンツの教習車)の中で……して しまうのです。
やあ、怖いですネ、セフィロス鬼教官、きっと彼にはアクセルはあっても、ブレーキはないんで しょうネ!
皆さんもこんな悪質な教官に気をつけましょうね!
…で……どうして、ヴィンちゃんがペーパードライバーに?そうですね、やっぱりお金がなくて 買えなかったんです、車………。
とほほ -
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ジェノバ刑事。
ジェノバ刑事登場編。
スッチーと偽ってのデートもとい合コンの邪魔をされて、かなり不機嫌で迫力の増したエアリスの前で途方にくれるヴィンちゃん。
「で。名前は?」
「び・・びんせんと ばれんたいん・・」
いつもは密かにナルシーなりに気を使う「ヴィ」の発音も、目が座ったおねいちゃんの前ではままなりません。
「年は?」
「にじゅう・・・しち」
「なんで車盗んだの」
「盗んでない・・・」
「じゃ、なんで乗ってたの?」
「あの・・頼まれて・・」
「誰に」
「・・・知らない人・・・」
「あんた馬鹿?」
エアリス、ボールペンを放り投げて呆れたようにヴィンセントを凝視。
「嘘が巧いタイプには見えないけど・・ もしかしてあんた、すっごくトロい?」
単刀直入に正解を出されて、棺桶で30年くらい寝たい気持ちになるヴィンセントでした。時制は少し戻って、ヴィンちゃんとくだんの車が連行されて来た時。
ヴィンちゃんはエアリスに、車は倉庫に押収するために、夜勤でたまたまいたクラウドに引き継がれておりました。
「刑事になっていつか憧れのセフィロスさんと働くぞー」
と思いつつ交通課だの生活課などを放浪しているクラウド。
さっき連れてかれた人、美人だったなあー。
刑事になったらあんな美人の取り調べもできるのかあ。
いいなあ、刑事って。とか思いつつ、何気なく開けたダッシュボード。
「・・・これって」

戻って取り調べ室。
「まあ、あんたみたいなのが犯人とも思えないけど、今夜は遅いから、一応留置所に泊まってくれる?明日改めて調書作るわ」
エアリスの言葉に頷くしかないヴィンセント。
枕が変わると寝られない・・とか、留置所が地下だとちょっといいかも、とか余裕があるんだかないんだかなことを考えて いると、にわかに外が騒がしく。
「大麻所持の現行犯はここか!!」
勢い良く開けられた扉の向こうに立っていたのは、白髪。というと ぶん殴られる、銀髪の、目つきの悪い おっさん。というとはり倒される、長身のおにいさんでした。
「大麻?ここは車輌盗難の取り調べよっ。 勝手に入ってこないでっ、バケモノ刑事っ」
エアリス、彼とは大層仲が悪いようです。
「おまえに言われたくない。その車から大麻が出たんだ。さっさとそいつを渡せ」
「はあ?」
エアリスがヴィンセントを振り返ると、ヴィンセントはぶんぶんと首を振りました。
いくらトロいヴィンでも、なんかとんでもない方へ話が行ってることは わかるってもんです。
「ここのクラウドってのから連絡が来た。深夜なのに、じきじきに来てやったんだ。ありがたく思え」
ぜんぜんありがたくないヴィンちゃんです。
「ちょっと待ってよ。今、こっちが取り調べ中よ」
「たかが盗難だろう。麻薬の方が重要だ」
「事件に大きいも小さいもない!」
・・・言ってることはかっこいいのですが、ただ単に張り合ってるだけのようです、この2人。
「こっちの拘留は48時間。連れてくならそれからねっ」
「待てるかっ」
待ちの体勢がむちゃくちゃ苦手な、フットワークの軽い人のようです。
「今すぐだ」
「やーよっ」
長刀で串刺しにしても化けてでそうなエアリスの勢いをくじくのは かなり難しそうに思えましたが、そこはそれ、どんな人にも弱点はあるものです。
「・・・・吉兆の季節限定懐石。」
エアリスの耳がぴく。
「俺もダテにキャリアはやってない。一流料亭に顔くらいききまくりだ」
エアリス向き直り。
「もう一回言って」
小型レコーダーを突きつけ。
「吉兆の季節げ・ん・て・い懐石。オゴリだ」
かち。録音完了。
「そおねー、麻薬は許せないわよねー」
ひらひらと手を振って、エアリスは部屋を出ていってしまいました。
もう今日何回目の途方だかわからない途方にくれているヴィンセントの前に、おっさん(バキ!☆)もといおにいさんが立ちふさがると、 あんたにだけは持ってほしくなかったという警察手帳を突きつけこうおっしゃいました。
「本庁のセフィロスだ。同行してもらおう」
同伴だとキャバクラですが、この人の場合、同伴でも同行でもとってもやばいことになりそうな気配を秘めつつ、続く。寸止めってゆーの?こういうの。

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警視庁特別捜査0課(通称セフィロス課)」の精鋭 ザックス刑事(通称)ナンパ刑事 のお話……

ゴーマンな上司セフィロスの元で働くザックス刑事は実はキャリア組でもあります。
セフィロスより一つ年下で、小、中、高、大学と同じ学校を卒業しております。
みっどがる第三小学校の卒業文集に「おおきくなったら神になりたい」と書いたセフィロスの 生き方に何かひかれるものがあったらしく、後を追うように、彼が進学した私立中学に同じよう に進んでおりまする。
彼の人生観は「おきらくごくらく」という、昔ブレイクした子供番組「ウ☆ウ☆ルーガ」と同じ スタンスです。
彼の得意技はそのナンパな性格で渋谷にたむろするコギャルを飼い慣らすこと。 この趣味と実益を兼ねた技は、地方からの未成年の家出人を捜索するのに発揮されております。
でも、彼は特別捜査課の人間なので、 「雑用が増えるばっかりでさ……出世が早くなるわけでもない…」 とやや、不満げです。
警察手帳にはコギャルちゃんたちとツーショットをとったプリクラがごっそり貼ってあり。 アドレス帳には彼女たちのピッチのナンバーがずらりと書いてありますが、付き合っている 女の子はエアリスだけという身持ちの堅いところがあります。
エアリスと上司セフィロスとの仲が鬼のように悪いという点を除けば彼の人生は順風満帆とも いえるでしょう。
交通課のクラウドは小学校の後輩、(中、高、大は違った) 社会人になってから、偶然署内で再会、飲み友達に。 ナンパでも、飲みが入ると体育会系になるザックスのほどよい、犠牲者となっております。 ザックスについてはこんなもんでどうでひょか?るいこ師匠……
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ジェノバ刑事に逮捕されちゃったロッカーのヴィンちゃんのお話
ヴィンちゃんのお友達レノ編
ヴィンちゃんがミニスカポリスに連行されていた頃、
板橋にあるツォンの家で、バンド「タークス」はいつもの練習に集まっておりました。
ツォンの家は一戸建てで(三代前から東京都民しているそうです)2年前に建てたばかりの
そこには彼の趣味のためのプライべートスタジオがあるのです。
レノ、ツォン、ルード、イリーナと顔を合わせた時、練習にはいつも5分前にここに現れる
血液型A型の誰かさんがいないことに気がつくのです。
「どうしたんだぞ、と」
レノは気になります。
年齢も性別も異なる、個性ばらばらの自称ヴィジュアル系バンド「タークス」ですが、
ヴィンちゃ んとレノはお互い近い年齢同士で仲がよかったのです。
というよりも、個性の強いレノがずるずるとヴィンちゃんを引っ張り、主体性のないヴィンちゃん
はそのままひきずられて遊ばれているというのが正解。
「バンドはヴィジュアル系だね」といってレノのアパートで密かに二人はステージ用メイクの
練習をしたり(メイクをした後のヴィンが、あまりにも綺麗になりすぎたので、レノ不快に なりました)
「きもだめしだー」と言って、近所のレンタルビデオショップで「フランダースの犬」と「火垂る
の墓」を借りてきて、「先に泣いた方が負け、セブンイレブンでおでんをおごる」
(フリーターで一人ぐらしのレノや、薄給の会社員ヴィンセントにとってこれはささやかな贅沢な
のです)ことを決めて、ビデオを見だしたら、ほぼ同時に泣いてしまったなどという何だか変な
遊びをしております。
バンドの練習に遅れたことのない彼がいないことをレノは気にします。
ここではヴィンセントは本当にけなげです。
練習日には、去年の夏のボーナスと冬のボーナスを貯めて買った(ローンを組むのが苦手らしい)
ギブソンのギターを持参し、
「レノさんが歌いやすいように………」とこまめにチューニングメーターで音が狂ってないか 調節いたします。
「来ないな、ケータイに連絡入れてみろよ」
「あ、あいつ、ケータイもってないんだぞ、と。あれを持つのは贅沢だと思っているらしい」
ささやかな暮らしが好みのヴィンセントにとってはケータイは贅沢品の部類に入るらしいです
「自宅に電話入れてみようぜ」
ヴィンセントのアパートの電話は、彼の声のメッセージで留守を告げました。
「どうしたのかな、と」
少し心配するまぶだちレノにこともなくあっけなくツォンは言いました。
「フテ寝しているんじゃないのか?彼、仕事のストレスが溜まると、そうするらしいから。
それ始めると、2〜3日、電話の音も気にならないほど深く眠るらしい」
「なんだ、そうか……」
不思議とレノ、納得してしまうのです。本当は警察に捕まっているのにね。

さあ、ヴィンちゃん、邪魔する者は一切いなくなりました。こころおきなく「ジェノバ刑事」
に取り調べをしてもらいましょう。 アタクシ、とても楽しみです。
「カツ丼プレイ」や「お母さんはかなしがっているぞ泣き落としプレイ」など、ジェノバ刑事の
取り調べプレイ、楽しみにしております。

でわ……

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というわけで、ヴィンちゃんを捕獲したまま滞ってるジェノバ刑事。
間があいたので、ちょっとおさらいしてみましょう。

「バンドやろうぜ」を見て、その時はたまたま前向きな気分だったのか
うっかりビジュアル系バンド「タークス」に入れてもらったヴィンセントは
コードは押さえられるけどリズムが押さえきれない天性のどんくささで
パシリな日々を送っておりました。
そんな折り、レノご所望の「クサ」を求めて旅だったヴィンは、渋谷→湾岸と
渡り歩いた結果、やってもいない盗難車の容疑者としてお縄になった上に、
まだ買ってもいないし吸ってもいないしもちろん売ったこともない大麻所持の
疑いをかけられるという、「趣味・罪の収集」にふさわしい成果をあげる始末。
おまけにやってきた刑事は、「本庁の超刑事」、セフィロス。
超ってくらいなので、刑事超えちゃってます。
さあ、ヴィンセント、ますます危機一髪。

「同行してもらおうか」
セフィロスはヴィンセントの腕をとると、すでに引きずり体勢に入ってます。
「あの・・あの・・・ 私はいったい何を・・」
「何をしたかはこれからゆっくり聞いてやる」
聞いてやる、という受け身じゃ決してなさそーな態度で、セフィロスがヴィンセントを一瞥。
言うまでもなく蛇ににらまれたカエル・・・はヴィンの美意識上、あんまり嬉しく
ないらしいので、ウサギ・・・あたりにしておきましょう。
何がおこるかよくはわからなくても、全然いいことじゃない上に、この男に連れていかれると
ちょっと何だかとってもヤバイことになりそうだというウサギの勘はありますが、
後ろ足で蹴り飛ばして逃げるというほどの芸はないこのウサギ・ヴィンは、
ただただキレイな眉を、8時20分の時計の針のカタチにするくらいしかできません。
その時。
「なんだあ?夜中にしちゃあ随分活気づいてるじゃねーか」
刑事課に入って来たのは、ノンキャリ・たたきあげ組のシド刑事。
「疲れるほど働くな」が口癖のわりには、何か事件があると真っ先に飛んでいく
実は熱血タイプ。もちろん「捜査は足で稼ぐ」という昔ながらの刑事です。
最近はやりのプロファイリングなんかハナから信用しない人です。
「本庁のエリートがお出ましとは、どんな大事件だか」
エリートはエリートでも方向性が3回転半くらいしてるセフィロスですから、
さりげな皮肉と言えましょう。 「所轄には関係ない。さっさとそこを退け。邪魔だ」
どこへ行ってもまんべんなく横柄なセフィロスですが、相手が格下となれば
横柄さにも磨きのかかるわかりやすい性格。
対するシドも年のわりにわかりやすい性格なので、言い返さずにはいられな
いところですが、その前に、セフィロスの後ろで話の冒頭以来ずっと途方
に くれているヴィンセントと目が合い。
「・・・・何やってんだ、おまえ、こんなとこで」
「・・・え?」
「覚えてねーか? ほら、中野で」
ヴィンセントだのセフィロスだのシドだのいうわりには、中野。
どういう話なんでしょうこれは。
「あ・・・ その節はどうも・・・」
思い出すと同時に、丁寧なんだか呑気なんだかお礼がまず出る礼儀正しい
ヴィンセント。
「知り合いか?」
セフィロスが、質問にはイエス・ノーで答えろそれ以上長くなるなら説明不要。
という程度の答えを求めて、一応聞きます。
さて、どういう経緯がこの二人にあるのか。
以下次号。
また来週〜


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なんだかもう話がどこへいくんだかよくわからない ジェノバ刑事 つづき。

ヴィンとシド刑事の過去編。
話は逆のぼること1年前。
シド刑事はその時中野署におりました。
なぜ中野なのか、頼むから聞かないで下さい。
世の中ハズミってもんがあります。
中野といえば中野サンプラザ。
未踏の地なもので、それくらいしか知らないまま無謀に話は進みます。
その日、ヴィンセントは地図を片手に中野をさまよっておりました。
多分きっと99.99%は死んでも迷わないと思われる、かの中野サンプラザへの道を、残り0.01%の確率で迷う器用な男、ヴィンセント・ヴァレンタイン。
「バンドやろうぜ」を密かに購読するだけあって、何かお目当てのライブがあったのだろうと推測されますが、サンプラザホール、「狩人ファンタスティック コンサート」とか「昭和歌謡大全集」とかそーいう方向にも集客してるようですので、実は『あずさ2号』を口ずさみに言ったのかもしれません。
さて、道に迷う人は道に迷っているうちにパニックをおこしてさらに迷うという、方向音痴のデフレスパイラルをおこしがちですが、ヴィンちゃんもその例に漏れません でした。
ぐるぐるぐるぐる溶けてバターになりかける寸前。
そこで最後の手段発動です。
すなわち、人に聞く。
最後の手段とゆーより、最初っから人に聞け。
と1億人のツッコミを背に、
「あの・・・」
声をかけた先にいたのが、シドでした。
彼はこの日、駅前の薬屋に強盗が押し行って、包丁を振り回して店員に怪我をおわせ、あげくにウガイ薬を盗って逃げたという地味なんだか派手なんだかわからない事件の 聞き込みを終えて、ぐったりつかれていたところでした。
「あ?」
私は大変疲れています。
すなわち なんだってんだ、これ以上何も聞きたくねえぞ〜。
とあぶり出しのように顔に浮きでたシドが振り返ったのですが、ヴィンセントもそこは必死。
人に迷惑はかけない。
というのが、(自分だけの)モットーのヴィン とはいえ、余裕を持って5時間も前に着いたのにいまだ目的地に到着できないとあっては、さすがにあせります。
普通はあせるどころか、もっと前に解決してるとは思いますが。
「あの・・中野サンプラザへはどう行ったらよいのか、教えて頂けないだろうか・・・」
「は?」
シドが固まってます。
しばし沈黙。
ヴィンセントが、何かまずいことを聞いたのだろうか、と別方向にあせりはじめた時。
「まわれ右」
めんどくさそーに、シドが言いました。
「・・は?」
「回れ右ってんだろーが。」
「は・・はい」
素直に後ろを向くヴィン。
「そのまま、顔、上。」
「はい」
「それだ」
なんとインド人もびっくり、目の前に中野サンプラザ出現。
手品のようだ・・・とヴィンセントが感激、するところがもう彼も相当疲れてたのでしょうが、そんなヴィンセントの背中に
「よかったな。じゃあな」
とシドが声をかけました。
「あ、ありがとうございます」
と振り返った時には、シドはさっさとその場を離れていました。
見送るヴィン。
そして我に返ると、自分がなぜあせっていたのかを 思い出して、あわててホールに向かいました。


なんだったんだ・・・・今日のお疲れにトドメを刺すようなやりとりをぼんやり考えながら、 家路についたシドですが、疲れた頭で反芻するにつけ、さっきのドンくさいおにいちゃんのことが気になりはじめます。
どうも尋常ではないドンくささ。
刑事の勘が、何かを告げます。
(・・・ほっとけほっとけ。いくらなんでも子供じゃねーし。俺ァ早く帰って寝てぇんだよ)
と思いつつ、リズム的に次は前に出るはずの右足がなぜか後ろに。
そして次に左足が反転。
一緒に身体も反転。
(うわあああああ、やめろ、俺様!)
頭と身体の意志疎通がうまくいってないようです。
疲れた時にはよくあります。
金縛りとか。
って、ちょっと違う。
(ああもう、なんだって俺に声なんかかけたんだ、あいつは〜〜〜)
でもってなんで声をかけたトコに俺様がいたんだ〜〜。
と、しどびんの方なら ちょっと嬉しくなっちゃうような(ならないか。)
出会いの神様(私。)を、なにしろ帰って寝たかったシドは恨みつつ(失礼ね。)、 だかだかだか。
と今来た道を戻るハメになったのでした。
というわけで、過去編・前編。
以下次号。
なんか壮大な話になってきたぞ。いつになったらセフィ×ヴィンなのだ。

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ジェノバ刑事の家庭の事情の巻
そういえば、この物語でまだ、登場人物として紹介していない人間が何名かおりました。

ルーファウス…彼は本庁のプロファイリングチームのお兄さん。
プロファイリングを過信するあまり、「捜査は足で稼ぐ」というたたきあげのシドを「化石のようだ」と嘲 笑います。
容疑者をポリグラフにつないで取り調べ、逆上させて、ノートパソコンで殴られるのはお約束ですが、ついでにシドや、連れてきたセフィロスにもボコにされます。


リーブ…本庁の爆発物処理班班長。
危険なお仕事ですが、彼には遠距離操作できるぬいぐるみがあるのが強み。
作業は安全かつ迅速で確実で、撤収も速いのが彼等の売りです。


そして新たなる真実「孤高の人」のイメージのある「ジェノバ刑事」セフィロス……
実はそんな彼にはちゃんと両親がいたのです。
父親は監察医の宝条、そして、生命保険の外交員をしているルクレツィアがおります。
ルクレツィア……セフィロスは「あんな若作りな母親に俺はまったく似ていないぞ」 と言っておりますが、おさななじみのザックスいわく「二卵性親子」性格及び、容姿がよく似ているのだそうです。
さてさて彼女は今年三十路に入る大きな息子を持つ50代の働くおばさんですが、なにかいんちきなクスリを飲んでいるのではないかと思う位、容姿が若いです。
そうですね、見た目、20代半ばといったところでしょうか。
生命保険の仕事を始めてかれこれ25年くらいたちましたが、会社で契約成立件数が ずば抜けて多く、毎年、その営業成績で会社より表彰されるほど有能な外交員です。
ちなみに彼女の仕事のなわばりは霞ヶ関周辺……そうです、当然、警視庁も含まれます。
セフィロスは既に世田谷の実家を出て官舎でひとり暮らしをしておりますので、母親のルクが彼と顔をあわせることのできるのはこの、本庁内だけでございます。
しかし、セフィロスは捜査捜査にあけくれ、本庁の自分のデスクに戻る時はなかなかないです。
そういうことで、本庁の建物の中で不肖の息子を見つけた時の彼女の反応ほど、すごいものはありません。
セフィロスの後ろ姿にまず、オクラホマスタンピートをかける。
そして再会の挨拶が
「なーんだ、あんた、まだ生きてたの!」
もちろん、毎日危険な仕事を自分から好んでするセフィですので、格闘の素人である ルクレツィアの技なんて軽くかわすことができます。
しかし、10回のうち1回くらい、彼も油断し、ルクレツィアの技をまともに食らってしまう時があります。
それをたまたま目撃していたザックスいわく。
「………後頭部を押さえ、廊下にうずくまるセフィロスの姿を初めて見た……」
そんな鬼畜なママ、やはりエリート保険外交員、さりげに息子に保険の新商品を勧めることを怠りません。
さまざまな生命保険のカタログをセフィロスに押し付けていきます。
そして一言。
「死亡時の受取人は私にしておいてね」
息子がホモで、宝条家の血は彼で滅びそうなことはなんせ、ママですから、昔からわかっておりました。
彼女の老後はこれで安泰といえましょう。
りえぞうさんのところのトシコママといい勝負でございます。
ルクママ……さりげに警視総監とも仲良しで、セフィロスの給料の金額なども聞き出しております。
先日、たまたま本庁にいた息子をナンパして、焼き肉をおごらせることに成功!
生ビールをジョッキ(しかも大)で、飲みながらこんなことをセフィロスに向かって つぶやいていたそうです。
「昨日、巣鴨でギターかついだ20代半ばくらいの長髪の赤い瞳の男の子をナンパして 一緒に御茶飲んで、ついでに生命保険に入ってもらっちゃった。
彼…私に気があるみたい……私、まだ20代の男の子でもいけそうだわ」
なんて……。
セフィロスは特上骨付きカルビと格闘しておりましたので、それは聞き逃してしまったようですが……ひょっとして、この巣鴨をさまよっていたギター青年ってヴィンセ ントでは?
「年寄りの原宿」
とげぬき地蔵なんて渋いところへ行っていたのか?
しかも保険にまで入らされちゃって……
「さだまさしとか井上陽水の話とか、アリスの話で盛り上がったのよ」
対象年齢30代からの渋い音楽の話題で盛り上がったようです。
そんなわけで「ジェノバ刑事」彼が勝てないルクママの話はここまで。
いやあ、楽しみですね、大河ドラマのようになってきた話展開。


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