さんげんのフィリピンパブ日記


まえがき

 1999年も冬に近づく頃、雑踏を歩く私の目に飛び込んできたのは「パブS」の高級そうに見える看板。その日、少し飲みたい気分もあり、ふらふらとつい店に入ってしまいました。日頃、水系はプロの方々ばかりかと思っていた私の席に着いた子は24歳という昼はOLをやっているという子で、中々いい感じ。日も浅いということもあり、何とも初々しい(私が知らなかっただけで、最近は一般の子が働いているケースも多いようですね)。それなりに会話も弾み楽しいひと時、だけど、ハイそれでおしまい
 でもでも、それなら前から気になっている「フィリピン・パブ」というのはこれのフィリピンもんかな、などと類推し、はやる気持ちが湧いて来たのでありました。
 日を改め、蒲田(私の活動範囲)に出た時、狙いを定めた店の前を小心さ故、3往復。行ったり来たりした後、呼び込みの人の言葉に押されるように遂に入ってしまったのでありました。店内はスナックを広くしたぐらいで少し暗め、カラオケの音が座る場所によりややうるさい。そこで、私の席に着いた子は29歳のアクティブな美人。ユニバーシティのケミカルを卒業後、来ているとの事(フィリピンでは仕事がなかなか無いそうですネ)。話も30分ぐらいした頃、突然、付き合って欲しいと言われ唖然。こんな事ってあんまり無いからネ(偶然気に入られたのか、何かの事情が有るのか、はた又、みんなに言っているのか?)、兎に角、予想外の言葉にクラッシュ。何てことだ。そんな訳で、そこからフィリピン日記が始まるのでありました。それでは、はいスタート。


僕らのPhilippines日記帳

楽しかったあの日々...........。



※ 尚、フィリピン・パブは略してPPC。人名は仮名としております。

1999.10.02(土)
初めて、蒲田、西口のPPC「R」に行く。ホステスは10人ほど。最初の子はものの10分ほどで指名でほかに行き、代わってテレサという29歳の大学出の子が隣につく。スキンシップ系の美人。日本語も中々出来る。何しろ初めてのものなので、色々質問したり、こちらの話をしたりしていた。そして、30分ほど経っただろうか、付き合ってくれと言い出され、びっくり。訳が分らないので、即答はせず帰る。料金は6千円程。店を出て思った。何だが分らないけど面白い
(その分らなさや会話の楽しさがその後の行動となってしまう)

10.04(月)
川崎のPPC「MQ」に行く。そこで最初に座った子はミカという22歳の子。初来日とかであまり喋らず。但し、昔付き合っていた子によく似ていて気に入る。本人はタレントでシンガーと言っていたが、何の事が分らない。女の子は20人ほど。料金は5千円程であった。

10.05(火)
今日も「MQ」に行ってしまった。ミカを指名。少し彼女も慣れたのか昨日より喋るようになった。すごいね、彼女らは来日2、3ヶ月でこちらの言う事も結構分るし、少しは日本語も喋れる。小さい頃からタガログ語と英語をやっているから語学の感が良いという事なのかな。と1人納得。

10.09(土)
川崎のPPC「CR」に入る。付いた子は美人だが、やたらよく喋る。マニラで葬儀屋を経営していて、兄妹が仕事をしているとか、帰ったらゴルフに行くとか。名前を聞くのも忘れてしまった。女の子は多く25人ほどか。料金は1万円程。

10.10(日)
蒲田の「R」に久々に行ってみる。テレサも喜んでくれた。時間の経つのは早くて、あっと言う間。帰りにキスをされてしまった。英語を話す国民だからそんなものか、と又々、1人納得。

10.15(金)
川崎の「MQ」ミカの所へ。蒲田のPPCに行ったと言うとパルパロと言われてしまった。何の事だ。褒め言葉か
(これは後ほど分る)

10.17(日)
川崎の「MQ」ミカの所へ。そして、「CR」へ。「CR」では指名せず。付いた子は中々、気のつく、気立ての良い子。来日3回目との事だが、結構会話になる。

10.19(火)
今日も又、川崎の「MQ」ミカの所へ行く。これぐらい行くとボーイさんも覚えていてくれて、私のお気に入りの例の指定席に案内される。ミカは相変わらず口数は少ないが、まあ、いいや。この店はビラ蒔きがあり、とても寒かったとのこと。彼女に限らず、フィリピンの子にとっては日本の冬は辛そう。初来日の不安気そうな所も加味されて、可哀想と思う私。

10.21(木)
川崎の「MQ」ミカの所へご出勤。タイムカードが有る訳じゃないが。とかなんとか話乍ら飲んでいると、そう言えば、前々からボーイの事をクーヤーとか呼んでいるのに気がつき、その人の名前なのかと聞いた所、タガログ語でクーヤーは日本語のお兄さんという意味だとのこと。勉強に成りました。ちなみにそのクーヤーは
おかまとの事。今日は店に少し長く居た為、料金は1万5千円程。

10.23(土)
「MQ」へ。たまには世間でよく言う同伴とやらをしてみようと、システムを聞いてみた。同伴には店内同伴と店外同伴があるという。ならそれじゃあ、その店外をしようやと言うと、1人では嫌だと言う。しょうがないもんだから店内の女友達1人と他所の男を1人みつくろって明日ネ、ということになったのでありました。

10.24(日)
かくして、初同伴となりました。待ち合わせ場所に全員集合し、みんなでタクシーに乗って、さあ、出発。一路、焼肉屋を目指して。中々どうして、本場の焼肉だけに旨かった。その後、「MQ」に入り飲む。楽しい1日であった。お会計迄は...。こういう事をしているから、日本人はお金持ちと思われてしまうのだと、人ごとのように思うのでありました。

10.29(金)
川崎の「CR」に行く。今日も指名無し。席にやって来たのは、小麦色の美人。名前はカレン。29歳。ダンサーとのこと。たちまち気に入ってしまった。彼女、鼻は割合高く、聞いたらスペイン系とのこと。ということは、鼻が丸みの有るタイプがマレー系ということかな。フィリピン人は歴史的に混血が多く、色々な顔立ち、肌色の人がいるということが分かって来た。とすると純粋なフィリピン人とはどういう顔なのか、新たな疑問が湧いて来るのでありました。

10.31(日)
川崎「MQ」へ。1つの店で1人を指名していると、その子が他所に指名で呼ばれて行った時に来る子(所謂ヘルプ)はよそよそしく、素っ気無い。どうしてなのか今度、誰かに聞いてみよう。

11.01(月)
今日は横浜、福富町に足を伸ばす。ここもかなり店の数は有るようだ。歩いていて最初に目についたのがPPC「GG」。店は割合広く、女の子も多いが、何となく盛り上がらない。分らないが、店の経営方針や規定が色々有って、締め付けが厳しい所も多いようだから、それが、雰囲気として出てるのだらうか。ついた子の名刺も貰わず店を出る。料金は8千円程。何となくすっきりしないなあとぶらぶら歩いていると、フィリピーナ(フィリピンの女の人)がいるので、何処の店にいるのかと声を掛けると、すぐ目の前のビルの上とのこと。彼女は丁度、出勤のところだった訳。彼女に付いて店に入る。店内の様子は差程広くはなく、スナックといったところ。こういうのはPSというのかもな?。店の名前は「K」。名前だけだとフィリピンの店とは判らない。女の子は広さの割りには多く、6人ほど。ついた子はビビアン。日本人とフィリピン人とのハーフ。現在26歳で、日本に来て10年になるとのこと(ハーフの場合、16歳になった時に国籍を選択出来るという法律が有るそうだ)で、アルバイト。でも日本語下手。覚える気、無いみたい。その後、川崎「CR」カレンの所へ行く。話している内、動物園に行きたいと言うので先になるが、11月22日の約束となる。

11.03(水)
川崎「MQ」へ行く。今日は長居をしてしまい、午前3時まで居てしまった。何か時間の経つのが早かったせいも有るし。終了時とはどういうものかという興味も有った為なのだが。客数が減り、照明が明るくなると、ほろ酔いもしらふに戻るというのが分かった。外は寒いしな。嗚呼、ひと時のイリュージョン。料金2万円也。

11.05(金)
川崎PPC「P」。ここもPPCというよりも広めのスナックといったところか。女の子は10人ほど。見回すと、顔立ち的にはあまり好みの子はおらず。ついた子はマヤという26歳の丸顔の子。日本語はかなり上手い。話ていると、彼女、18歳の時、日本人と結婚し3年間暮らしていたとの事でした。つまり、×1、子1というところですか。道理で日本語上手い訳だ。料金、6千円程。

11.07(日)
横浜、福富町PPC「SR」に入る。中々、内装も艶やか。美人がやたら多くてびっくり。彼女ら大体6ヶ月周期で来日、帰国を繰り返しているが(中には不人気で1ヶ月や3ヶ月で返される子もいるらしい。人気、不人気も経営的に関係有るだろうけど
可哀想だよオーナーさん)、丁度、美人がこの店に集まった時期なんだろうか。ホステス30人ほど。料金1万円程。その後、川崎「CR」カレンの所へ。前々から何かくさいと睨んでいたが、子持ちが判明。一応、ショック。時にはこういう事もあるんですね。それでは、おやすみなさい。

11.08(月)
横浜「K」のビビアンの所にそそくさと行く。店は暇。中々、話は盛り上がって、好きになりそう。店を出た後、もう1軒。福富町PPC「ニューY」。店内はかなり広く「SR」クラスか。ホステスも30人ほど。でも、つぶふぞろい(時期的なもんでしょうね)。そこでついたのがジャスミンって子で来日2回目。この前は群馬だとか。話ている中で、以前からの疑問の1つが解決された。パルパロって蝶ちょの事。色々と飛び回るところから来ているのは一目瞭然。でもその子、一般的に使っている意味は知らなかった。助平さんはMalibogだとさ。料金8千円程。

11.11(木)
川崎PPC「NV」に行く。店はパブ・クラブとしては大体中ぐらいの広さであり、女の子は18人ほど。音響がやたらうるさい店。料金7千円程。口直しに「P」に行く。

11.18(木)
川崎「MQ」に行く。ミカは風邪で休みとの事(月のお休みは2日しか無いのに)なので、特に指名は無し。早々に切り上げ、「P」のマヤの所に行く。店は中々混んでいて隅っこの席。かえって静めで色々話も出来たが、フィリピン人は嘘つきだと言っていた。
嘘つき、嘘つき!。私が言ったんじゃない、彼女が言ったの。

11.19(金)
何か可哀想になって、川崎「MQ」のミカを今日、休まないのならということで、同伴に誘い、焼肉屋に連れて行く。お腹もいっぱい。店に行く道すがら、風邪薬とマスクを買って渡す。店に入って小1時間。帰路につく。彼女ら焼肉大好き!。

11.24(土)
川崎「MQ」へ行く。ミカも風邪は全快ではないものの、少しは良くなっていた。暖かい所から来て、家族と離れて、冬の深夜の仕事、ビラ蒔き有りで、休みは少なく、大変は大変だよな。まして、初来日のタレントは給料は安いし。愛人になれと言ってそっぽを向かれる。

11.30(火)
川崎「P」マヤの所へ。やはり、日本語の上手い子と話していると疲れなくていい。最近、日本人のパブにも何軒か行ったが、特に若いお嬢さん達の店は懲り懲り、頭の中はシンプルなスリーコード。気を使って、お金を使って......。よく分んない。それに比べ、PPCは未知の領域への好奇心というものも含めてそれなりに楽しめると、私は思うんですがね。

12.09(木)
1999年も終盤。最後の月となってしまった。相変わらずの過ごし方であるが、蒲田のPPC「V」に行く。ここというのは所謂、PPCの大衆店という感じなのか。ホステスは30人ほどで、店もそれなりに広い。外で目が合ったビラ蒔きをしていた子が付いて来て、いらないと言うのに名刺を渡そうとする。名前はジョイス。好みではないので知らんぷりをしていたが、女の子のチェンジが無い。今迄の経験では初めて入る店では、2〜3人顔見せの儀式が有るのだが。こういう日もあるんだな。料金5千円也。

12.10(金)
蒲田に出る。西口、「SR」。ここは完璧なスナック。店も混んでおり、席に座ると変なおばさんが手荷物を持って、横に来るので慌てて、近くにいた他の客と同席している子を指名する
(もしかしたら、これが、手なのかも)。名前はアミ。身分はI。最近になって、ハンコが、貰えないと嘆いていた。料金は1万円程。その店を出て、少し歩き、やはり蒲田のPPC「S」という店に入る。ここも大衆店で女の子は30人ほどか。だが、けったいな子を最初につけて来た。これも今迄の経験から言うことなのだが、初回来店者には、新人を何人か顔見せさせるのが割合パターンのように思える。どうも、店が混んでいるせいか待てど、暮らせど、他の子がいつ迄待っても来やしない。そうこうする内に隣の席の客が帰ったので、それを見計らって、同席していた美人を指名する。教訓。あんまり店が混んでいない時に行こうね!。料金8千円程。

12.11(土)
蒲田のPPC「P」に行く。客も割合多いとはいえ、入店しているこちらを知らんぷり。暫くして席に案内されるが、スピーカーのすぐ下でたまらない。その後、席を換えてもらったが、全体的に手際が悪い。店は割合広く、ホステス25人ほど。料金1万円程。その店を出て、2分ほど歩いてやはり蒲田のPPC「C・A・P」に行く。ここでは先程が悪過ぎたのだか、接客が良く思える。定石通り、顔見せに3人来る。しかし、他の店でもよくあるのだが、女の子が座るとすぐに、お名前は?お仕事は?お近くですか?と決まり文句を言って来る。彼女達が悪い訳ではないのだが、今日は前の店を含め随分とそのセリフを聞いているので、答えるのも嫌になり、3人目の子が座ったと同時に逆にのっけから聞いてやった。結果、当然、ぶ然とされてしまった。その子の名前はパウラ。26歳。その子とはスタートからそうだから、お互い喧嘩ごしで話をして帰る。店は広め。内装は割合良い。ホステスは25人ほど。料金は初回にしては少し高い、1万円弱。

12.12(日)
ビビアンが店を変わったとの事で、早速、行ってみた。移った新しい店は関内に有る「SS」。やはり、スナックでオーナーは同じとの事。初めてボトルを入れる。焼酎5千円。相変わらず彼女との会話は楽しい。ボトル代も有り、料金1万5千円程。

12.14(火)
川崎「MQ」のミカの誕生日。プレゼントを持って行ってみる。彼女のお客さんだらけで、ケーキの山。おっと、私もお客さんでした。彼女のサヨナラパーティもだいぶ近くなって来ていて、来てくれとのことだが、ここに来るのは今日が最後と思っている。

12.16(木)
蒲田の「C・A・P」のパウラの所へ行く。先だっての捨て台詞を言われたのが、何故か気になって。今日は先の反動か、お静かな会話にお互い終始。

12.24(金)
ビビアンが店の女の子とトラブルで又、店を変わったとの事。何だか「時代屋の女房」的女。早速行く。今度は戸塚とのことであったが、戸塚から更にタクシー。店の名前は「C・R・B」。今迄のスナックとは違い、ホステス20人ほどの店。新しい店でもなく、特別特長のある店でもない。1ヶ月ほど居るとのこと。クリスマスプレゼント持参。料金1万円程。

12.31(金)
何となくイベント的な日なので、「C・A・P」に電話をすると、ビビアンは出るようになっているとのことなので、行ってみる。店に入ると前売り券発売の予約制的な雰囲気がある。客席も今日はいっぱいで、何か場違いな所に来てしまったような身の置き所が無い状態。しまったと思い帰ろうかと思ったら、隅に席を作ってくれた。ビビアンが横に来て、世紀を挟んで、時を越えた迄は良かったが、調子にのって口説いて嫌われる。そうだ、彼女、ロマンティックじゃなかったんだ。料金2万円程。夜道は寒かった。

休憩  

ここまでおつき合い頂いたあなた 
「もう少しです」。


僕らのPhilippines日記帳・その2

さよなら、酒とバラの日々..........。



2000.1.19(水)
今日は蒲田「C・A・P」のパウラのサヨナラパーティ。よく聞いてはいるが、サヨナラパーティって何だよ!。行ってみることにする。そうか、サヨナラって色んな席を回って、自分の所にあまり来ない事を言うんだな。分かった。彼女はミンダナオに帰り、3月に又、来るとの事。帰りがけ、店の出口でキスしてくれと言われたので、躊躇しつつもお答えする。
お別れのさよならは女の子の.........。

01.22(土)
以前、気まずく店を出たが、気持ちは時が解決したので、川崎の「CR」カレンの所に行ってみる。カレンが来る迄、ジョイという子が付くが、中々、よい子。

02.02(水)
川崎「CR」のカレンのサヨナラパーティ。私もサヨナラの経験者になったので行ってみる。彼女の家はマニラなのだが、今回は1年間ほど向こうに居るとの事。住所を聞いたので(嘘でなきゃね)、何とか時間を作って行こうと思っている。そうフィリピンに行こう!。話は変わり、実はこの間、「MQ」のミカが帰国していたのだが、又、戻って来たとの風の便り。顔を出してみる。その後、川崎のPPC「BC」へ。ここはパブとスナックの中間ぐらいの広さというところか。ついた子はアイリィという子。少し話をしていると、「あなたベテランね」と言われてしまった。こんだけ集中して通っていると、知らず知らずの内に身に付くものも有るって事か。別に嬉しかぁないが...。


時空




あとがき

 思わぬ事から始まったPPC巡り。人間、何もしないより何かした方が良い。何か相田さんの言葉のようですが、それをこれに当てはめて良いのか悪いのか?。
 経験不足もあり、全く誤謬が無いとは言えませんが、せっせと時間を使い、足で仕入れた情報です。時には飲み過ぎで胃の痛くなることもありましたが、止まりませんでした。何か参考になることでもあれば、幸いと思います。今回はおもに調査の段階でありましたが、お金が無くなりましたので、いったん中断致します。また、お会いすることもあるでしょう。        サヨナラ...。

2000.05.14
さんげんより

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