フィリピン基礎知識

正式国名
フィリピン共和国

位置
日本の南方約480Km離れた位置に有り、7,107の島々より成る。最大の島はルソン島、ミンダナオ島がこれに続く、他にサマール島、パラワン島、ミンドロ島、ネグロス島、パナイ島、セブ島、ボホール島などが有る。

面積
約、30万平方Km

人口
約、7,300万人

首都
ルソン島に有り、首都名はメトロ・マニラでマカティ、パサイ、ケソンなどの都市の集まりである。

気候
気候は熱帯モンスーン型気候で高温多雨、乾期、暑気、雨期に分けられ、6〜11月が雨期にあたる。冬季でも平均気温は20℃以上。年平均気温は26〜27℃。地域により4種類の分類に分けることも出来る。

民族
多数はマレー系。

言語

共通語としてタガログ語を用い、英語もかなりの人が話せる。

宗教
カソリック中心で、他にイスラム教、プロテスタント。

通貨
ペソ、センタボ

時差
日本との時差は1時間(1時間日本より早い)

歴史
22,000年前の人骨の発見もある。東南アジアからの人の流入、マレーからの流入などを経ている。16世紀には300年間にわたりスペインの植民地となり、それまでのイスラム教に代わってキリスト教が広まる。19世紀になるとアメリカとスペインの戦争があり、アメリカの勝利により40年間統治下におかれる。20世紀になり、3年間ほどにわたる日本軍の占領時代があったが、第2次世界大戦後、アメリカのもと独立し、フィリピン共和国となる。


フィリピンの歴史文化

 文化の面では、それ以前は焼き畑農業に従事し、集団移動を繰り返していたが、農業に適した肥沃な平地、漁業や商取引きに適した川沿いに定着するようになった紀元前4、500年〜紀元後15、16世紀にかけて徐々に基層文化が出来上がってくる。
 古いものでは9世紀頃と思われる古代マレ−語による銘文の発見がある。その後、インド文化が10〜14、5世紀にインドネシア、マレー半島経由で伝わり、中国、そして、14世紀にはイスラム文化と伝播が続く。
 16世紀半ばにはスペインによるメキシコを通じて、その後、直轄での植民地統治が行われ、1898年アメリカがフィリピンを領有するまでの間続き、カトリック教の布教が強力に進められた。又、この間はメキシコ文化やメキシコ化したスペイン文化の影響を受けている時期であるが、貿易の為に大量の中国人が移住して来て文化的影響を与えている時期でもある。
 その後、アメリカの統治時代を迎えるのであるが、それは日本軍の進行までであり、その間、学校教育の充実が計られた。又、一定の制限はあったが、多くの文学作品や絵画が発表された。
 1942年〜45年にかけての約3年間が日本の占領時代であるが、日本軍の文化政策は、欧米の影響を一掃しての日本文化の強制と統制化でのフィリピン文化の創造の推進であった。
 日本の敗戦によりフィリピンは独立国と成るが、アメリカとの強い関係が以後続いて行く。しかし、1960年代半ばに巻き起こった反米ナショナリズムも1970年代に入ると最高潮に達し、それに合わせフィリピン独自の文化を見直し発展させる気運が起こり、現在まで続いている。


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