6. 特殊セクション

典型的なCOFFセクションは、リンカまたはWin32ローダがセクションの内容についての特殊な知識を持たなくても処理できるコードまたはデータを含んでいます。その内容はリンクまたは実行されるアプリケーションにのみ関係します。

しかし、COFFセクションの中には、オブジェクト ファイルまたはイメージ ファイルの中で発見されたときに特別な意味を持つものもあります。ツールおよびローダがこれらのセクションを認識するのは、セクション ヘッダに特殊フラグがセットされているからであったり、イメージのオプション ヘッダの特別な場所から指し示されているからであったり、セクション名がmagicであるためであったりします。つまり、その名前がセクションの特殊な機能を示すわけです(セクションの名前がmagicでない場合でさえも、名前は規則によって記述されるので、名前を参照することになります)。

ここに列挙するセクションのいくつかは「(オブジェクトのみ)」または「(イメージのみ)」という但し書きによって、それらの特殊な意味がオブジェクト ファイルまたはイメージ ファイルのどちらかにだけ関係することが示されています。それでも「(イメージのみ)」のセクションは、イメージ ファイルの中に入るための手段としてオブジェクト ファイル内に現れることがありますが、そのセクションはリンカにとっては何も特別な意味は持たず、イメージ ファイルローダに対してのみ意味を持ちます。


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