従来型のインポート ライブラリ、すなわち、1つのイメージからのエクスポートを他の別のイメージで使うために記述するものは、通常は7章「アーカイブ(ライブラリ)ファイル形式」で説明したレイアウトに従います。主な違いは、インポート ライブラリ メンバは実際のオブジェクト ファイルの代わりに擬似オブジェクト ファイルを含んでいるということです。この場合、各メンバは6.4節「.idata セクション」で説明したインポート テーブルを構築するために必要なセクション コントリビューションを含んでいます。リンカはアプリケーションをエクスポートしているときにこのアーカイブを生成します。あるインポートのセクション コントリビューションは、小さな情報セットから推論可能です。リンカはライブラリ作成時に各メンバのインポート ライブラリの中に完全で冗長性のある情報を生成することもできれば、ライブラリには正規的な情報だけを書き込んでおいて、アプリケーションが後でそれを使うときに必要なデータをその場で生成するようにすることもできます。
長い形式のインポート ライブラリでは、1つのメンバに以下の情報が含まれています。
アーカイブ メンバ ヘッダ対照的に、短いインポートライブラリは次のように書かれます。
ファイル ヘッダ
セクション ヘッダ
各セクション ヘッダのCOFFシンボル テーブルに対応するデータ
文字列
アーカイブ メンバ ヘッダこれは、それを使用するときにメンバの全内容を正確に再作成するのに十分な情報です。
インポート ヘッダ
ヌルで終わるインポート名文字列
ヌルで終わるdll 名文字列