互換性のある画像を貼り付けたり、ファイルをインポートしたり、画像をスキャナで読み取り、そのファイルをインポートしたりすることによって、既存のグラフィック ファイル、クリップアート、または紙に書いたスケッチから、シェイプを作成することができます。画像をインポートするときは、Visio のグラフィック オブジェクトを使用します。画像をリンクしたり、埋め込んだりするときは、OLE オブジェクトを作成します。図面ページでは、グラフィックも OLE オブジェクトも、他の Visio® 図形と同様に機能し、それらをマスタシェイプの作成に使用できます。
グラフィックや OLE オブジェクトとして Visio の図面にインポートしたファイルの多くは、Windows のメタファイルとして格納されます。これはベクトル グラフィックスを格納するために用いられる変換フォーマットです。BMPファイルおよび DIB ファイルからのラスタ グラフィックスは、ビットマップで格納されます。Visio の図面ページでは、メタファイルでもビットマップでも、他のシェイプ同様、移動、回転、サイズ変更ができます。また、テキスト、図形座標、カスタム プロパティを追加することもできます。さらに、メタファイルまたはビットマップからマスタシェイプを作成できます。ただし、編集を可能にするには、メタファイルを Visio シェイプに変換します (ビットマップは変換できません)。
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Autodesk AutoCAD シンボル ライブラリの図形への変換
画像を Visio 図面に取り込む最も簡単な方法は、画像の挿入またはインポートです。その結果、元の画像の形式に従って、メタファイルとビットマップ形式のどちらかのグラフィック オブジェクトが生成されます。
画像をインポートするには
画像は新規のグラフィック オブジェクトとして、メタファイル形式 (オリジナルのグラフィックがベクトル グラフィックスの場合)、またはビットマップ形式 (オリジナルのグラフィックが BMP ファイルまたは DIB ファイルの場合) でインポートされます。
[ファイル] メニューから [開く] を使用してグラフィック ファイルを直接開き、[ファイルの種類] で適当な形式を選択することもできます。
ファイルをインポートするときは通常、インポート設定用のダイアログ ボックスが表示され、そこでインポートするファイルの、図面での表示形式を指定できます。たとえば、 PCT 形式でファイルをインポートする場合、陰影や背景を残すかどうか、色をどのように変換するかを指定できます。
インポートしたグラフィック オブジェクトがメタファイルかビットマップかを調べるには
注 メタファイルには、コンポーネントとしてビットマップを含むものとビットマップで構成されているものがあります。たとえば、ファイルを JPG、GIF または TIF 形式で Visio の図面にインポートすると、ビットマップを含むメタファイルが作成されます。
Visio の図面に表示する前に、データは二度変換されることになります。一度目は他のプログラムからエクスポートするときで、二度目は Visio の図面にインポートするときです。そのため、オリジナルのものと全く同じようには表示できない可能性があります。
Adobe Illustrator (.ai)、CorelDRAW!(.cdr)、Encapsulated PostScript (.eps)、Micrografx Designer (.drw)ファイルなどのベクトル グラフィックスでは、Visio の図面上で線がぎざぎざに表示されることがあります。これらを Visio の図形に変換すると、これらのファイル形式でもきれいに表示されるようになります。詳細については、「インポートしたメタファイルの図形への変換」を参照してください。
ヒント 20 種類以上の形式のファイルをインポートできます。インポートできるファイルの一覧は、[ファイル] メニューから [開く] を選択するか、[挿入] メニューから [図] を選択すれば、[ファイルの種類] にリストが表示されます。
インポートしたメタファイルとビットマップは、OLE オブジェクトと同じように、 Visio の図形と同じ方法で使用できます。テキストを追加したり、描画ツールを使ってオブジェクトを回転 したり、サイズ変更することができます。線のスタイルを適用して、オブジェクトの枠の外観を変えることができます。背景のように、オブジェクト内に空間があるときは、塗りつぶしのスタイル、色、模様も適用できます。
ビットマップには、シェイプシート (ShapeSheet®) ウィンドウで輝度、コントラスト、その他の属性を設定できる補助的なプロパティがあります。これらのプロパティを設定するには、インポートしたビットマップを選択し、[ウィンドウ] メニューから [シェイプシートを表示] を選択し、スクロールして [イメージのプロパティ] セクションを見ます。各セルの詳細については、セルを選択して F1 キーを押します。
メタファイル形式のグラフィック オブジェクトは、グループや書式設定が可能な Visio の図形に変換できます。コンポーネントのオブジェクトを個々の図形のように編集したり、色や模様で塗りつぶすときは、メタファイルに変換するか、数式を用いて図形相互の依存関係を作成します。代表的な例では、メタファイルをグループに変換すれば一つにまとめて移動できます。その必要がない場合は、直接図形に変換します。
注 メタファイルにビットマップがコンポーネントとして含まれているときは変換できません。ビットマップの場合、Visio エンジン でビットマップ内の線やテキストの位置を認識できないため、ビットマップを Visio の図形座標に変換することはできません。
メタファイルを Visio グループに変換するには
メタファイルを Visio の図形に変換するには
図形をメタファイルに戻すには
使用している Visio 製品によっては、CAD 図面のシンボル ライブラリをステンシル上の Visio のマスタシェイプに変換できます。シンボル ライブラリは、複数のシンボル ファイル (通常は DWG ファイル) で構成されています。CAD ライブラリの変換コマンドを含む Visio 製品では、各シンボル ファイルを 1 つのマスタシェイプに変換できます。複数のシンボル ファイルを一度に変換すると、すべてのマスタシェイプが同じステンシル内に入ります。
このテンプレートは、Visio 2000 Technical Edition と Visio 2000 Enterprise Edition に含まれています。
選択した各 DWG ファイル内のブロックが単一のマスタシェイプに変換され、新規のステンシルに入れられます。各マスタシェイプには、その DWG ファイルに対応する名前が付けられます。