五行推命学研究所
五行図による安田式四柱推命学(五行推命)に関する情報サイト


K−1・石井和義氏について(第1回)

                                 旧コラム(2002/12)
 
 石井和義氏は先月、「K―1」の興行会社「ケイ・ワン」についての脱税容疑で在宅起訴されました。格闘技好きの私としては、大変残念なことですが、石井氏の命式を四柱推命で分析して見ましょう。命式本体は「偏官」を主体とする「官殺混雑」の命となっています。命主である日干は「壬辰」の魁ごうであり、五行図を見ると三柱ながら比肩・財星・官星にバランスよく配列されていますので、一種の「三角四柱」となっております。これは、一見ヤクザ風の外見に似合わず、紳士的なところもありますが、内面には言い出したら聞かない、個性の強さと行動力があります。ただ、年上敗財絶となっている為に、50代〜60代にかけて挫折運を暗示させています。実際、大運を見ますと、51歳〜60歳:敗財衰、61歳〜70歳:比肩帝旺となっていますので、それまで築いたものを失うような波乱運があります。
 K−1プロデューサーとしての手腕を発揮し、地味なガチンコの格闘技を最高のエンターテイメントたらしめたのは、41歳〜50歳までの「甲寅食神」の働きによるものでした。「食神」には「趣味」「人を喜ばせる」「人気商売」というエンターテイメント的な要素があります。また、食神は偏官をやんわりと尅して偏官の毒を抜いてくれます。石井氏は大運が「食神」の時期に非常にクリエイティブな仕事をしましたが、丁度、その「食神」が終わりを告げ、財を破る大運である「敗財」が訪れる境目となるのが、2002年〜2003年であったのです。一応、2002年までは、大運は食神の運が残っていましたが、流年を見ると2002年壬午比肩胎、2003年癸未敗財養となっていますし、査察を受け起訴された12月は壬子比肩帝旺で流月が最悪でしから、2月4日の立春を待たずに、既に敗財の大運の運気に入っていたと見ることができます。その為に、国税局ににらまれてしまったのです。
 経営者として留意すべきことは、本来四柱推命を知っていれば、印星の流年に当る2000年・2001年に経営の洗い直しをし、2002年からの運気の荒波に備えるべきでした。特に法的な問題に触れないよう、チェックして置かなければならなかったのです。又は早めの代表者交代という手段もあります。大体、偏官が主体性の人物は、偏官を抑える星(印綬又は食神)が確り出ていないと、長くその地位に止まることができず、適当な時期に自ら出処進退を弁えておかないと、クーデターや事件でもって、足もとを救われてしまうケースが多いものです。
 このように、高木式大運(各年運)はピンポイントで人生の転換点を浮き彫りにすることが出来るのです。(下の命式参照)※安田流では2年運は10年で見ています。

石井和義氏の命式