MacとIE.V5で動作確認をしています。このテキストが大きすぎる時はフォントサイズ12か、75%ぐらいでご覧願います。


学校帰りの買い食い

「おなか痛〜い〜」
帰宅するなりチクチク・・・おへその周りが痛みだしました。
私が腹痛を起こすなんて、とっても珍しい事。
両親が、不安げに
「何か変なモノ食べたんじゃないの?」
「ううん、なんにも〜学校に持って行ったお弁当の他は食べてないよ〜」
ちょっと、目をそらし答える私・・・
そんなやりとりをしている間も、痛みは治まりません。
「じゃ〜病院へ行くしかないね・・・」と、母。
病院なんか行きたくなかったのですが、あまりの痛さに仕方なく決断!

「何か、いつもと違ったモノ食べなかったかな〜〜」と、お医者様。
「....エッ!いえ・・・あの〜・・・」
母が「何?なにか食べたの?・・・・怒らないから正直に話しなさい!」
万事休す!仕方ない!ホントの事を言うしかない!
「学校の帰りにかき氷りを・・・・」
「一杯だけかな〜〜?」
「いえ..あっあの〜〜二杯と少し・・それとアイスも..」

帰宅するなり...もう〜こっぴどく叱られました。
怒らないって言ったのに〜親は、みんなこうして子供を騙すんだ・・・
そんなふうに、親を少し恨んだ高校1年の夏休み前の出来事でした。

ゆでたまごを続けて2個食べる

席に着くと、前に座っていたK君が、いきなりクルッと私の方を向いた。
ビックリして「なに?」
すると、カバンの中をモゾモゾかき回し
私の前に真っ白い「たまご」を4個置いた。
「なによ、これ?」「ゆでたまご」
「わたしに?」「あ〜〜」
授業が終わると、一言も口をきかず廊下に出て行ってしまったK君・・

私は、もらったばかりの「ゆでたまご」を寮に持ち帰り
「なんで、ゆでたまごなんか...」と思いながら塩をふって食べた。
「んッ!おいしい〜〜」
続けて2個目・・・アッという間に平らげてしまった。

翌日、k君に
「あのゆでたまご、何だったの?」と、たずねた。
「たくさん作り過ぎたから...」「?????」

大分経ってから、またたずねた。
「ホントに、ただ作り過ぎたからなの?」
「....気を引くためかな....」

ゆでたまごを続けて2個食べたのは
あれが最初で最後...

続けて2個は〜〜K君に対する....かな?

「い〜しや〜きいも〜」の、おじさんの声

寮の前にやって来ると、一段とボリュームが上がる
「石焼きいも」のアナウンス
私の部屋は三人部屋・・その声を聞くと・・・
机に向かっていようが、ベッドに寝転んでいようが
部屋の真中にサッと移動!「ジャンケンポ〜ン」
他の部屋からも同じような声
「わ〜!また負けた〜〜」「エッ〜わたし〜〜」「一回貸して〜〜」
ドアがギィーと開く音と同時に、パタパタ・・・と、スリッパの音

外では、一段と大きな声で
「い〜しや〜きいも〜!寮の皆さん〜〜無くなるよ〜〜」
じゃんけんの勝者は、窓からジーッと一点を凝視
新聞紙に包んだ焼きいもを大事そうに抱え、玄関に入るのを見届けると
窓が、一斉に締まる・・・

「い〜しや〜きいも〜」だんだん遠ざかるアナウンスを聞きながら
部屋の中で、アツアツの焼きいも登場を待つのでした

ホーム エッセイの目次 次へ
日記 ティールーム リビングルーム