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●だって..お母さんが..

お家でピアノの練習をどれくらい見てあげたら良いかという質問がよく寄せられます。
お子さんの性格にもよりますが、入門期での過度な教え過ぎは、ともすれば一人で考えようとする芽を摘み取ってしまうこともありますので、読めないからといって、すぐに弾いて教えることはできる限り避けてください。
私どもから、音の読み間違いなどを注意されたのに対して、
「だって・・お母さんはこう教えてくれたんだもの..」と言われると、その次に続ける言葉に大変困ってしまうのです。特に、待合室にその子のお母さまがおられた時にはもう..
「わたし、ピアノを習ったことがないので、何も分らなくて・・家では聴いてあげることしかできませんが、それでも良いでしょうか。」と、おっしゃるお母さん!
それが一番です。放っておいても、お子さんが私どもを信頼して付いて来てくれさえすれば、
必ず一人前になりますから、どうぞご心配なく。
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特に幼児の場合、
「お家に帰ってから、お母さんに弾いてもらって覚えるからいいや・・」ということになりますと、自分で深く考えずに、すぐ人に頼ってしまう習慣が付いてしまい、私どもの話を「うわのそら」で聞くようになります。
ですから、お家の方は決して「先生」にならず、あくまでも聞き手に徹するのが良いでしょう。
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例えば、「グローバー教本1・2巻」に入っても初見視奏
(新曲をすぐに弾くこと)が苦手だったり、弾く場所の間違いが多い場合は、この弾いてもらって覚えたことが多かった時見受けられ、また、つい先を急ぐあまり、併用曲集を使わないでストレートに教本だけに片寄っていても同様のことが起きやすく大変危険です。
ただしソルフェージュでは、ピアノを弾いて音を取ってあげることはとても良いことです。
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・・というわけで、入門期のお子さんを一人前にするのもダメにするのも、お家の方の責任はとても重要なのですから、一度お家の環境をお考えになられてください。
(きらら265_1993.3)

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●ピアノが無くても、レッスンはできる?

ピアノが御自宅にあるのが一番ですが..習い始めの頃は私は特に必要を感じません。
一番大事なことは..『音に親しむ』ということだと思います。
音に敏感になり綺麗な音とそうでない音の区別をつけられる
そんな力を養って欲しいんです。
それは、教室のピアノでいくらでも体験できます。
私達は、生徒の家庭環境に合ったレッスンを心掛けています。
お家にピアノが無い生徒の場合、タッチの事や指の形などはやんわりとレッスンします。
ただし..どんなものでも良いので鍵盤楽器はあった方がいいですね。
せっかく教室で指の番号を覚え、5本の指を動かせるようになってもお家に
なんにも楽器が無いと子供自身もヤル気を無くすでしょう。
私達は、何年もの間、何十人もの幼児をレッスンして来ました。
習い始めの頃に自宅にピアノが無くてもちゃ〜んと音大に進んだ生徒もいます。
ピアノを弾くことだけが音楽ではありませんしね。
弾く事が苦手(あまり好きじゃないと言った方がいいかな)な生徒は、曲を作ったり、
聴音をしたりしています。自分で作った曲を弾くのは好き..という子も多いんです。
そんな事をしていくうちにピアノって楽しい&素敵
「よし!もっとやってみよう!」となります。
いかがですか?ピアノが無くてもレッスンはできます♪
でも..本心は..やはりピアノがあるのが望ましい!です。

 (2004.12_ご父兄へのメール AKITTY)

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●音を低くしなさい !?

 ご家庭の中でよく「◯◯さん、テレビの音を低くして!」などとおっしゃる方がおられると思いますが、レッスンでは「音の高低や大小」の意味と使い分けをしっかり身に付けてもらえるように指導していますので、お家の方も恐れ入りますがご協力をお願いいたします。
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生徒の脇で
ハンドサインや言葉で指示を与える時に重要なのがこれらの言葉への反応です。
「ある音から見て、鍵盤の右の方に行くと、音が高くなる、左に行くと、低くなる」
で、
「大きい(強い)・小さい(弱い)は出てくる音の強さを表わす時に使います。
また、その他
「軽い音・重い音」などという言葉も高学年生の前ではよく使います。
前述のテレビの音の件、正しくは
「テレビの音を小さく(弱く)する。」なのです。
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ついでに申し上げますと、「シャープ
(♯)やフラット(♭)は必ず黒い鍵盤を弾くもの」
とお家でお子さんにお教えになられる方はちょっと気を付けてください。
時には、白い鍵盤の時もあるからです。
お子さんが混乱するといけませんので、あまりお家では教え過ぎないようにご注意願います。
                              
(きらら258_1992.1)
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