<SC-55系のヴァイオリン[40]の n による波形変化>

(グラフの補足説明):
 横軸:時間(秒)
 縦軸:測定した電圧(V)
 青い点:測定ポイント
赤い線:隣り合った測定ポイントを結んだ線
四角の中の数字: n の値

1) 比較的長い時間で見る波形の n による変化
 i) おおまかな形について

 全体的な傾向としては n の増加とともに
i) 0.1秒付近の「こぶ」や0.03秒 までの所が小さくなる

ii) 「こぶ」の縮小に伴い音が大きくなるのが遅くなる
となるのが下の3つのグラフからわかるでしょう。
SC-55ヴァイオリンn=60,74,82(1)

 ii) 音が十分大きくなった時間 Tat について
SC-55(ヴァイオリン)n-Tat
 上のグラフにあるように,0.1秒付近の「こぶ」があるために,n が 0 から 70 まではTat の値はすべて「こぶ」で決まっていました。したがってその間 Tat はほぼ一定でした。
 このことからわかるように Tat は必ずしも実際に聞こえる感じとしての「立ち上がり時間」を反映しているとはいえません
 しかし,n と Tat の関係はある程度参考にはなると思いましたので,右のようなグラフを作りました。なお,ここでは縦軸を対数目盛りにしました。

2) 発音直後付近の波形の n による変化
SC-55ヴァイオリンn=0,65,70(2)
 次に発音直後を詳しく見たものが次のグラフです。
 n = 0 〜 62 では波形がほとんど同じでした。n を大きくしていき 63 になると,0.01秒までのところが急に小さくなりました。0.01 - 0.02 秒のところは,n ≧ 63 で少しずつ小さくなりました。
 3つのグラフでは, n の増加とともに発音直後の部分が小さくなっていくようすがよく現れています。このことは音の立ち上がりが「丸み」を帯びてくることを示しています。





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