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カート | 一航空小隊だけでこの戦果か。 たいしたもんだ、リフレクトフォースってのは |
チェリィ | ロストテクノロジー、 その存在は時代の矛盾でしかありません。 自然の摂理はその矛盾した存在を許すことはないでしょう。 |
カート | あんたら人造軍人だってロストテクノジーの産物じゃないか、 まるで自分がもうすぐ消えるような口ぶりだな? |
チェリィ | ……… ……… ……… |
カート | 隊長、あんた人形にしちゃ表情がありすぎる。 なにか、隠してねえか? |
チェリィ | 人造軍人は嘘をつけません。 守秘命令が出ている項目は除きますが。 |
カート | 意外とオリジナル素体なのかもしれないな。 聖域から発掘された本物ってヤツさ。 ま、オレにとっては どうでもいい事だが。 |
チェリィ | カート伍長、なぜあなたは自分本来の力で 戦おうとしないのですか? |
カート | 本来のオレか…… 奴は死んだよ…… かつての仲間と一緒にな。 |
チェリィ | 理解できません。 あなたの体は正常に生命維持活動をしています。 コンディション死亡には該当しません。 |
カート | 死んでいない……確かにね…… でも今のオレは生きてもいない。 |
チェリィ | 死んでいないのに生きてもない? 矛盾しています。理解できません。 |
カート | オレは…… 隊長、あんたが羨ましいよ。 |
チェリィ | 羨ましい……? 人造軍人のワタクシがですか? |
カート | あんたには……無いだろ? 失うことを恐れて身動きが取れなくなることも、 過去に嘔吐させられることも…… |
チェリィ | 叛乱軍暫定本部を壊滅。 残存勢力は武装解除を開始しました。 事後処理はクライアントに譲渡。 これをもって任務完了、本部へ帰還します。 |
ラルゴ | チェリィ准尉…… まだですよ……まだ何も終わってやしないでしょ。 |
カート | そう、この作戦は最初からおかしかった。 セルベニアの宗主国は叛乱を静観、 国連軍は撤退、傭兵部隊が叛乱の鎮圧に当たる。 合点がいかない事ばかりだ。 フェイクなんだろ!? この叛乱事件も!! 俺達の出撃も!! その全てが!! |
ラルゴ | 叛乱騒ぎに乗じて国連監視団を排除し、 最後の秘宝を手に入れる。 世界がひっくり返るほどの秘宝、アークをな。 |
カート | そして、俺達が派兵された本当の目的は…… |
チェリィ | ワタクシたちの本当の目的は…… 最終封印の奥に眠る……アークの強奪。 |
リミ | アークは秘宝などではありません。 あれは絶望、人類の希望を断ち切る絶望。 |
チェリィ | そうです、アークの封印を解いてはいけません。 ワタクシは聖域を封印しなければなりません。 人類の手に二度と触れられぬように。 ワタクシはその為だけに存在するのですから…… |
チェリィ | 封印がここまで開いているなんて…… もうワタクシに、この封印を戻すことは出来ない。 |
リミ | こうなってしまっては、アークを破壊する以外に 復活を止める手立てはありません。 |
カート | ああ、やってやるさ。 時代を超えた技術は不幸しか生まなかった、 俺達には まだ早すぎたのさ。 |
チェリィ | この先に待っているのは 絶望だけだと……わかっていても、 それでもあなた達は行くのですか? |
カート | 仲間が死ななければならなかった理由、 そいつを断ち切るためにオレは生きてきた。 もうオレに逃げる理由は無いぜ。 |
チェリィ | 人間とは はかなく、愚かな生物ですね…… でも、ワタクシは皆さんと同じ 「ギガウイングス」である事を誇りに思います。 もしも、ワタクシに心があるのなら、 刻ませてください、この戦いを…… 行きましょう、 いつか、この戦いを皆で語り合える日が 来ることを祈ります。 |