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チェリィ | あなたはなぜ、 かつての同志と戦えるのですか? ラルゴ曹長…… いえ、元セルベニア解放の虎 ラルゴ大佐殿。 |
ラルゴ | 志を同じくして大局に挑む仲間こそ同志。 ならば大国の理論と世界経済の中に 民族の誇りを埋没させた者を 我が同志とは呼ぶまい。 もっとも、ジブンにかつての志が 残っているのかは疑問だがな。 |
チェリィ | この叛乱事件がまるでフェイクの様な 言い方をなさるのですね。 |
ラルゴ | 准尉殿はご存知なのでしょう、 今回の任務、本当の目的を? この、薄っぺらい三文芝居の本来の姿を? |
チェリィ | 今はまだ語る時ではありません。 ただ一つだけ言えるのは 全ての運命は一点に収束したという事だけ。 |
ラルゴ | この国の、セルベニアの歴史は 破壊と殺戮だけでしか綴れないのか? |
チェリィ | この国にロストテクノロジーという 錆色の宝石がある限り、 人間の欲望がついえない限り、 争いは無くなりはしないでしょう。 |
ラルゴ | ロストテクノロジー、 聖域から発見された時代を超越した技術。 |
チェリィ | かつて ここに存在した古代文明、その遺産。 数百年、数千年の時を越え、 今も底知れぬ闇を投げかけているのです。 |
ラルゴ | 全ては あの場所、 禁断の塔で終結するというのか…… |
チェリィ | 叛乱軍暫定本部を壊滅。 残存勢力は武装解除を開始しました。 事後処理はクライアントに譲渡。 これをもって任務完了、本部へ帰還します。 |
ラルゴ | チェリィ准尉…… まだですよ……まだ何も終わってやしないでしょ。 |
カート | そう、この作戦は最初からおかしかった。 セルベニアの宗主国は叛乱を静観、 国連軍は撤退、傭兵部隊が叛乱の鎮圧に当たる。 合点がいかない事ばかりだ。 フェイクなんだろ!? この叛乱事件も!! 俺達の出撃も!! その全てが!! |
ラルゴ | 叛乱騒ぎに乗じて国連監視団を排除し、 最後の秘宝を手に入れる。 世界がひっくり返るほどの秘宝、アークをな。 |
カート | そして、俺達が派兵された本当の目的は…… |
チェリィ | ワタクシたちの本当の目的は…… 最終封印の奥に眠る……アークの強奪。 |
リミ | アークは秘宝などではありません。 あれは絶望、人類の希望を断ち切る絶望。 |
チェリィ | そうです、アークの封印を解いてはいけません。 ワタクシは聖域を封印しなければなりません。 人類の手に二度と触れられぬように。 ワタクシはその為だけに存在するのですから…… |
チェリィ | 封印がここまで開いているなんて…… もうワタクシに、この封印を戻すことは出来ない。 |
リミ | こうなってしまっては、アークを破壊する以外に 復活を止める手立てはありません。 |
カート | ああ、やってやるさ。 時代を超えた技術は不幸しか生まなかった、 俺達には まだ早すぎたのさ。 |
チェリィ | この先に待っているのは 絶望だけだと……わかっていても、 それでもあなた達は行くのですか? |
カート | 仲間が死ななければならなかった理由、 そいつを断ち切るためにオレは生きてきた。 もうオレに逃げる理由は無いぜ。 |
ラルゴ | 祖国を苦しめ、 今もなお戦乱の火種を吐き出す聖域。 破壊せねばなるまい。 |
チェリィ | 人間とは はかなく、愚かな生物ですね…… でも、ワタクシは皆さんと同じ 「ギガウイングス」である事を誇りに思います。 もしも、ワタクシに心があるのなら、 刻ませてください、この戦いを…… 行きましょう、 いつか、この戦いを皆で語り合える日が 来ることを祈ります。 |