出発から3日目(ニューヨーク1-1)
2001・7・25
ワールドトレードセンターと自由の女神
今日は観光用のバスに乗ることにした。バスなら短時間でニューヨークを見学することができるし、ずっと座っていられるのでペッペに足がだるいと言ってぐずられる心配もない。
まずタイムズ・スクエア・ビジターセンターに行って、グレイライン市内観光バスの2日間乗り放題券を買った。
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グレイライン市内観光バスは赤くてかわいい2階建てバスで、ダウンタウンルートとミッドタウンルートとアップタウンルートの3つのルートがあり、きっぷは全ルート共通だ。
今日はマンハッタンの南のほうを見てみたかったのでダウンタウンルートのバスに乗ることにした。
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タイムズスクエアからバスに乗り、2階席に座った。2階席は屋根がないのでながめはいいけどモーレツに暑かった。
ペッペは足がだるいという代わりに暑い暑いと言ってぐずりだした(結局ぐずるんだよな・・・)。 |
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そんな暑い中、バスガイドさん(中年のおじさん)がまるでラジオのDJのようなファンキーな語り口調で街の説明をしてくれていた(英語だから何を言ってるのか全然わからなかったけど)。
バスは観光地ごとに停車するので、好きなところで降りることができるし、一度も降りずにずっとバスに乗ったままそのルートを一周することもできる。
最初は途中で降りずにダウンタウンルートを一周しようと思っていたのだが、あまりにも暑かったのでマンハッタンの南端のワールドトレードセンターというところで降りた。
ワールドトレードセンターには110階建てのツインタワービルがたっていて、その2棟のビルのうちの1棟のてっぺんにだけアンテナがあった。旅行ガイド本を見ると、そのアンテナがないほうの棟は観光客が屋上までのぼれるようになっている、と書いてあった。 |
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よし、あのてっぺんに登ってみよう、ということになり、暑さでバテてしまったのか引っ張っても押してもぜんぜん歩いてくれないペッペをずるずるとひきずりながら歩いてアンテナがないほうのビルの中に入った。
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観光客は入場料を払うと展望台に直通で行くエレベーターに乗ることができるのだが、その前に飛行機に乗るときのような手荷物検査があった。チェックは飛行機に乗るときよりも厳しくて、バッグの中身まで点検さえた。爆発物がないかを調べているようで、なんだか物々しい雰囲気。 |
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荷物検査のあとは写真を撮られた。あとで購入することができる記念写
真の撮影のようだったが、荷物検査の直後だけに、これも犯罪防止のための撮影なのかもしれないという気がして、「スマイルスマイル」と係の人に言われたがヘラヘラ笑うような気分にはなれずムスッとしか顔になってしまった。
写真撮影が終わるとようやく晴れてエレベーターに乗ることができた。107階までのぼって、まずは展望レストランで食事をした。
ペッペはおなかがすいていたのかグラタンやらラザニアやら手当たり次第に料理を注文してガツガツ食べた。
そして、おなかがふくれたとたん急に元気になって、ごきげんにそのへんを走り回り始めた。さっきまでぜんぜん歩かなかったのは、ただ単におなかがすいていたからだったのか・・・。
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胃袋がカラッポになると体が動かなくなるなんて、まるでロボットの電池切れみたいだ。
これからはペッペの電池切れにはくれごれも気をつけよう。
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107階の展望台からは自由の女神のうしろ姿が見えた。自由の女神は海に浮かんでいる小さな島にぽつんと立っていた。多くの観光客を乗せた何隻ものフェリーがその島に向かって行くのが見えた。
ペッペはフェリーに乗って近くから自由の女神が見たいと言ったが、時間とお金がかりそうだったので遠くから見るだけでガマンすることにした。
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ツインタワーの屋上にのぼると、ながめはさらによくなった。そこは地上から405メートルもあるらしい。周囲に柵がないので風が吹いたら飛ばされそうな気がしてちょっと怖かった。
ヘリコプターでニューヨークの町並みを撮った映画が無料で上映されていたのでそれを見てからエレベーターで1階まで降りた。
その際、かなりのスピードで下降するので、急激な気圧の変化で鼓膜が痛くなるのを防ぐためにひっきりなしにつばを飲み込まなければならない。だけどそのうちだんだんつばが出なくなってきてしまい、口をあっぷあっぷしながら空気を飲み込まなければならなくなった。
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他の人はどうなんだろうと思ってエレベータの中を見回すと、そこに乗っていた10人以上の人も全員酸欠の金魚のようにあっぷあっぷと必死で口を動かしながら空気を飲み込んでいた。
綺麗な金髪のおねえさんもマッチョな黒人のおじさんもみんないっせいにあっぷあっぷしている光景はかなりおかしかった。

ホーム・アローンのおもちゃ屋さん
につづくよ
<注意>
ワールドトレードセンターのツインタワービルは私たちが行った1カ月半後に、ハイジャックされた旅客機が突っ込み倒壊してしまいましたので、今はもう存在しておりません。
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