出発から5日目(ニューヨーク5-1)
2001・7・27

逆ギレペッペがミッドタウンで大暴れ



 今日は朝からペッペのご機嫌が超ナナメ。
 お気に入りの帽子を昨日どこかに忘れてきてしまったことがショックだったようで、帽子がないからどこにも行きたくない、と言ってホテルの部屋から出ようとしなかった。

  でもずっと一日中部屋にいるわけにもいかないので、昼前にむりやり外へ連れ出した。 すると、ペッペのご機嫌はさらに悪化し、人通りの多い道ばたに座り込んでしまった

 大勢の歩行者のじゃまになるので、早く立ちなさい、と何度も注意したが、ペッペはぜんぜん動こうとしない。
 しかたなく、いい加減にしなさい!!と怒鳴ってペッペのプッとふくらませているホッペをバチッとどついた


 その瞬間、周辺にいた歩行者が驚いたような顔でこっちを見た。

 日本人はこういう場合、見て見ぬふりをする場合が多いのだが、アメリカ人は違う。わざわざ立ち止まってあからさまにじーっと見てくるのだ。 子供虐待に対して神経質な国らしいので、人前で子供を叱る光景は珍しいのかもしれない。

 そんな周囲の視線に私が一瞬ひるんだすきにペッペが逃走した(しかも、ギャオーと大声で叫びながら・・・)。

  車道に飛び出して車にでもひかれたら大変だー。 私はすぐに、待てー、と叫びながらペッペを追いかけた。そんな私をペロが追いかけ、その後ろをパパドンが追いかけてきた。



 運動会のかけっこでいつも上位の座を守り続けているペッペに追いつくのは容易ではない。おまけに私は右足の爪がはがれているためサンダルをはいていたのでひどく走りにくい。
 一方、ペッペの靴はナイキのランニングシューズだ。

  くそー、あんないい運動靴買ってやるんじゃなかった、と後悔しながら必死で走り、なんとか根性でペッペに追いついた

 すぐにペッペを捕まえようとしたが、ペッペは暴れて抵抗した。ペロが応援にきてくれたが二人がかりでも歯が立たず、私とペロはあっというまにペッペにボコボコにされてしまった
  逆ギレ怪獣ペッペゴンの逆襲は想像を絶する恐ろしさだ。

  ニューヨークミッドタウンの道のど真ん中で起きたそんな私たち親子の惨事を多くの歩行者が足を止めて見ていた。
  そのなかには、いつのまにか他人のふりをして見学人をよそおってるパパドンの姿があった。



メトロポリタン美術館の謎の大行列
につづくよ