出発から6日目(ニューヨーク6-2)
2001・7・28

トイレを探してソーホーをさすらう



 ふたたびバスに乗って、今度はワシントンスクエアの近くで降りた。
 ワシントンスクエアは開放的な雰囲気の公園で、その日はストリート・ダンスのパフォーマンスをやっていた。その昔、ボブ・ディランがよくそこで歌っていたらしい。


 ペッペは公園の屋台でチョコアイスを買って口のまわりをチョコだらけにしながらゴキゲンに食べていた。
  が、アイスでおなかが冷えたのか、食べ終わったとたん「トイレに行きたい」と言いだした。

 すぐにトイレを探したが、なかなかみつからなかった。
 トイレを探して歩いていると、またさっきのような出店が立ち並んでいる歩行者天国の道をみつけた。土曜日はあちこちでこのようなフリーマーケットが開催されているらしい。
  その道の近くでトイレを発見。 電話ボックスぐらいの小さな仮設トイレが道ばたにぽつんと置いてあったのだ。その入口の前に3人ほど並んでいたので、ペッペも並んだ。

 ようやく順番がきてペッペは中に入った。が、すぐにげっそりした顔で出てきた。

 その中は想像を絶する汚さで、便器からは汚物があふれかけていたらしい。
 それでも何とかお尻を浮かせて応急的に用は足したらしいのだが本格的にする勇気はなかったそうで、きれいなトイレをさがしてくれ〜、とペッペは言った。

 またまたトイレ探しの旅に出なければならなくなった私たち3人は、とりあえずソーホーに向かって歩き出した。
 
その途中でゲームソフト屋をみつけた。大きなお店なので中にトイレがあるかもしれないと思って入ったら、ペロが探し求めていたファイナルファンタジーの人形が売っていた。ペロは大喜びでおこづかいをはたいてそれを購入。
  だが、肝心のトイレはなかった。ペッペ、ピンチ!



 ソーホーまで行ってみたが、週末だからかすごい人混みでトイレを探すどころではなかった。右を見ても左を見ても人だらけ。 私は背が高いほうなので日本ならどんな人混みの中でも視界は開けているのだが、アメリカではみんな背が高いのでどこを見ても人の頭ばかり。
 
しかもニューヨークの人はみんな早足なので、道の途中で立ち止まってキョロキョロするようなヒマはない。人混みに押されて歩き続けるのが精一杯。そのうえ、信号が赤でもみんな平然と渡り、あちこちで車もクラクションが鳴り響いているような状態なので、そんな中で子どもを連れて車にひかれないように歩きながらトイレを探すのはけっこう大変だ。

 それでもなんとか子供向けの博物館のようなところをみつけて飛び込み、ペッペはそこでようやくきれいなトイレにありついた。
  やれやれ。


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につづくよ