出発から9日目(オーランド1-3)
2001・7・31
ペッペ、雨のなかを飛ぶ
ダウンタウンディズニーにはたくさんの飲食店や雑貨屋やディズニーの直営店などが集まっている街で、そこをぶらっと歩いているだけでも充分にディズニー気分が味わえた。
飲食店に入ってサンドイッチを食べたりディズニーグッズのお店を見てまわったりしたあと、ペッペが外の出店でポップコーンを買った。

そのとき、雨がポツポツ降ってきた。
あたりを歩いていた人はみんないっせいにバッグからミッキーの絵柄入りの黄色い雨ガッパを取り出してささっと着はじめた。 |
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みんな用意がいいんだなあ、と思って見ているうちに後ろのほうからザバーッというものすごい音が近づいてきて、すぐにバケツをひっくり返したように大雨が降ってきた。

周囲の人はみんな雨宿りできる場所に向かって走り出した。
あまりにも突然で強烈な雨攻撃に一瞬ぼうぜんとなっていた私たちも、パパドンの「走れー」という声を合図に猛ダッシュした。

ところが、私のすぐうしろを走っていたペッペが私の足にけっつまずいてウルトラマンのようにシュワッチと両手をあげて宙を飛び、うつぶせのままベターッと地面に着地。 |
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買ったばかりのポップコーンは全部地面にばらまかれ、ペッペが倒れている周辺はポップコーンの海になってしまった。
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そんな、もうこれ以上ないというほどの派手なこけ方に、周囲を走っていた人たちはみんないっせいに「Oh!」と驚きの声を上げてペッペを見ていた。
前を走っていたパパドンとペロはチラッと振り向いたが、激しい雨攻撃にたえかねてペッペを見捨てて先に行ってしまった(薄情なやつらめ・・・)。
ペッペはうつぶせで地面にベターッと張りついたまま動かない。
大丈夫? と言いながらペッペの体を地面からはがして立ち上がらせると、ペッペは手と足をすりむいていて、痛いよー、と言いながらベソをかいていた。おーおー、かわいそうに。

私はすぐにペッペの手を引っ張って走りだした。
すると、「ママポンのせいでこけたんだぞー」とペッペは走りながら言った。
「なにゆうてんねん、あんたが勝手に私の足につまずいたんやんか。人のせいにするなよぉ」と私はおこった。
「だって本当にママポンのせいだもん」
「違うっちゅうに!!」 |
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そんな親子ゲンカをしながら大雨のなかを走りつづけ、なんとかパパドンやペロが雨宿りしている木の下にたどりついた。
やれやれ。
雨にぬれたカッパファミリー
につづくよ
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