明治四十三年五月、世の中がハレー彗星による災厄騒ぎで沸き返っている時。
四国、阿波の洋服問屋「桔梗屋」では大変な事件が持ち上がっていた。
商家の一人息子の歳三が神隠しにあったのだ。
三番蔵の土蔵の中に消えた歳三は、祈祷師のお祓いの後で、三人に増えて甦る<。
ここに突然尋ねてきた二人の人物は四国八十八寺の特赦状を持つ者であった。
この特赦状を持つ者は、弘法大師が四国に八十八寺を配してつくった大結界を守護するものとされる。
一人は、舞という女で怨霊師、もう一人は北麿という男で陰陽師であった。
怨霊師は怨霊を狩る者、陰陽師により怨霊の存在を探り、戦うのは怨霊師の役目である。
二人は、商家のまわりに結界を張り、怨霊を封じ込めるが…。
◎奇怪なダークファンタジーの幕が開く!
(第1巻表紙折り返し紹介文より抜粋)