13.再びピエールの森へ(2月14日)

 アマゾンでの蝶の観察も今日が最後。随分長い旅行だった。「もう蝶を観察しなくて良いのか」という奇妙な安心感を覚える。今日は天気が良さそうなので,残ったエネルギーを振り絞り,もう一日,ピエールさんの所へお邪魔する。

 昨日はどんよりと曇り,蒸し暑かったが,今日はやや温度は高く,いくらかカラッとした感じである。昨日の林縁に向かって林の中を進む。木に止まっているモルフォチョウが目に入る。実際,モルフォチョウは結構林内に静止しており,なかなか動かない。今日は三脚を持参し,モルフォチョウのビデオを撮影することが主な目標だったのだが,最初に狙った相手が悪かった。この個体は30分以上「静止画」状態で,テープをむだにしてしまった。

 しばらく進み,倒木の所に着く。ここはモルフォチョウのポイントだとピエールさんがおっしゃっていたが,今日はかなりトラップが効いていることもあり,かなり頻繁にモルフォチョウが現れる。さらに進み,林縁に着いたが,今日はあまりモルフォチョウが来ない。地面に止まった個体を1頭観察できただけであったが,この個体は結構動いてくれたのでそれなりに絵になった。ここと倒木の所でかなりモルフォチョウが撮影できたので,ほぼ満足。昼近くになったので,昼食に戻る。

 昼食後,ピエールさんが近くの別の場所に行こうかという。もちろん,望むところである。車に乗り込むとき,ピエールさんが上着をつけた。エアコンは苦手なのかもしれない。集落を超え,しばらく進むと一面の草原に出た。時折,小さなアオタテハモドキのような蝶が飛び立つが,あまり多くない。本当は,これも3種いるという。しばらく進み,また林の中に入る。林の中に入るときは必ず上着を脱いで木にかける。林の中を歩くときは必ずパンツ一枚。実に徹底している。ジャコウアゲハ類が若干おり,ここでも時折モルフォチョウが時折飛び出す程度で特に蝶は多くなかった。

 元の林に戻り,タテハ,シジミタテハなどを若干観察し,ブラジルでの蝶の観察が終わった。

 明日の出発は早朝である。帰国してから昼と夜を逆にしなくてはならないことを考え,今夜は寝ずに過ごすことにした。テレビをつけると,延々とカーニバルの映像。この期間,日本からの観光客で,カーニバルを素通りするのは我々ぐらいのものかもしれない。

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