5.クマノミの攻撃

 動画ならばよく分かるのですが,状況を説明しましょう。私がクマノミが泳いでいる様子をビデオで撮影していました。私の左側に一緒に潜ったサルーというダイブマスターがいました。彼が何げなくイソギンチャクに手をついたとたん,クマノミは急にそちらに向きを変え,イソギンチャクの上に乗っている彼の手をつつき始めたのでした。

「俺の大切なイソギンチャクに触るんじゃない」

 と,怒っているかのようでした。攻撃はかなり執拗,彼が手を離すまで続きました。もちろん,ダイバー銀座とも言うべき,Turambenにいるクマノミのことです。ダイバーが自分を捕食するような存在ではないことはとっくに学習していて,それゆえに安心して攻撃している可能性も否定できません。それにしても,クマノミは,大きな魚に出会うとイソギンチャクの中に逃げ込むような,弱気な魚にはとても思えないのです。

クマノミ

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