
発電所の脇に,キナバル登山のコースタイムが掲げられている。往復で男性2時間52分51秒,女性で3時間40分35秒とある。とても人間業とは思えない。ちなみに私は片道だけで10時間近くかかった。

公園本部から半強制的にミニバスに乗せられ,発電所の前から歩きだすとすぐにこの建物がある。ここからわずかな距離は下り坂であるが,そこを過ぎると登り一方である。

歩きだしてやく4時間,立派な建物が見えたので,ついにラバン・ラタ・レストハウスに着いたと思ったらぬか喜びであった。途中にある職員駐在所であるが,人はいないようだった。

キナバル山では,500mごとにこのような道標が建てられている。しかし,なんという絶望的な数字であろうか! 4時間も必死に歩いて,平地ならば一時間しかかからない距離しか歩いていないのである。

発電所前から約6時間かかって,やっとラバン・ラタレストハウスに到着した。感無量である。



発電所から公園本部までは,このような舗装道路が約一時間続き,歩くと意外と長い。公園本部の近くには,食堂や宿泊施設,キナバル山に関する展示施設(いちばん奥の食堂の2階)などがある。

入山関係のさまざまな手続きを行う公園本部。入り口でおどけているのは,登頂証明書を受け取って喜んでいる同行のO氏。左に小さく見えるのは売店で,飲み物,お土産などがここで買える。