拾壱


 1999 6/14

上々姐さん

今日、小黒の夢を覗き見いたしました。
 カードを手に入れ、リゾームへと。
 双子屋に『悪いようにはしない』と言われてしまった。
 どう悪いようにしないのでしょーか。
 夏先生に会い、話を聞いて次はディープへ?
 進め方が正しいのか良く分らないが、このまま突っ込んでやるー。
 『宗じいさん、占い占い』とか『夏先生、血燕の……』とか言ってピカピカ
 ガチャガチャするやつが気になる。何回も話し掛けては遊んでしまった。
 はよ、次に進まねばいかんが、次は一体いつになることやら……。
 ではでは、これにて失礼つかまつるー。 

……そう言えば、私が初めて『ネット』というものに触れたのは、
クーロンの中だった。
あのときは、自分がこれほどネットの中に入り込むことになろうとは
全く思ってもいなかった。
インターネットなど、必要ないと思い込んでいたのかもしれない。
それが、現在はこの状態……
九龍城内でどうしようもなく感じた既視感は、
ひょっとしたら、未来を感じ取っていたからかもしれない。
いつか、『ここ』に帰ることになる、と。


唯『風水師の立場で語るって言ったのに、最初からこの状態(汗)
ごめんよう、上々……
結局、ずっとこんな調子になりそう……』


 1999 7/4

上々姐さん

本日は剥製屋に行き、さんしーのびんなどを入手しました。
 そして小黒は夏先生のところへ行ってしまった。
 あぁぁぁ〜ッ!
 そしてあたしは八卦鏡を探すのですな?
 花園の地下に行くにはどうすればよいのかしら?
 リトルフライが扉を開けてくれたんだが。
 あぁぁ、あたしってホントにヘタッピなのか〜。
 こうしてあたしのク−ロン日記は
 カメよりトロいスピードで進んで行くのでありました。
 
 しかし、リッチのところからウロウロしていると
 男人街でいつもアヤシく誘われるなぁ………。
 何で?


クーロンフロント。
雑多な情報が飛び交う。
それらを集めるためにただひたすら走り回っていた。
周りを観察する隙もありはしなかった。
ふと立ち止まり、一つ息をついたとき、
この街のすべての道を知り尽くしていたことに愕然とする。
それほど、何度も何度も歩いていたのだ。

たむろする路人たちに、不審がられても仕方ないな。

挙動不審の風水師は苦笑した……


 1999 9/11

上々姐さん

 あぁ、長い間手をつけられずにいた九龍風水傅!
 うう、更新が大変遅くなりました………ゴメンナサイ〜。
 今日、やっと八卦鏡まで辿り着いたのでした。
 自分の持つ邪気の属性とぶつかる鬼律の属性がどうもうまく組み合わないし
 気がつくとギリギリ4つの邪気まで持ってたり…………ううむ。
 もっとビンをもっときゃ良かった………。
 なにはともあれ、八卦鏡を正しくしたし、次はボイラー男ね。
 ウゥッ、早くまたリッチとかに逢いたい〜。
 あのアヤシ気なバーに行きたいよう〜。
 ……………………………。
 はい、では頑張ってチャレンジいたします。

知らぬ間に増えてゆく邪気に、風水師はうんざりしていた。
『よもや勝手に増える邪気のせいで死ぬなんてことは……』
心配していても始まらない。
探索を続けるしかなった。

静まり返った胡同。
ときおり響く鬼律の声ならぬ声……
むしょうに帰りたくなる。

邪気にあふれていようが、
陰気であろうが、
人の、生命のうねりのある場所へ。


 1999 9/13

上々姐さん

 『たくましいボイラー男は、きっとあんたの役に立ってくれる……………』
 ほんまかいなー、何かいなー…………?
 壊れた時計と太い管を手に2つめの八卦鏡を探しに行った。
 考えてないとモノになってしまうのねー。
 鬼律にしてやられて、あたしは何度か『扇風機』にされたのだ…………。
 なぜ扇風機なのかというと、それはクーロンを始めたのが初夏で
 その時とても暑かったから……なのだ。
 きっと冬やったら電子レンジやな。
 熱く燃えるボイラー男に『太い針金』を作ってもらって
 (役に立ってくれたー…………)
 どんどん扉を開けていき、鬼律に出会い、アイテムを拾い……
 八卦鏡を見つけ、コンパスドールで正しくなおす。
 『うきゃきゃきゃきゃ………』の笑い声〜。
 部屋が明るくなると、いっつも(でもまだ2度目)思うんやけど
 部屋の壁一面にCDが貼り付けられているようだ。
 大阪の天王寺のとあるCD屋さんの壁のよう…………。
 そして今度は『発電機男』に会うために戦うのです。


風水師が冷蔵庫を選んだのは、至極単純な理由からだ。
『腹が減っては戦ができないじゃないか』

胡同を、無気味に笑い続けるコンパスドール片手に
さまよう。
(このコンパスドール自体が鬼律に見えてしかたない。
気を抜くと手を食われてしまいそうな……)
それでも、気脈のもどった八卦鏡の部屋に佇むと、
満足感を感じる。

まるで妄人のように、
『気脈をただす。龍脈を導く』と
想い続けながら。


唯:上々姐さんの言っている、大阪のとあるCD屋さん。
実は、天王寺MIOにあります。

そういわれれば、たしかに似ております。
八卦鏡の部屋の壁に(笑)
大阪近辺在住で、興味のあるかた、
ぜひ、胡同探索のように、
『壁』を探してみてはいかがでしょうか?


 1999 9/17

上々姐さん

見つけたさ。
 発電機男さんよ。
 ………………あんた、もうモノじゃないさ〜。
 いまだに鬼律の属性がなかなか覚えられないアタシは
 今回、発電機男に会うための戦いの中で
 何度『扇風機』にされたことでしょう………………。 
 もー、また『扇風機』だよぅー………トホホホ。
 地図で一生懸命自分の今いる場所を探してウロウロしてると
 突然コントロールができなくなった。
 『なななな何ッ?』とボタンを必死で押してみた。
 動かない。ガ〜〜ン。 
 『あぁ、とうとうプレステが壊れたんか………』
 『でも、イイところで壊れるんやからなぁ………堪忍してや〜』
 『しかし、また出費やなぁ……次の給料がなぁ……』
 『どうも様子が違うようやなぁ……?』
 『えっ、ゲームオーバー?何やて??』
 そう、アタシはパワーダウンでゲームオーバーになったのだ。
 地図上の自分の位置と目指すポイントを何度も確認しているうちに。
 なんとも情けないゲームオーバー。
 そやけど、何とかやりました。
 例によってコンパスドールで八卦鏡の部屋を明るくして
 これで気脈もかなり戻ったはずやね(自信満々)。
 クーロネット端末に寄ると夏先生からメールが来ていました。
 『こっちに寄って』やって。
 こうして、アタシはまた彷徨うのであった。

鬼律の属性……
いまだに覚えられずに、彼はこっそり陽界の片割れに
たすけを求めていたりする。
もちろん、鳴力だ。
(笑)

ようやく胡同から戻り、夏先生のメールを確認して
驚愕する。
霹靂火。
五月二十二日。

彼がこの世に生まれたその日ではないか!

襲いくる既視感。めまい。
『いまはいつだ!?』
『現実の基盤が崩れゆく!?』
『……俺は、なんなんだ……?』

吐き気をおぼえながら、彼は歩く。
ゆかねばならない。


 1999 9/22

上々姐さん

 おめめがいっぱい。
 おくちがいっぱい。
 テレビゴミはまるで妖怪百目のよう。
 いつもよりも何やらしぶとい鬼律を成敗し邪気の鏡を入手しました〜。
 鏡屋に持っていったら、何ともかっこ悪〜いフレームをつけてくれました。
 『アヤシイ奴がアヤシイ………』っていうからさ、
 あたしは素直にびん屋に邪気の鏡を向けたさ。
 「あんたが一番アヤシイやんか」
 でも、ちゃうかった〜。
 どうも『アヤシイ』の意味を取り違えていたらしい………。
 とにかく三尸を捕獲しました。
 これでリッチのところへ行けるのかしらー。

剥製屋はあやしい。
彼も抱いていた印象だった。
三尸を捕らえることにも、少なからず疑問を抱く。
消えた人たち。
彼らが存在していた『場』は、
ますます不安定な気がうずまいているようだった。
そこに巣くう三尸。

それらを捕らえ、売り渡すことに、
ふと、消えた彼らを売ってしまったような、
後味の悪さを、どうしようもなく感じた……


 1999 9/30

上々姐さん

 ベロニカは踊子だったのか…………
 水銀屋の過去が少々見えて参りました。
 それにしても、今回は何でこんなにしんどいんや〜ッ!
 劇場なんて、劇場なんて………グゥ〜ッ………。
 大変大変苦しゅうございました。
 3階から落ちてしまったり
 ステージの昇り降りに失敗して何度も地下と3階を上がったり下がったり……
 めちゃめちゃハードやった〜。
 しかし、待望のハニー・レディに会えたでー………エエ感じのお姉さん。
 背中の羽は、何の羽?みたいな………まぁ、いいか。
 (ハニーやし、蜂かなぁ?………)
 気がついたら、めちゃ進んでしまっているような………?
 ふー、ここまでの自分の進行具合……なかなかイケてると思うんやけど。
 地下のブロマイド屋さんも、エエ感じよ。
 さて、次はどうなるのでしょーか?


苦しくはあったが、実は楽しんでいたのだ。
あの複雑な劇場を。
好みの美女、ハニーレディの存在も大きかったかもしれないが(笑)

今までの胡同と違って、なぜか天堂劇場には、ぬくもりを感じた。
人がいた気配がしていた。
ステージの昇降時に響くメロディが、ベロニカの歌に聞こえた。

ところで、劇場の客席の壁に、ポスターが貼ってあったのを
憶えているだろうか?

愛する男の首を持った、
「サロメ」


 1999 10/29

上々姐さん

再び劇場内へ行きました。
 小黒を救出しにあっちこっち迷いながら
 赤・青・黄
 3色の電球を扉に食べさして………
 あの第一の赤の扉………あたしってば
 前回の日記で書いたクーロンのプレイ中後半で遭遇して
 ぎゃー、何だこの歯ぁはッ!………って思ってたんや。
 電球食べるねんな。
 もう………ビックリするわぁ。
 しかも……光明の眼…………。
 青い扉の前で使った時に
 『あれ?使うてんのに扉開けへんで』
 とか、思って……………そこで4回くらい使うてしもたーッ!
 ただ単に扉をあける場所が悪かっただけなのに………
 あれって確か氓R回しか使えんって言うてたやんなぁ??
 ヒィィィィィ〜………………………
 やってしまったッ!しもたッ!
 しかし、そこで引き返すあたしではありませんでした。
 そのままツッ走ってなんとか封印石を2つ崩しましたー。
 小黒も無事。
 ツイジェンがでてきました。
 トイレ(?)にいたのね………山高帽男、恐い………。
 あの中途半端な英語使うのはあかん……寒いモンがある。
 アニタが消えたらしいけど………エエのかな?
 ま、いっかぁ。
 また次をがんばろー……

ピアノ
ピアノが燃える……

ベロニカには、確かに同情していたかもしれない。
あのメロディに、既視感すら感じていたから。

ピアノの幻影を抜けるとき、
彼は吐き気すらしたのだ。
ベロニカが哀れでか? その執着がおぞましいと感じたのか?
否。
どれも違うのだ。
迫りくる妄想。それにひきずられてしまいそうな己が恐ろしかったのかもしれない。

……そういえば、光明の眼、心の真実を見破るというが、
本当なのだろうか?
試しに、彼はあぶく男の目玉を洗ってくれた道具屋に使ってみた。

……これが、なかなかに笑える。
試していない方はどうぞ(笑)


 1999 12/8

上々姐さん

メラメラ燃えてまった………アリャー?
 夏先生もヤバイのだな。
 
 陰陽師に導かれて、清の時代へ行ってきやした。
 梁艾丹………綺麗じゃのう。
 玄太と皇帝を玄武に見立てて、陰陽師の御先祖にもお会いしました。
 桃児………『食ってやる、食ってやる、食ってやる』って気色悪いけど、イカス!

 水銀と皇帝のヒゲと交換したけど、エエのかしら〜って思うてたら
 あらー、良かったのね……踊子のカツラに化けました。
 
 双子セミナーがはじまって、何やら街中がピリピリ。
 男人街の入り口の男に、お金やら剥き海老やら………
 しかし、ちゃんとホンモノの仙人像は手に入れたぞ。
 次に見立てるのは青龍なんかな?
 
 ウェイと紅頭1〜4号に会い、蛇使いに何やクリームみたいなのを
 男女兼用のカツラと交換してもらった。
 じいさんに渡さなければイカンのかな?
よく分からんのだが、まぁイイかぁ。

皇帝はひどくおびえていた。
そのおびえは、わたしにはたまらなかった。

彼は風水師。人を神獣に見立てるのが使命。
ああ、ではスイジェンは?
彼もおびえていたのか。
アニタもおびえていたのか。
好意を抱いたひとびとを、自分は変容させてしまう……

陰界にきて、はじめて目にした妊婦。
彼女の姿さえ、彼には痛くて。
清朝の黄昏れた空気さえ、彼には息苦しい。


 1999 6/18

上々姐さん

年を越して、しかも5月…………月日がたつのは早いのぅ。
 あんまりにも久々すぎて、自分がどこまで進んでいたのかすら
 分かりませんでしたーッ!……ははははは。(ごまかし笑い)
 張魯兄弟、婆童とともに消えてしまわれました。
 で、次のターゲットが小黒になったんやな。
 追いかけましたとも、西城路。
 そこへ行くまでも四苦八苦や。
 もー、宗じいさんてば美顔クリームとか海草パックとか
 あんたはスズキソ○コのまわしモンかいッ!
 妄想メガネ、イイね。
 リトルとハニーの思い出、どっちがいい?って聞かれて
 すかさずハニーとの思い出を選択してしもうたアタシって………。
 でも何だか双子屋の扉は切ないですなぁ。己を犠牲に……美談ですなぁ。
 呪いの人形ってザーサイに毛が数本生えてるって感じでございました。
 ミスター・チェンは…………どうでもエエわ。
 わたくし、今回で『3ツの水門』まで進めたんやけど
 印象に残っている人物が2人おる。
 グエンとびん屋や。
 グエンのベトナム語ってホンマにピアス屋の通訳通りのこと
 喋ってんねんやろか?………………ベトナム人の知り合いはおらんよって
 誰か分かる人、教えてぇな。
 びん屋、あんたはアヤシイッ!
 もう、はじめて見た時からアヤシイ奴やと思うとったが
 第一印象は正しかったわ。
 チリンチリン言わすのんが好きやったら、でっかい牛乳瓶に一円玉2・3枚
 入れて振ってもチリンチリン言うで。
 耳の形まで好みウルサイっちゅーねん。
 ええキャラクターやで、びん屋……………。ええ感じや。
 山高帽男に導かれて、西城路の水門探しへ。
 めっちゃマッチョなナビとともに。(でも声が………何かちゃうで)
 ………………………………………………がんばりまっす、えへへ。
 

拾壱 1999 6/18

上々姐さん

 妖精さん…………か、かわいい………(不気味?)。
 いや、彼等はかわいいよな?な?…………た、たぶん、カワイイ。
 アタシもどっかに転送してくれッ!
 グエンもやっと翻訳機治って、何言うてるか分かるようになったしな。
 ちゃーんと小黒の写真も手に入れたし。
 いやー、もう赤いバスローブのオッチャン(老師)にはビビりましたわ。
 あんたなんかキライやわ、全然可愛くないやんッ!
 小黒のピアスは大井路の麻雀屋に渡し、歯医者んとこ行って
 うがい水を手に入れてからひとまずセーブしました〜。
 あぁ、最近また悪夢を見るようになってきたのでしばらく休憩させて………。
 また復活するまで、しばし御猶予を〜ッ!
 あぁぁ、よ、妖精さんが『おいでおいで』してる…………フニフニ………。

オルゴール。
痛みを忘れるために鳴らされる澄んだ音色に、彼は頭痛をおぼえる。
やさしい音。美しい音。
ほんのいっとき、痛みを忘れたとて、それは、
救いになるのか?
まだ、聞こえる、オルゴール。
ここにたゆたうすべての激痛に襲われるようだ……



 
 

INDEX