■【天軍】テンション低いレビュー 2006/1/29(日)


今日は旧正月です。

旧正月といえば

お待たせしました。
そうです


年末年始にお知らせしたとおり



天軍レビュー
DVDキャプチャー機能復旧です。



映画レビューとして書くか
スンちゃん主体レビューとして書くか
迷いましたが

もう考えるの面倒になったので
思ったまま書き連ねてみました。

ってことで早速行ってみましょう






オープニング



まず心配だったのが
出演者テロップ
スンちゃんが何番目に出てくるか。ですね

非公式サイトで受けた仕打ちが
忘れられませんでしたが果たして...




まず李舜臣役の


マルちゃん
これは仕方ありませんね


そして二番目に



我らがスンちゃん

とりあえず二番目で安心しました
もう少し痩せてね。





ってことで

コン・ヒョジン


ファン・ジョンミン
より先に紹介されていることを
確認してから本編突入





舞台は38度線付近の地下秘密基地


韓国と北朝鮮が共同で
核開発を行っていたという設定らしい。



いきなり洒落にならない
時事ネタでつね。


2004年9月から騒がれだした
【特集】韓国科学者のウラン濃縮実験波紋
映画撮影開始時期とも重なっていることからも
自粛圧力がかかってもおかしくないネタなわけで
よくそのまま公開できたものです





映画の中では
政治的判断からプロジェクトを中止。


それに対し北の将校スンちゃんが
「核による抑止力」の観点からプロジェクト継続を主張


聞き入れられないと分かると


核弾頭強奪という暴挙に出ます


核物理学者のコン・ヒョジンを連れて逃亡


共に核開発プロジェクトに関わっていた
韓国側将校ファン・ジョンミンが追跡


双方銃撃戦のさなかに飛来した彗星による
異常現象に巻き込まれ


過去にタイムスリップ!










ところで
映画【天軍】インタビュー映像分析
でずっと気になっていた劇中の
エロ要素


核強奪を決意したスンちゃんの机の上には
ファン・ジョンミンとのツーショット写真




もしや...








本当に実現か?

と一瞬思いましたが
そんなこと勿論ありません。




この二人ことごとく意見がぶつかり喧嘩します

決め台詞は


나 좀 보자(ちょっとツラかせ)


喧嘩するほど仲がいい(ウホッ)










じゃぁ、コン・ヒョジンがインタビューで言ってた

劇中の
エロ要素
ってのは...?





………






キャーってあーた...








この程度なら水戸黄門で
由美かおるが
毎週見せてるじゃん!



お前らはうっかり八兵衛かと














つーことで随分話が逸れましたが

本編はと言うと




遊牧民の侵略におびえる村のはずれで
ヘタレ李舜臣と出会い


一緒に暮らしながら核弾頭を捜索


やたらこの当時の歴史に詳しい将兵の証言と


核物理学者コ・ヒョジンの頭脳により

元の時代に戻れる可能性を発見



そんな中



紆余曲折を経て
やる気になった李舜臣
が村人を守るために蜂起



ここで李舜臣に死なれちゃ困るため
みんな残って守るハメに
困った人だ



コン・ヒョジンは核弾頭をもって帰る役。





戦いは李舜臣が地の利を生かした知略を展開

しかし多勢に無勢




李舜臣を守るため残った全員は


どさっ


ぐさっ


スンちゃんも!。・゚・(ノД`)・゚・。


うぉぉぉぉぉぉ


ばたっ...








みんなの犠牲により生き残った李舜臣




歴史どおり亀甲船作って
秀吉の軍勢を打ち負かす韓国の英雄になりましたとさ。



−fin−


なんかね、
SFともコメディーともどっちつかずの映画でしたね。
中国ロケをしてまでの大規模な戦闘シーン

確かに見ごたえあるものではありますが

せっかく近代兵器を持って過去へのタイムスリップなのに
乱世の世での大立ち回りもほぼ肉弾戦


同じコンセプトかつ元祖の
戦国自衛隊

の合戦より地味ですし


歴史上の人物が実はヘタレだったってのも
スタートレック・ファーストコンタクト

ほどの落差がないし

韓国の英雄を酷くは描けない限界かと

ちょっと話の設定の割りに物足りなさが残る作品でしたね



あと、監督が反米思考なのか
スパイ衛星で韓半島を監視する諜報員が

平和裏に進行している南北首脳会談を見て舌打ちしたり


北朝鮮核問題

韓国科学者のウラン濃縮実験波紋

など国際情勢的にヤバイ時勢での
南北共同極秘核開発ネタ

そしてスンちゃんのセリフを通して語られる
核による世界対等抑止力発言


無事現代に戻ったコ・ヒョジンが



彼らがすべてを捨てて守ったのは国です
私たちはどうすれば?

と言ってもう一度核開発プロジェクト中止に再考を促すあたり


国際情勢無視のウリナラ精神にのっとった
監督の本音が端々に見えてきます。



ま、そもそもこの李舜臣が題材って言う時点で
【竹島・独島問題】
以前からの反日感情ブームに便乗してますし。

そういえば昨年ドラマで放送されていた
【李舜臣】


日本の軍勢を打ち破った英雄として

反日ブームの煽りから
高視聴率でしたね。


不滅の李舜臣』 “独島”効果で視聴率アップ





ま、ついでに言ってしまえば

映画のラストで

13隻対133隻

とかテロップ出して日本の大群を討ち果たしたように煽ってますが



李舜臣率いる亀甲船団が撃ち破った日本の船団は
補給船団でして

補給線を断つ知略は見事だが


主力部隊を正面から
打ち負かしたように描くのは
美化しすぎだと思います



――つーかよく見たら


ファン・ジョンミン
李舜臣の参謀になってる!
生き残ってたのかよ







なんか愚痴っぽくなってしまったので
最後は




スンちゃん名シーン
で締めたいと思います



核弾頭盗むことケテーイ



どうせ戻っても反逆罪で死刑だし、ここでマルちゃんを守るさ



うぉぉぉぉぉぉぉぉ



男の追っかけはいらねぇぇぇ



こうしてやるっ!
もきゅっ



ナムジュぅぅぅぅぅ!!



――ちょっとツラかせよ










うほっ

おしまい



【追記】06.07.31

この映画を観た個人的感想ですが
まずストーリー全体の流れとして


南北が秘密裏に協力して核開発し
諸外国からの圧力に対抗しようとするが
国際世論に配慮した政府はこれを自粛。



南北の兵士が共闘して
李舜臣とともに外敵(日本)の軍勢を打ち破る


ということで

近頃沸騰している反日反米感情
南北で共闘して国際社会に対抗
という
現代ではできないジレンマを
過去の歴史的勝利話に便乗して晴らす


この映画には
そういったナショナリズム願望が
根底にあるように見えてしまい
正直褪めてしまいました。

【社説】大韓民国を闊歩する北の「先軍政治宣伝部隊」
監督がこの思想に傾倒しているのかも



それとスンちゃんの
北の兵士としての役どころですが

なぜ上官を前に核開発中止に抗議したのか
なぜ核弾頭を強奪する暴挙に出たのか
核抑止力を強く主張させても、なぜそこまで彼を駆り立てさせるのか
背景が描かれていないんですよね。



【シュリ】のチェ・ミンシク

「裕福な暮らしをしてきた南(韓国)の貴様に何が分かる
今更平和統一だと?冗談じゃない」

北での訓練。工作員の生き様が描かれている分
ハン・ソッキュに語る彼のその言葉には重みがありました。


【JSA】のソン・ガンホ

ビョンビョンたち南(韓国)の兵士との接触・交流を通し
お互い同じ民族なのだという連帯感
南北の緊張状態の中、国を民族を想い、沈黙を通した良き兄貴


どちらも
人間味があるんですよね。



【天軍】のスンちゃんには
そういったエピソードが用意されてないんですよね。
そういう意味では他の兵士の方がよほど親近感がもてたというか
そういう意味でも残念でなりません。


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