3.プールを区切る
次に、エリアをプールに区切ります。プールとは鯉の生息する範囲を指し、1日の行動範囲を現します。普通、鯉が1日に行動する範囲は数百b以内の事が多く、エサと安全が確保されれば、大きな変動がない限りそこに定住しています。
地図の上でのプールの区切り方については、正確に越したことはありませんが、予測ですから大まかで結構です。エサと安全をセットに、カーブ毎に区切ります。そして、その中からそのプール毎の特徴を予測します。例えば、大きな河川であれば、上流部、中流部、下流部などで地形の特徴が変わり、途中に堰やダムのある所もあります。支流や流れ込みなどもあり、それぞれに違った特徴を持っています。
比較的簡単に区切り易いのが、上流部の河川で、山間の岩盤を縫うように流れるため、右へ左へと蛇行して、瀬と淵が交互に続いています。
逆に、下流部の汽水域まで下がると、川幅は広く流れはゆったりとして直線的になってきますので、区切り難くなってきますが、数百bを目安に一つのプールとして区切ると良いでしょう。
さて、それぞれのプールに区切った後は、プール毎に特徴を予測します。
上流の山岳部のプールであれば、水温は平均に低く、湧き水でもなければ暖期中心の釣りとなり、夏でもおもしろい。底質は岩や石が多いから、砂や泥の所があればそこは良いポイントになるだろう、というように推測する訳です。
中流部の河川であれば、流れはだいたい一定で、底質は砂や土が多くなり、川の周囲には堤防が築かれ、河川敷も広くなり、流れの当たるカーブには、テトラや捨て石、沈床、乱杭などの護岸が施され、時折、生活排水を含んだ濁った色の支流が合流し始めます。
下流部ともなれば、潮の干満の影響を受ける汽水域の所も多く、水深が干満で変わり、流れの向きや速度も変化する。合流する河川は自然排水できないものが多くなり、排水機で遮断されるところも多く、そんなところは排水の掛かる雨後がおもしろいでしょう。
このように、地図の上でプールの特徴を予測した所で、今度は実際のフィールドへ出掛けます。自分の立てた予測と実際のフィールドとのズレを修正するのです。フィールド全体を見ることができれば最もベストですが、広大なフィールドでは実際には無理がありますので、おもしろそうなプールを多く含んだエリアを選びます。そして、その中のプールの地形を実際に見て調べます。
さて、プールが決まればいよいよポイントの決定です。