10.一日散歩きっぷで行く(T) 学園都市線・完乗編 <1>

このたび、JR北海道で土・休日限定で「一日散歩きっぷ」というのが販売されました。内容は、札幌近郊と言ってもかなり広い範囲乗り降り自由となるきっぷで、下手をすると片道だけで元が取れてしまうものです。ただし、特急や急行に乗車する場合には別途乗車券を購入する必要がある、青春18きっぷと同じルールになります。利用可能範囲については、順次触れてゆきたいと思います。

まずは、札幌駅9時58分発の石狩当別行き普通列車に乗って石狩当別を目指します。9時43分に到着した列車は5両の編成で来ましたが、ここで切り離して2両だけが運転されることになります。2両といえば学園都市線ではもっとも短いものになりますが・・・。

学園都市線は札沼線が本当の名前で、もともと留萌本線の石狩沼田まで延びていたことから取った名前です。戦時中に鉄材の供給を理由に、新十津川から先の区間を休止状態にしてからかなり経って開通しましたが、1972年6月に廃止となっています。こちら側の背景とは逆に、札幌近郊の沿線人口が増えてきて、最近八軒〜あいの里教育大間が複線になり、札幌駅の高架化から数年遅れて桑園〜新琴似間が高架に切り替わりました。そのためにいくつかの跨線橋を解体し(できてからそれほど経っていない橋もありました)、現在に至っています。写真は札樽自動車道(札幌新道)ですが、まさかこの上を通すとは思っていませんでした(笑

列車は10時42分、石狩当別へ到着しました。そこでさらに北へ向かう列車に乗りかえるのですが、発車は11時17分と時間があります。しかしその後の列車はしばらく石狩当別へは来ないため、この列車が乗り継ぎのために乗らなければならない列車、ということになってしまいます。到着してすでに止まっていたこの列車に乗り込み、時間を待ってようやく発車します。

石狩当別を出て次の駅、北海道医療大学(前は「大学前」でした)までは札幌からいくらか列車もやって来ますが、これより先は一気に本数が減ってしまいます。そこで半数くらいの客が降りてからは乗客はまばらになり、見えてくる風景も真っ白な平野が広がるだけ、という光景が目だってきます。かなり空いている並行している国道275号線を走る車をよそにゆっくりと列車は走り、11時50分に石狩月形へ着きます。

石狩月形を発車してから、浦臼を含めて交換設備のある駅がまったくない状態のまま、終点の新十津川駅に12時37分に到着しました。函館本線の滝川駅に近いことは知っていましたが、列車の中から目印となる店(あえて何かは言いませんが)が見えて、ホントに近いんだな、と感じました。

ここでこのまま降り返さずに、バスで滝川駅へ向かおうとしたのですが、全然時間がなかったので、駅の観察をほどもどに5分ほど歩いたところにある役場の前のバス停へ向かい、すぐに来たバスに乗って、20分もしないうちに滝川駅へ到着しました。なお、運賃は200円です。

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