<6月20日、午前5時、休戦ライン>
「クリ−ク22、こちらクリ−ク63おくれ」
「クリ−ク63、こちらクリ−ク22おくれ」
「クリ−ク22、こちらクリ−ク63目標位置、座標272−745攻撃前進中の敵戦車と歩兵各一個大隊、試射を要求おくれ」
「クリ−ク63、こちらクリ−ク22、了解、試射を実施する、以上!」
「モミジ01ファイヤー」
基準砲がまず一発、発砲する
「・・・・・・弾着いま!おくれ」
弾は敵の近くへ着弾した、観測員はすぐに修正値を報告する
「クリ−ク22、こちらクリ−ク63、弾着確認、右へ100、落とせ200、効力射を要求おくれ」
「クリ−ク63、こちらクリ−ク22、了解、効力射に入る、以上!」
別の通信兵が各部隊へ指示を出す
「弾種りゅう弾、VT信管、装薬緑4」
各、牽引砲は砲弾を装填して発射の合図を待つ
「ファイヤー!!」
砲兵少尉の叫び声と共に牽引砲は一斉に155mmの砲弾を撃ちだした
「クリ−ク63、こちらクリ−ク22、最終弾到達まで、あと10秒」
「弾着いま!効果確認おくれ」
砲弾は敵部隊の上空10mで炸裂した、戦車の上に乗っていた歩兵にはたまったもんじゃあない
「クリ−ク22、こちらクリ−ク63、最終弾確認、敵損害甚大なるも攻撃前進中、敵主力は軍事境界線を突破した、効力射を要求、射程を200落とせ」
「畜生!奴等は本気だぞ」
「クリ−ク63、こちらクリ−ク22、了解、効力射に入る、以上!」
「クリ−ク22、こちらクリ−ク63、敵なおも前進中、観測点を変更する、以上!」
「いそげ、やばいぞ」
第二次カノン大戦
<6月19日、午前1時20分、第七旅団第一歩兵大隊駐屯地>
「起きろ!起床だ、特別非常警戒態勢発令!」
夜遅くに、分隊長達が兵士達をたたき起こしに来た
「チェ!こんな早くから演習かよ」
「5分待機だぞ」
「分隊長、実戦ですか?」
「俺が知るか!防弾チョッキ着用、完全装備だ急げよ」
「斎藤、聞いたかよ」
「ああ、本当かよ」
全員、装備を身につけ整列する
「番号!」
「1、2、3、4、5・・・・・・」
「よし、全員いるな、1班からトラックへ乗車」
<6月19日、午前9時30分、国防省>
国防省の建物の前に黒色で値段が高そうな車が入ってきた、
「おはようございます、水瀬閣下、よくねむれましたか?」
「ええ、よくねむれましたよ、それより、あなたが入り口で待ってるなんて悪い話ですか?」
「まあそんなとこです、弾薬事前備蓄基地が二つ破壊されました、それと第3・4・5・6師団に非常警戒態勢を発令しました、あと、海外派遣中の第17師団と第2海兵隊を呼び戻しています」
「それは、穏やかではありませんね」
「ええ、早くて12時間遅くても48時間以内におきますよ」
「戦争・・・・・・ですか」
<6月19日、午前10時、第2教導団駐屯地>
「ふぁ〜、書類整理がこんなにめんどうとはな」
「相沢中尉殿、面会ですロビーで待ってます」
祐一は机に置いてあったコップを手に取り、冷めたコーヒーを一気に飲み干すと面会人に会うため立ち上がってロビーへ向かった
「・・・で、何ですか、大尉殿」
「元の戦車中隊に戻ってきてくれ」
「はぁ、何かあったのですか?」
「美坂曹長達が新任の小隊長の言うことを聞かないんだ、何とかしてくれ」
「了解、速やかに復帰します」
「私は先に戻ってるから、着いたら中隊本部へ出頭してくれ」
祐一とつばさ大尉は共に敬礼をしてその場を後にした
<6月19日、午後11時30分、休戦ラインより約2kmの地点>
第一歩兵大隊は午前3時には防御陣地への移動が完了して待機していた
そして、上空には友軍の戦闘機が飛び回っていた
「うるさくてねむれないよ、それにいつまで待つんだよ」
「急げ、そして待てさ、時間になったら交代だぞ、田中」
「わかってるよ、急げ、そして待てか、軍隊だよな上じゃ空中戦かな?斎藤」
「まさか、休戦ラインの手前でUターンしてるようだな」
「もうすぐ除隊なのに・・・」
「除隊したら、大学へ行くのか?斎藤」
「母さんも親父のいう通りにしろっていうしな」
「お前のとこ、裕福でいいよな」
「そんなこと無いさ、んっ、いまなんか飛んでったよな?田中、見たか」
見たことのない小型飛行機が多数、上空を通過していく
「ああ見たよ、あっまた来るぞ」
「こちら森の熊さん、カッツェ、小型飛行機多数進入中、警戒せよ」
「対空警報発令!対空警報発令!」
<6月20日、午前4時30分、休戦ラインより帝国領側へ約5kmの地点>
「砲撃用意、偉大なる総統閣下に栄光あれ!」
指揮官が砲兵隊へ命令を告げる
「砲撃用意!目標前方に布陣する連邦軍」
「砲撃開始!」
合図と共に一斉に砲弾やロケット弾を敵の陣地へ送り込んだ
「強襲隊、全速前進!」
<6月20日、午前4時30分、休戦ラインより約2kmの地点>
突然だった、前方の山の中腹あたりが光ったと思ったら、近くの山が吹っ飛んじまったよ、すごく腹に響いた
「スゲェ、本当に始まったぞ」
「嘘みてぇ嘘みてぇだ」
「敵の準備砲撃が始まりましたよ、火線を伸ばしてます少佐」
「こちら森の熊さん、司令部!司令部!始まりました」
「全員に部隊章、階級章を外す様に伝えろ」
元ネタになった本、何人ぐらい知ってるだろう
感想書いて下さい、ご協力お願いします タイトル |