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〜本音と建前〜(75歳・女性・専業主婦)

 私の主人は、三年半前に亡くなりました。

 主人が元気な時は、

「夫婦は一心同体だから、あちらに逝く時も一緒に逝こうね。」

 と出来もしないことを口走ったりしたこともございました。

 一緒に逝けば後始末は誰がするのでしょうか。

 主人が脳梗塞で倒れ、九年余り私はヘルパーさんのお世話になりながら、在宅介護をさせて頂いておりました。

 私の家は、私が金光教で、嫁ぎ先が仏教ですので、神様と仏様を並べてお祭り申し上げております。

 主人を見送って後、私も歳と共に足腰が悪くなり、長年乗せて頂いていた自転車も乗れなくなり、歩行も困難になり、今では自転車は杖代わり、荷物運びの道具代わりになり、少しでも近いお店を選んで自転車を押して、ボツボツ歩かせて頂いております。

 今の私は、ほんの少しの御用をさせて頂くだけでも大汗をかき、御用が済めば当分は腰を落ち着けて休ませて頂かねば、次の御用にかかれない状態です。

 日々生かされて生きていることに感謝しつつも、

「お父さん、早くお迎えに来て下さいよ。」

 と仏様に声をかけます。

 先日も親友から電話があり、その話をしますと、

「美代ちゃん、そんなことを言うものではないよ。」

 といましめてくれましたが、すぐその後から、

「人にはそう言うが、私も本当は美代ちゃんと同じことを考える時があるよ。」

 と打ち明けてくれました。

 人間は誰しも本音と建前を持っていて、公の席では建前を言い、本音は奥に引っ込めておりますが、遠慮のない人の前では、つい本音をこぼしてしまいます。

 本音をこぼしても、神様の御気感にかなうような本音にならせて頂き、建前と使い分けする必要のない本音にならせて頂けるよう、信心の稽古に励ませて頂いております。

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