皆さんは、お墓参りに行った時に、お供え物はどうしていますか?
私は奥城にお参りをさせて頂く時のお供え物は、お参りをした後お下がりとして、又持ち帰らせて頂いております。
けれども、ある日の事、80歳を過ぎられたご信者さんが、私にふと尋ねた事があります。
「若先生(私の事です)、私も先代親先生(私の祖母です)の奥城に参らせて頂かせてもらいましたが、お供えもんは持って帰らないかんかったですか。」
そう尋ねられますので、
「置いといたら、後で鳥や動物に奥城を荒らされるから、出来たらお下がりとして、持って帰らせて頂いた方がええなあ。」
そう答えたんです。すると、
「そうですか。けんど、先代親先生は、私よりも歳がいかれとるから、食べるのも遅うて、何か食べられとる最中に、持って帰るような気がして、よう持って帰らんので置いてきました。」
ご信者さんは、そう答えられたのです。
私はそれを聞かせてもらいまして、ああなるほどなあ、そう言う考え方もあるんかなあと思わされたんです。
又、母から聞いた事でありますが、ある日の夏には、こんな事もあったんです。
「今日は、今年の夏一番暑い日だと言うとります。こんな日には、神様や、霊様も、さぞ暑い事でしょうなあ。せめて団扇ででも扇がせてもらいましょう。」
そう言って、ご信者さん達が、汗を流しながら、御神前や御霊前を団扇で扇がれていた事もあったそうです。
その事も聞かせてもらい思う事は、見えもせず言葉もない相手であっても、心を向けていく時には、そこに確かに生きて働いて居られる姿が、この方達には感じられて居るのだなあ、有難いなあ。と思わされた事でありました。
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