旅で見つけたうまいもの

        なんと大それたタイトルなのでしょう。私は決して食通ではありません。むしろ食べられるあり
       がたみを知る身分の人間です。そういや学生時代なんて同じ寮のブラジル人や台湾人とよく自
       炊をしたものです。それさえもできないときにはご飯と卵と納豆だけでも何の不満もありません
       でした。今でも、どこに行って、何を食べても大方不満はありません。しかし何故かしらまわりか
       ら「味にうるさい」と言われることが多いです。なんで昼食にマクドナルドのハンバーガーを喜んで
       食べている私がそういわれるのでしょうか?       

        私は以前に「食べ歩きの本を出している食通」の某ラジオ局の女性アナウンサーと一緒に行く
       ツアーの仕事をしたことがあります。(昔は量より質の仕事をしていたこともあるのです)
       この仕事、下見をした上で作るツアーなので、とても質の高いツアーだったのです。
       私は最初、食べ歩きの本を出している位なのでよっぽど味にうるさい方か?と思い緊張していた
       のですが、それはとんでもない誤解でした。まずスポンサー関係のものは(たとえものが悪くても)
       手放しで褒め称えます。彼女のセンスを信頼しているいわゆるファンはどうなるのでしょうか?
       それと彼女は大きな勘違いをしていて、例えば博多のラーメン屋はあちこちにあって、大阪や東
       京に比べて一杯のラーメンが安いのですが(確か350円ぐらいでした)、そんな典型的なラーメ
       ン屋に行って「おいしいものを食べさせて!!」はまさかないでしょう。庶民の昼食の場所に行っ
       てそれはあつかましすぎると思いませんか?
        私は彼女のために素朴でその場所でしか食べられないものを探し回ったものです。結論として
       食通(グルメ)だ、という人の弱点を発見しました。そういう風に自認している人ほどムードに弱い
       ようです。簡単に催眠術にかけることが出来ました。(つきあいが長くなってからですが)
       まあようは私はグルメと名乗る人をバカにしているという事です。

        私はおいしいものを探してわざわざ旅に出たこともないですし、全て偶然出会ったものばかりで
       皆様から見ればただ安いだけと思えわれてしまうものかもしれません。がここらで旅で見つけたう
       まいものを少しずつ更新していきたいと思います。これらはあくまでも私の主観であり、普通の人
       がまったく同じように感じていただけないかもしれませんので、あまりアテにしないで下さい。また
       店の名前や、海外ではその料理の名前さえ分からないものだって出てくるかと思います。もしあな
       たがそのお店の名前や料理の名前をを知ってましたらお教え下さい。その都度書き加えたいと思
       います。そして皆様が旅で出会ったうまいものがございましたらお教え下さい。「投稿編」としてペー
       ジに加えさせていただきます、よろしくお願いいたします。       

うまいもの「メコン」編

        また酒か?そうですまた酒です。メコンはいわずと知れたタイランドのお酒です。ウイスキーのよ
       うな体裁ですが、本当のところタイ米から作った色つき焼酎のようです。キャップを開けそのまま
       臭いをかぐと、なんかアブナイ香りがします。こいつを氷をたっぷりと入れたグラスに半分よりやや
       少な目にそそぎソーダで割って飲むと、カラメルの甘い香りがソーダによく合いたまらなくおいしい
       のです。ニッポンに持ち帰り飲んでみてもまずくはないのですが、あの高温多湿のタイランドでしか
       もクーラーのない安宿のベッドで飲む味にはかないません。安宿で昼間から飲み始め、酔いがま
       わってきたらタイ式マッサージをよんでああ極楽、極楽気分になれます。(タイ式マッサージは700
       円ぐらいです)
        私はあまりタイランドという国と普通のパックバッカー諸氏と比べて縁がないと思います。別に嫌い
       な訳でもないし、地方に行けばけっこう面白そうとも思うのですが・・・
       タイランドへの旅行者数は減少傾向(いや激減か)のシンガポールや香港に比べて順調なものです。
       特に女性客が増えているのでしょう。(昔ながらの女買いツアーも健在ですし)しかしツアーで行って
       バンコクのつまらない市内観光をして、宝石屋に連れて行かれてタイランドを好きになって帰ってこ
       られるのでしょうか?と少し心配です。もう少し面白いツアーを造成できないのでしょうか?と各ホー
       ルセラーに申し上げたいです。
        またまたお訊ねいたします。最近タイランドでメコンを買われた方、そのお値段はおいくらだったで
       しょうか?教えて下さい。  

うまいもの「ヨーロッパ軒のカツ丼」編

        皆様は福井県に変わったカツ丼があるという噂を聞かれたことはないですか?誠に古い話で恐
       縮ですが、「五木ひろしが結婚するときのエピソードにもなった」あのカツ丼です。私は幼い頃父の
       仕事の都合で福井県に住んでいたことがあります。わざわざカツ丼を食べに福井まで行くこともな
       いですので、私にとっては幻の味となっております。
        どのようなカツ丼かと申しますと、どんぶりメシの上にソースで煮込んだトンカツが乗っていて、フ
       タをしてそのフタの上に黄色いたくあんがのっているというだけの非常にシンプルなカツ丼でした。
       栄養学的に考えますと野菜っけはたくあんのみ!!いいのでしょうかねー。でもこの煮込まれた
       カツが妙においしやわらかで、からみついたソース味が絶妙だった気がします。
        私の母がこれをアレンジしてケチャップ風味を加えました。そして私が学生時代アルバイトをしてい
       た店でまかないでこれをまねて作ったところ、その店の店長が今度は名古屋のミソカツ風にアレンジ
       して、「ミソカツ丼」と言う名前でその店の商品としてデビューを果たしました。実はそのころ私は調理
       人にでもなろうかと思ったほど乗りのいい高校生でした。
        またまたこの件でも皆様から情報をいただきました。このヨーロッパ軒のカツ丼のことをメインに作
       られたホームページが存在していたのです。本当に驚きました。そのホームページからの引用なの
       ですが、福井県ではソースカツ丼が一般的だそうです。このヨーロッパ軒の初代社長(ソースカツ丼
       の草案者)は1907年頃、ドイツ・ベルリンに渡りドイツ仕込みのウースターソースを日本人の味覚に
       合うよう改良されたそうです。だから店の名前が「ヨーロッパ軒」なんですね。カツ丼が820円。大カツ
       丼が1、120円。だそうです。特性カツ丼ソースの350円で売られているそうです。皆様も福井県に
       行く機会がございましたら是非ともお試しを、ああ私もあの幻のカツ丼をもう一度食べたい!!       

うまいもの「サンミゲルビール」編

        皆様はフィリピンという国に対してどういうイメージを持たれているでしょうか?やっぱり「危険」
       な国というイメージではないでしょうか?そんなのうそうそ被害に遭う人は大方日本サイドで仕込
       まれた「保険金がらみ」がほとんどだと思います。もしかしたら皆様の「この世の楽園」になってし
       まうかもしれませんよ!!
        私もホテルに勤務している時、ホテルに働きに来た多数のシンガーやダンサーやセクシーダン
       サーと友達になって彼らに誘われて何回かフィリピンに遊びに行きました。私にとっては「この世
       の楽園」ともうしましても過言ではありませんでした。木陰で本でも読んで昼寝をして心地よい風
       がふいて、夕方になればサンミゲルビールです。ボトルで1本12ペソから15ペソ日本円に直して
       35円から45円です。私はいつも10本位買い、飲み始めるのですがフィリピンの一般家庭には
       まだ冷蔵庫が普及していないという状況で、氷でビールを冷やすという貧しさなのに、ごちそうを
       準備してくれるという、なんともあたたかい人ばかりでした。
        このサンミゲルビールは近隣諸国でもビールの王様で香港やプノンペンでも飲むことが出来ま
       した。一言で言えばライトビールでアルコールはダメと言う方でもおいしく飲むことが出来ます。
       大方の人はこんなおいしいビールがあったのか?と驚かれることと思います。是非とも一度お試し
       を。ちなみにフィリピンの流通はまだぜんぜん整っていませんで、雑貨屋=「サリサリストアー」は
       スーパーマーケットからものを買ってきて、ばら売りしているというような感じです。店番の人によっ
       て売り値がバラバラです。それも悪気はなく、怒る気にもなれません。
       フィリピンは経済的にはアセアンのお荷物的存在でありますが、東南アジアでシンガポールを除
       いてナンバーワンは「英語の普及率」でしょう。子供が日本の大学生より上手に英語を話します
       ので旅行するには本当に便利な国です。 


うまいもの「讃岐うどん」編

        おいおい、いきなり「うどん」かよ。という声が聞こえてきそうですが、とりあえず讃岐うどんです。
       私は四国のうどんが大好きです。香川県を中心に一言で言えば「安くてうまい」のが讃岐うどん
       です。あの冷凍うどんの「カトキチ」だって本社は香川県観音寺市にあるのですよ!私がよく行っ
       た店は善通寺の「大釜」(店の名はたぶんです)、国道11号線を松山に向かって左手です。おば
       あちゃんとおっちゃんとおばちゃん3人でやってる店です。とにかく安いです。(きつねうどんの大
       が250円だったと思います)
       あと愛媛県南予地区にあるチェーン店”大介うどん”。セルフの店で、うどんはどれだけいれても
       まったく同料金でした。実はこの店の名前をどうしても思い出すことが出来ずにヤフーの掲示板
       で訊ねたところ即日、心優しい人が教えてくれました。(どうもありがとうございました)
       あと旧高松駅前の、これまたセルフの店です。(これも店の名はわかりません、ご存じのかた是
       非ともお教え下さい)

        讃岐うどんの店の特徴はセルフの店が多いこと。それと年中セルフのおでんが置かれていること。
       です。おでんは冬の酒のアテなんて誰が決めたのでしょうか?きつねうどんとおでんとおにぎりだっ
       てけっこうマッチしますよ。

        讃岐うどんは一般的に腰があると言われています。それでも一本調子じゃないのですよ。まず
       「高松派」(私が名付けました)のごりごりに歯ごたえ(腰)のあるもの。これと「徳島西部派」(これも
       私が名付けました)はもう少し歯ごたえプラス口当たりをなめらかにして、かむと腰がある、という感
       じでしょうか。「徳島西部派」は見た目も味も高級感があります。そしてつゆがやや濃い色をしていま
       す。そして代金も少し高いです。

        私が初めて讃岐うどんの店に行ったとき「釜揚げ」を頼んだのですが「釜揚げ」というぐらいですの
       で、何か揚げ物が入っている、と想像していました。これは湯につけたうどんをつゆにつけて食べる
       ものなのですが、本当に無知とは「恐ろしくてかつ面白いもの」です。一緒に行った四国人にこのこと
       を言うと、「こんなヤツ初めて見た」 と受けを取れました。

       最初は釜揚げでしたがそれ以降はもっぱら「きつねうどん」愛好者です。皆様も四国に行くことがござ
       いましたら是非とも讃岐うどんを一度お試し下さい。出来るだけ混んだきたないお店がうまいはずです。  

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