大井川鉄道訪問記
第10回<1999年5月22・23日>
その3
掲載 1999年4月23日


 

 アプトいちしろ駅を出発した203レは、すぐに90パーミルの急勾配区間に入ります。どれだけ急か感じるために、参考写真と水面の位置を比べて下さい。勾配標のあった地点から少し走って、トンネルをぬけるともう水面は遥か下の方です。
アプトいちしろの勾配標
13.アプトいちしろの勾配標(ビデオ画像より)
やじろべえ橋梁上
<参考>やじろべえ橋梁上(1999/03/06撮影)
 アプト区間をED90機関車に後押しされて、ゆっくりゆっくり登ってゆきます。

 しばらくすると、アプト区間誕生のきっかけになった長島ダムが見えてきます。いまだに建設中ですが、いつ完成するのかな? ダムの脇には、水没する旧線のトンネルがぽっかり口を開けています。列車はトンネルをぬけて長島ダム駅に12:44頃到着。

アプト区間を行く
14.アプト区間を行く
建設中の長島ダム
15.建設中の長島ダム(井川線車内より)
旧線のトンネル
16.ダム脇には水没する旧線のトンネルが…
 アプト機関車を切り離し、12:49に長島ダム駅を出発しました。しばらく走り、元祖レインボーブリッジのある奥大井湖上駅に12:58到着。この駅は駅両端をレインボーブリッジにはさまれた、島の頂上にあるような駅です。ここから、レインボーブリッジに切り替わる前の旧線が見えます。やっぱりここの旧線も、土砂崩壊で埋まっている所がありました。崖にへばりついて走る井川線。まさに毎日が自然との闘いですね。安全に運行するための苦労は、大変なものがあると思います。関係者の皆様ほんとにご苦労様です。

 (そういえば、レインボーブリッジの写真が1枚もなかった…汗)

レインボーブリッジ上から見える旧線
17.レインボーブリッジ上から見える旧線
(ビデオ画像より)
 

 接岨峡温泉駅には14:03頃到着。若返りの湯で知られる温泉地で、ここで多くの人が降りてしまいました。千頭行き204レと交換。「千頭14:50発SL急行にご乗車のお客様、ここで千頭行きに乗り換えませんと、SL急行に間に合いません。」
 接岨峡温泉を出発すると、さらに険しい条件下を走ります。ほとんどがトンネルと橋梁になっています。途中にある尾盛駅はいまは無人で、沿線にはなにもなく駅に通ずる道もない! 陸の孤島の駅です。尾盛〜関蔵間には私鉄で最高の高さを誇る関の沢橋梁があります。水面からの高さは約100m! 列車はゆっくり鉄橋を渡ります。

接岨峡温泉駅
18.接岨峡温泉駅。ここで多くの人が下車します。
(ビデオ画像より)
尾盛駅
19.陸の孤島、尾盛駅。(ビデオ画像より)
 

 

その4へつづく…

 

 



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