〜 非線形関数 〜
CMLやGCMでは、要素として非線形関数が用いられる。
ロジスティック写像などが具体例にあげられるが、個々で実際に用いられた関数
を用いて考えよう。
なお、上記の関数は、ロジスティック写像を簡単にしたものです。
実際の振る舞いは?
それでは、実際の初期値に対する振る舞いを考えましょう。
まず、初期値は0から1の間でなければなりませんがそれ以外の値の時はどうなるのでしょう。
初期値 0 と 1
0 を代入してみましょう、すると一回目の代入によって 1 になります。
その後、1 を再代入すると 0 になるのでその振る舞いを繰り返す。つまり振動することがわかると思います。
つまり、初期値 0 のときと 1 のときは時間がずれるだけで同じ振動をするのです。
初期値が 1 以上
初期値が 1 以上の場合、指数関数的に値が上昇していくことがわかると思います。
事情のために マイナスの世界も 1 以上ならば同じ状態になります。
初期値が 0 < x < 1
1より小さい少数を二乗すると、たとえば 0.1 が 0.01 になるように小さくなります。
しかし指数ですので、たとえば 0.9 が 0.81 となるように数字自体は大きくなります。( 9 が 81 )
しかしこれだけでは、絶対的に小さくなるだけなので、コントロールパラメータ a をかけます。
たとえば コントロールパラメータを 2 などとしておくと 2 × 0.9 × 0.9 で 1.62 となります。
ところが、1 以上の数を再代入するとどんどん大きくなるだけの指数関数になってしまいます。
そこで 1 から引くようにすると、1 - 1.62 = -0.62 とマイナスの値がでてきますが。
二乗なので次の代入時には、 1 - 2 × ( -0.62 × -0.62 ) = 0.2312 となります。
その後 0.89309312 ・ -0.595230641982669 ・ 0.2914009656898......
と十分複雑な振動が見られることがわかります。
つまりこの関数は、二乗の特性とパラメータのバランスによってカオスを起こすのです。
ロジスティック写像
という式は、当然より複雑な動きをしますが、大切なのは二乗の増えようとする力と、それを引き算で押さえようとする力
それにかかっているコントロールパラメータのバランスなのです。