ニセコ

今回はニセコに行って来ました。主な目的は神仙沼などの沼を巡り、そこにある帰化植物を調べることでした。今回はあまり天気には恵まれませんでしたが、高山植物を多く見ることができました。

では、一日目に見られた植物や行った場所を紹介していきます。1日目は大沼、神仙沼、長沼、チセヌプリ、ニトヌプリと歩きました。

@ イワオヌプリへの登山道

  

これらは左からアカモノ、エゾイソツツジです。イワオヌプリ付近は火山灰地のため、低い標高ながら高山植物が見られます。アカモノは、ぱっと見にはコケモモに似ていますが、コケモモの葉が長楕円形をしているのに対し、アカモノの葉は卵形をしています。

A神仙沼周辺

  

  

神仙沼は周りをアカエゾマツやクマイザサに囲まれた沼で、沼にはモウセンゴケという食虫植物の他、ワタスゲやミツガシワという植物が群生していました。上段の写真の手前に広がっているのがミツガシワという植物です。下段右の写真はそのミツガシワの拡大図です。ミツガシワは三つ葉の柏と言う意味で、その名の通り三つ葉の植物です(葉はあまり柏に似てないかも…)。水面を覗いてみたら、この植物は太い根でつながっていました。下段左の写真はアヤメです。これは神仙沼の周りの草原にありました。花が虎斑模様がしているのが特徴です。

B長沼周辺

  

これは左から長沼とエゾカンゾウです。このエゾカンゾウは1日目、2日目通してよく見られました。また、このエゾカンゾウは雨龍沼湿原やサロベツ原野でもよく見られます。今回見られた花の中では一番美しいものではないかと思います。エゾカンゾウは一般にはゼンテイカ(禅庭花)と言いますが、他にもエゾゼンテイカ、ニッコウキスゲと、多くの別称を持っています。エゾカンゾウの花は朝に咲き、夕方には閉じてしまいます。

Cチセヌプリ

  

  

これは上段の写真がチセヌプリ頂上付近にあった沼、下段左からウコンウツギ、エゾシオガマです。ウコンウツギは鬱金空木とかき、名前の通り金色をしていて、ラッパ型の花をしているのが特徴です。空木という名の由来は、この木の枝は真ん中が抜けて空になっていることによります。エゾシオガマは蝦夷塩竃と書きますが、この竃とは、“かまど”の意味です。

Dニセコアンヌプリ

  

これは2日目にニセコアンヌプリを登っているときに見られたもので、左からコケモモ、チシマフウロです。上でも述べましたが、コケモモはアカモノに似ていて、樹高もほとんど同じです。コケモモの実はジャムや果実酒にするそうです。8〜9月頃赤い実をつけます。ところでこの実の味に似せているのかどうか分かりませんが、道内のあるところではコケモモアイスが売られているそうです。このコケモモはアンヌプリの中腹付近にあるガレ場のようなところでしか見られませんでした。代表的な高山植物で、見ての通りとても小さくて可憐な花です。チシマフウロは千島風露と書きます。この花は高山の草地や崩壊地に生えることが多く、そのため風にさらされる場所に多く生息するからこのような名がついたのでしょうか?アンヌプリでも中腹以上の高さのところでしか見られませんでした。

 

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