第2話 ガンダムと梅干
かくして、アズマ・APEペアーとネコ瓶・セツナペアーで大会に出場することになった。
俺もカードデッキとドラグーンの調整をしなければ・・・そういえば明日から学校だったっけ?

次の日の朝、俺の目が覚めたのはPM.8:00・・・・遅刻だ。
俺には親がいない子供のころから行方不明らしい。顔も知らないし何の仕事をしていたかもわからない。
でも俺は、そんなことはどうでもよくなっていた。いつもと変わりなく時はすすんでいく・・・・

「すっ・・すみませんでした・・・・」
「けっ!・・・・・今度遅刻したらただじゃすまないと思えよ?わかったら席に着け!」
俺のクラスの担任はとても短気だし、言葉使いが悪い。
俺は席に着いた。
「へへへっ・・・・・遅刻してやんの(笑)」
隣に座っているセツナがなんか言ってきたが、いつものことだ
「はいはい・・・・・・」
「何?なんかあっての?」
「ん?別に何もないよ」
「そう?そういや隣のクラスのビィとポンコツも今度の大会に出るらしいよ」
「まじかよ・・・・」
そう聞いたときなぜか気分が悪くなった・・・
あいつらの機体はたしか・・・・
ビィの機体のモデルが「蜂」、ポンコツの機体のモデルが「剣士(ガーディアン)」だったような・・・
(ちなみにアズマの機体のモデルは「龍」、APEが「鴉」セツナが「兎」ネコ瓶が「牛」)
そう話していると授業が終わった。もう昼休みだ。・・・・あれ?APEがいないぞ?
「おい、今日APE来てないの?」
「ん?朝からいないけど?おおかたサボリじゃない?」
「ふ〜ん」
今日は来てないのか・・・・一緒に飯を食うやつがいなくなるではないか。
そう考えつつ携帯を取り出して画面を開いた。
「・・・・メールが・・・・」
APEからメールが来ていた。開いてみると・・・・
『(・∀・)/ヤァ!今日俺学校行けないから!今サイド7にいるんだYOなんかほしいものある?』
と書かれていた。サイド7とは、地球を離れて宇宙に漂っているコロニーのひとつだ。そして俺は、
(なんでサイド7にいるの?)と書いて送信した。すると返事はすぐに返ってきた。内容はこうだ、
『旅行』
俺はカチーンときてしまった。ぷっつんきたぜゴルアァ!!俺はすばやくAPEの番号をダイヤルした。
・・・カチ、カチ、カチ、プル・・ピ『やっ・・・』ピ・・・・・・
!?
ま・・・まさか・・・取られた?
俺のワン切りが・・・・?昔「ワンギラーアズマ」とうたわれたこの俺が?
絶望のどん底に叩き込まれた気分だった。そんなことを考えてるうちに昼休みは終わっていた。飯・・・食ってないし・・・(泣

放課後の授業後、ミクモさんの「ギルド」によってた。そろそろ「任務」をこなしてポイントを貯めるためだ。
「任務」とは、ポイントだけ貯めるための・・まぁ仕事みたいなものだな。
俺は受付に急いで行った。
受付場所に着くと受付係のボナンザさんがいた。
「あの・・・・・任務表見せてもらえませんか?」
「ぁ?アズマか・・・?ほらよ」
ボナンザさんは無造作に任務表のカードを投げた。・・・ほうほう

 1、ザクU10対 8分以内にクリア・・・・・5000ポイント・ランクC コールド記録5分23秒
 2、ユーコン(水中)の撃破 10分以内にクリア・・・・・10000ポイント・ランクB コールド記録7分54秒
 3、シャアの反乱 γガンダムの撃破 10分以内にクリア・・・・・50000ポイント・ランクSS コールド記録9分55秒
 4、ホワイトベースの援護 5分間・・・・・3000ポイント・ランクD

4つの任務が書かれてあった。俺は、ちょっと悩んでからボナンザさんに言った。
「じゃぁ、1の任務を・・・・」
「ぁ?そうか、がんばれよ」
そういって、ボナンザさんは俺の前に鏡を出した。
俺はカードデッキを出して、「にゃ〜」と言った。すると鏡に亀裂が入った。(掛け声はなんでもいい)
俺は鏡の中へ飛び込んだ・・・・

「ザクUを10対・・・・コールド記録を破ってボーナスポイントもらえるようにがんばろう・・!」
そういって、右上にあるレーダーに目をやった。・・・・・二つに分散していったザクをどう倒すかだ。
「よし!右側から潰そう」
そうつぶやきつつカードデッキから一枚のカードを引き抜いた。
そのカードを目の前のバイザーにセットした。バイザーは『シュートベント』と鳴った。
俺のガンダム、ドラグーンの右腰にビームライフルがフェイドインした。
ビームライフルを構えて、右方向に旋回しつつライフルを連射した。
「当たれよ・・・・!」
こっちの攻撃にきずいたザク6対はこちらに振り向き武器を装備し始めた、それと同時に俺がはなったビームライフルはザク2体の頭を貫いた。
「よしっ!2体撃破!!」
開始2分後のことだった・・・・
その後、バッタバッタと敵を落としていった。
ついに最後の一体になった。・・・とっておきのカードをでも使ってみるか・・・・
そう考えつつデッキからカードを一枚抜いた。『マシンガンベント』この前買ったカードだ・・・・
カードをセットしつつ最後のザクに突進していった。
『マシンガンベント』
「いくぜっ!!」
俺はザクにおもくそ殴りかかった・・・するとガンダムの拳がいくつにもなって残像していった。
「をぉ・・・・(悦)」
何かを感じていると、ザクはどこかへ吹っ飛んでいた。
時間は・・・・・・7分24秒・・・・まぁ・・・・・まぁまぁだ・・・

ミラーワールドから出るとボナンザさんが目に入った。
「7分24秒・・・・・ぎりぎりクリアか。この程度の任務でこれとは・・・」
なにか呆れている様子だったが別に俺は気にしなかった。いつものことだったからね・・・
メールは来てるかな?携帯電話を開いてみたが何も来ていなかったこの悲しさ。
俺はAPE宛にメールを書きながら今度の大会のことを考えつつ家のほうへ向かって歩いていった。
小説トップへ
第3話 大会