第1話 特殊部隊
 連邦軍もMSを戦争に投入し始めてから数ヶ月が過ぎた頃・・・

「くそっ!」
マシンガンで攻撃を仕掛ける3機の陸戦型GM・・・前方には6機のザクU。
「隊長、弾が残り少なくなってます!」
「撤退しましょう!」
「敵に背中を見せるのは危険だ。逆に的になる。焦るな!」
3機の陸戦型GMはビームサーベルを出した。
6機のうち3機のザクUはザクバズーカを構え、残りの3機がヒートホークを出す。
ザクUがザクバズーカを撃つ。
「わああああ!!!」
1機の陸戦型GMの左肩が吹き飛び、バランスを崩す。
そこにヒートホークを持ったザクUが急接近し、ヒートホークを振り下ろす。
陸戦型GMの右肩から先が切り落とされる。
「畜生!!」
他の陸戦型GMがザク2に斬りかかる。
その瞬間その陸戦型GMの左の脇腹にバズーカが当たり、爆発した。
両肩を切り落とされた陸戦型GMは振り向いてジャンプし、逃げようとした。
「やめろ!落とされるぞ!」
隊長が言った直後にバックパックにバズーカが当たり、爆発を起こし残骸が地面に散らばる。
「残ったのはオレだけか・・・・・」
隊長だけあって、ザクバズーカをかわし、1機のザクUに斬りかかった。
ザクUもヒートホークで応戦し、激しい火花を散らす。
陸戦型GMの後ろから他のザクUがヒートホークで斬りかかって来た。
「!やっぱり後ろから来たか!」
が、その瞬間、斬りかかってきたザクUの頭部にマシンガンの弾が数十発当たり、モノアイが割れて動きが止まる。
「!?なんだ!?」
その直後に1機の陸戦型GMが突っ込んできた。
「大丈夫か?」
「あ、ああ・・・アンタは?」
「話は後だ、まず生き残ってからだ。」
「そう・・・・だな。」
突っ込んできた陸戦型GMはバズーカを回避しながらマシンガンを撃ち、1機のザクUの頭部を破壊した。
「あと4機だな。」
隊長も斬り合っているザクUを撃破し、他のザクUに斬りかかった。

「アンタのおかげで助かったよ。部下はやられちまったが・・・・。オレはログ・フィスト。アンタは?」
「クルス・ブランド」
通信回線を開いて移動しながら話す。
「ところで、なんで助けにこれたんだ?」
「帰還する途中に爆発が見えたから来て見たんだ。」
「部隊はあるのか?」
「ああ、仲間には先に帰還しろと言ってある。」
「ってことは隊長か。階級は?」
「少尉。」
「オレと同じか・・・・にしちゃあ、扱いがうまいな。」
「そうか?」
「すごい動きだった。GMとは思えないな。」
「普通の陸戦型GMだよ。・・・であんたはこれからどうするんだ?」
「・・・・おまえの部隊に入れてもらえないか?」
「別にかまわないけど・・・」

クルス達がミデアに着いた頃はもう夕方になっていた・・・・・。
「おぅ、クルス、どうだった?」
壁によりかかっていた26歳ぐらいの男が問いかける。
「ザクU数体を撃破した。」
「そっちの人は?」
「ログ・フィスト少尉だ、ザクUと交戦していた。」
デッキに着き、クルスが艦長と話し始めた。
「艦長、ザクUと交戦していた友軍を救助した。」
「わかった、私の方から上部に聞いておく。お前たちも少し休んでおけ。」
「ああ、そうする。」
翌日
「今日からこの部隊に配属されることになったログ・フィスト少尉だ。」
「よろしく頼む。」
艦長が説明し、ログが挨拶した。 「まず、小隊のメンバーだが、隊長にクルス・ブランド少尉、アーツ・エイジ軍曹」
「(昨日、壁によりかかってたアイツか・・・・)」
内心そう思いながら軽く会釈をする。
「フレイア・カーディアス曹長」
「(若いな・・・腕はたつのか?)」
「そして、ここの艦長である、ヘイト・ソロウドだ。実戦の時に連絡を取り合うのは基本的にこのメンバーが主だ。」
「わかった。」
「それが連邦軍第18特殊部隊の主要メンバーだ。」
「特殊部隊・・・」
(なるほど、腕がいいわけだ・・・特殊部隊なら色々と過酷な任務を受けているんだから腕がよくなきゃ任せらんねぇもんな。)
「全員、次の任務が入るまで待機していてくれ。」
「了解。」
全員がしばらく自由行動になり、ログはクルスに話しかけた。
「この部隊のメンバーは若いな・・・。」
「腕は確かだ。でなきゃ特殊部隊でいられないさ。」
「まぁ、そうだな。」
ログは自分の部屋に入ってしばらく休んむことにした。

「全員、任務が入った!デッキに上がってくれ!」
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第2話 任務