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〔正義なきイラク占領を許すな! 5・30怒りの大集会のアピール〕

 集会アピール

 本日私たちは、131人の呼びかけ、147人の賛同のもとに、1130名の参加で集会を成功させ、ブッシュ政権の正義なきイラク占領に反対することを誓いあった。
 米軍は、イラク民衆への無差別殺戮を直ちにやめよ。アブグレイブ刑務所などでの残忍きわまりない拷問・虐待を弾劾する。占領支配からの独立を求めて立ちあがったイラク民衆と連帯し、全世界の人々とともに、ブッシュ政権の正義なきイラク侵略・占領に断固として反対しつづけよう。
小泉政権は、私たちの反対の声を踏みにじって、自衛隊をイラクに派兵しただけでなく、今では自衛隊の多国籍軍への参加をすら企んでいる。自衛隊は、「人道支援」に名を借りて、日々米軍の武器・弾薬・兵員を輸送し、燃料を補給して、イラク民衆の殺戮に手を貸している。私たちは、アメリカのイラク占領への自衛隊のこの加担を弾劾する。
 自衛隊が米軍と一緒に戦争することを定めた昨年の有事三法、この戦争法にもとづいて国民を戦争に総動員するための有事関連法の制定が、いま強行されようとしている。行政・運輸・通信・報道・医療などの「諸機関」をそこで働く労働者を、米軍や自衛隊の軍事行動のために強制動員し、市民の基本的人権を制限する有事関連法の成立を阻止するために最後までたたかおう。
 私たちは、日本を「戦争のできる国家」にしあげるために、集団的自衛権を合憲化する憲法第九条改悪の企みを絶対に許さない。「愛国心をもって戦場に行く人間」をつくりだすための教育基本法改悪を阻止しよう。
 急ピッチで進む憲法改悪の攻撃にたいして、従来の反対運動の弱さを克服し、広大で力強い改憲阻止の戦線をつくりあげることをめざそう。心ある労働組合が開始した憲法改悪反対のとりくみに呼応して、あらゆる地域・職場・学園で、憲法改悪反対の声をあげよう。政党・政派を越えて、ナショナルセンターの違いにかかわらず、改憲に反対するすべての人びとが総結集する共同戦線をつくりだし、小泉政権の暴走を阻止しよう!

2004年5月30日
5・30怒りの大集会 参加者一同

〔5・30集会の開催要項と開催趣旨文〕

 当会の共同代表をはじめ、7名の方が発起人となって「正義なきイラク占領を許すな! 5・30怒りの大集会」が呼びかけられました。この集会の要項と開催趣旨をご紹介します。
 イラク戦争反対・有事関連法の制定を阻止する運動、教育基本法の改悪に反対するたたかいを、政党・政派やナショナルセンターのちがいをこえた労働組合・市民・学生の広範な共同行動として推進し、これらをつうじて「憲法第9条の改悪」を絶対に許さない大きな運動の輪を形成するために、ともに参加されるよう呼びかけます。集会の成功のために力をあわせて頑張りましょう。

<集会名称> 正義なきイラク占領を許すな! 5・30怒りの大集会
<スローガン>
自衛隊の占領への加担反対!
有事関連法の制定=侵略戦争への国民総動員を許すな!
教育基本法の改悪を阻止しよう!
憲法第9条の改悪絶対反対!
ブッシュの戦争に反対する全世界の人々と連帯しよう!
<日時> 5月30日(日)  12:00開場  13:00開会
<場所> なかのZERO大ホール(JRまたは地下鉄東西線の中野駅南口から徒歩8分)
<呼びかけ発起人>
池田龍雄(報復戦争に反対する会共同代表、画家)
土屋公献(報復戦争に反対する会共同代表、弁護士・元日弁連会長)
藤本 治(静岡大学名誉教授)
水岡不二雄(一橋大学大学院経済学研究科教授)
森井 眞(報復戦争に反対する会共同代表、元明治学院大学学長)
山内 久(シナリオライター)
弓削 達(報復戦争に反対する会共同代表、東京大学・フェリス女学院大学名誉教授)
<主催> 5・30集会実行委員会
連絡先
〒150‐0002 東京都渋谷区渋谷2−7−14中村ビル302号室  5・30集会実行委員会
TEL 03−5468−9247 FAX 03−5468−7539
E-mail action@leo.interq.or.jp
<プログラム>
●主催者あいさつ――土屋公献(弁護士・元日弁連会長)
●イラク現地報告(スライドと講演)――平田伊都子さん(ジャーナリスト)
●問題提起(イラク戦争の現状とブッシュ政権)――水岡不二雄(一橋大学大学院経済学研究科教授)
●連帯アピール(20労組はイラク派兵と有事関連法制定に反対する ――村中哲也さん(航空労組連絡会副議長)
●寸劇
●リレーアピール
 新聞労連代表
 渡辺 鋼さん(人権回復を求める石川島播磨重工原告団団長)
 学校現場からの報告
 業務従事命令を受ける労働現場からの報告
 大学からの報告
●閉会あいさつ――森井 眞(元明治学院大学学長)

<開催趣旨文>

アメリカ占領軍のイラク民衆大虐殺を許すな!

 先頃、イラクを占領しているアメリカ軍は、中部の都市ファルージャの市街地全域を戦車・装甲車で全面封鎖して、「武装勢力が立てこもっている」といいながら、一般住宅だけでなくモスク(イスラム礼拝所)や病院に対してまで空からミサイル・誘導弾・クラスター爆弾などを撃ち込んで、女性や子どもを含めて無差別に虐殺しました(1週間で600名以上の市民が殺害されたといいます)。またイラク南部では、デモ行進への占領軍の発砲をきっかけにして、「占領軍は撤退せよ」と立ち上がったシーア派のサドル師を支持する住民にたいしても、激しい武力弾圧をつづけています。私たちは、こうしたアメリカ占領軍によるイラク民衆の大虐殺を断じて許すことはできません。
 占領軍が武力弾圧を加えれば加えるほど、イラクの人々の反米闘争は燃えあがっています。人々は宗派や部族のちがいをこえて提携し、「占領反対」の「レジスタンス(抵抗)」がイラク全土に拡がっています。これを無差別攻撃する米軍にたいして、占領当局のもとにつくられたイラク統治評議会の内部からも抗議の辞任が続出し、統治評議会自体が米軍にたいしてファルージャへの攻撃停止をつきつけるに至っています。
 いまだにブッシュは、「6月30日までにイラク人に主権を移譲する」と言い張っていますが、その実現の見込みはほとんどないといえるでしょう。しかも、「友邦同盟」諸国の足並みも乱れています。スペインで新政権が誕生して「イラクからの撤兵」を発表し、ニカラグア・ホンジュラス・カザフスタン・ドミニカなども「撤兵」を決定しました。ポーランド大統領は、「(大量破壊兵器問題で)アメリカにだまされた」と発言しました。アメリカのイラク占領支配は完全に破産状態ではないでしょうか。
 しかし、ブッシュは、イラク・中東の石油権益のためにイラクの米軍基地を永久に保持する姿勢を崩していません。ブッシュは、今秋の大統領選挙で再選を果たすためにも、何がなんでもイラク民衆を武力で抑え込もうとしています。このブッシュ政権の暴虐を私たちは絶対に許すわけにはいきません。

正義なきイラク占領を許すな! 自衛隊の占領への加担反対!
ブッシュの戦争に反対する全世界の人々と連帯しよう!

 アメリカ連合軍の占領のもとで、イラクの人々は、職もなく、食料も水もない生活を強いられています。「イラクに自由と民主主義をもたらす」というブッシュのご託宣は大嘘だったことが事実をもって示されました。イラク戦争の大義名分であった「大量破壊兵器の存在」もデッチ上げだったことがブッシュ政権の内部から暴露されました。いまや、アメリカのイラク攻撃は正義なき戦争であり、イラク占領が正義なき占領であることが誰の目にも明らかになっています。
 それにもかかわらず、ブッシュにたいして忠犬のごとくつきしたがっているのが、日本の首相小泉にほかなりません。
 4月8日に発生した「日本人人質事件」に直面して、小泉政権は直ちに、「テロには屈しない」と宣言し、「自衛隊を撤退しない」と、人質となった市民3人の生命を犠牲にしてもブッシュへの忠誠を示すという態度をとりました。小泉には、過去「人命は地球よりも重い」と語った福田赳夫元首相(福田官房長官の父)ほどの人権感覚すらありません。いや、むしろ小泉政権は、この事件を利用して、日本国憲法に象徴される「戦後民主主義」を否定して、アメリカと一緒に「対テロ戦争」を遂行する日本国家にふさわしい社会的土壌をつくろうとさえしているのではないでしょうか。民主党中央が、これに協力してしまっていることに、私どもは強い憤りをもたないわけにはいきません。
 アメリカ占領軍のイラク民衆の大虐殺にたいして、イラク国内だけでなく、全世界においてこれを弾劾する運動が大きくつくりだされています。またブッシュに尻押しされたイスラエル・シャロン政権のパレスチナ人民虐殺を弾劾する声も中東・イスラム圏だけでなく、全世界に響き渡っています。ブッシュの戦争に反対するイラク・パレスチナの民衆をはじめ全世界の人々と連帯して、反戦・平和の闘いを推し進めよう!

有事関連法の制定=侵略戦争への国民総動員を許すな!

憲法第9条を踏みにじって自衛隊を海外の戦場イラクに派遣した小泉政権は、有事関連法(国民保護法や米軍行動円滑法などの有事関連7法と3条約の制定と改訂を内容とする)を今通常国会で成立させようとしています。
 昨年成立した武力攻撃事態対処法などの有事3法は、日本が、日米安保にもとづいて、アメリカと共同して、戦争をすることを定めた文字通りの戦争法でした。今国会に上程されている有事関連法は、自衛隊と米軍がフリーハンドで行動できるようにするためのものです。日米の軍隊の装備・兵站・行動を国家をあげて支えるために、国家行政機関・地方自治体・指定公共機関(報道機関・病院・空港・港湾・運輸交通機関など)を強制的に動員するためのものです。「国民保護法」などという名前を使いながら、実は戦争遂行のために、憲法が保障する基本的人権を制限することを合法化するものです。戦前の国家総動員体制と同様のものをつくりだすことを、私たちは決して許すわけにはいきません。

教育基本法の改悪を阻止しよう! 

 私たちは、またもや国家権力の意のままに“お国のために”喜んで自分を捨てる人間をつくろうとする教育基本法の改悪も許すことはできません。

憲法第9条の改悪絶対反対!

 小泉政権が戦地イラクへの自衛隊派遣を既成事実化し、一部の野党をまきこみながら、日本国憲法の第9条を明文上でも改悪し、「集団的自衛権の行使」を明記しようとするたくらみを、私たちは見過ごすことはできません。今こそ改憲を阻止するための決定的な闘いをつくりあげなければなりません。憲法改悪を許してしまうならば、日本の社会は再びもの言えぬ暗黒の社会になってしまいます。
 イラク戦争反対・有事関連法の制定を阻止する運動、教育基本法の改悪に反対するたたかいを、政党・政派やナショナルセンターのちがいをこえた労働組合・市民・学生の広範な共同行動として推進し、これらをつうじて「憲法第9条の改悪」を絶対に許さない大きな運動の輪を形成するために、力を合わせて頑張ろうではありませんか。                                               
(2004年4月15日)