巴屋本舗訪問記
2006年1月
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 赤穂といえば赤穂浪士ですが、赤穂城も山鹿流の縄張りを持つ広大な平城で、建物は現存していませんが、石垣などの保存状態が元々良好な上に、近年公園整備が進み本丸門などが再建され見所が多くなっています。

 それにしても、前回2001年に訪れた時と比べて公園整備が大して進行していないような気がします。まだ発掘調査の段階なのでしょうか?
 城内に有った(と思われる)住宅などの大半は移転・撤去済みで更地が広がりちょっと寂しい雰囲気も有ります。


<赤穂城内から見た、左から大手隅櫓・巴屋大手前店・巴屋本店>

 赤穂城の入り口にあたる大手門と大手隅櫓は昭和30年に復元されたものですが、大手門から太鼓橋を渡って城外に出るとその左前方には三重櫓風の建物、右前方には青い瓦の二層の御殿風建物が建っています。
 それらは赤穂名物”塩味饅頭”の巴屋の本店(三層の方)と大手門前店です。本店の方は営業していないようなので、大手前店で”塩味饅頭”買うついでに店員さんに建物の歴史などを聞いてみました。


<巴屋本店>

 それによると本店は現在事務所として使われていて、店舗としては使っていません。本店が建てられたのは、大手前店よりも後で、だいたい30年くらい前ではなかろうかというお話でした。
 大手前店は昭和36年頃にこの場所に建てられたそうですが、この建物はその前には海岸沿いの旅館の離れとして使われていたもので、移築したそうです。
 ここに建てた際に二階を追加し、座敷を土間に変更するなどの改装がその後行われているそうです。

 なお巴屋には他に城西店が有って、ホームページを見るとこちらも城郭風な建物のようです。


<店内一階の様子、柱の補強などがされている>

 ところで、大手前店とその駐車場の敷地は約2/3が赤穂城の堀を埋め立てていて、石垣に接する所まで使っているのですが、赤穂城の復元整備の関係でまた移転する事になるのでは、と少し心配でもあります。


<巴屋大手前店、建物左側が石垣に迫っている>

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